M4達と共にAR15とSOPⅡとの地点に到達したSR16は周囲を見渡して鉄血の生き残りが待ち伏せが無いか一人、見渡す中、M4が呼び掛けを始めた。
「AR15、SOPⅡ。目標地点に着いたわ。貴方達は?」
M4が呼び掛ける中、頭上に気配を感じたSR16が素早く上に向かって銃口を向けた時。
「うわッ!?銃口向けてるの誰!?て……うげッ……SR16……何で此処にいるの?」
白のロングヘアで黒のパーカーやら何やらと一部を除いてSR16とほぼ同じカラーリングの少女が建物の上階の窓から嫌そうにSR16を見ていた。
「SOPⅡ!」
「あ、M4!此処ですよ!」
SOPⅡはM4を見つけると嬉しそうに手を振ると急いで駆け降りて来るとM4に抱きついた。
「M4!」
「あはは……無事で良かった」
仲間との再開にM4とSOPが喜んでいる中、SR16は一つの異変に気付いた。
「……SOPⅡ。AR15は?」
「AR15……」
SR16のその問いにSOPⅡは喜ぶのを止め、M4から離れた。
「M4……落ち着いて聞いて……この前の通信が鉄血に傍受されていて時間稼ぎをする為にAR15は一人で出ていっちゃったんだ……」
「時間?何の時間を?」
「鉄血に基地の場所がバレて奴等そっちに向かって」
「つまり基地が狙われている……?」
M4の結論に他の人形達に動揺が走り始めた時、SR16は歩き出した。
「何処に行くのSR16!?」
「決まってるでしょ。基地に帰る。鉄血を掃除する。そして休む。それだけ。まだ帰るつもりがないなら私だけで行くよ」
SR16はそう言ってヘリの方へ歩き出してしまうのを周りが唖然として見ているとM4は笑ってしまった。
「相変わらずですね……皆さん、行きましょう。彼女は本当に私達を置いて帰りますよ」
「そうだった!彼奴って言った事を本当にやるからたちが悪いんだ!」
M4とSOPⅡはSR16を追って駆けて行き、他の人形達も大急ぎでヘリへと向かって駆け出した。
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ヘリに乗り込んだSR16達は緊迫した状況の中、すぐに迎撃に参加出来る様に弾薬をマガジンに込め直したり、装備のチェックを行っていた。
「御主人様にも鉄血の襲撃を報告しました。間に合えば良いのですが……」
「大丈夫でしょ。万が一の事があっても私を追い詰めて撃破する様な指揮官だよ?そんじょそこらの雑魚相手に負けたら笑うよ私」
「SR16を撃破!?何それ!?私がいない間に何が起きたのM4!?」
「あはは……」
その場の当事者ではないSOPⅡはSR16が負けたと言う話に驚きを見せ、M4は苦笑いしつつ遠い目をした。
「どんな戦いでも百戦百勝は存在しない。必ず何処かで負けるんだよ。まぁ……油断した私が悪いけどね……」
「ぜ、全然想像が出来ない……!」
SR16が負けた事を信じられないと言わんばかりの顔つきで見るSOPⅡにM4を除いた面々はそんなに負け知らずだったのかと言う心境を抱いた時、G36が通信を拾った。
「基地は既に襲撃を受けています」
「クソ!鉄血の奴等めよくもこんな事を……!一人残らずバラバラにしてやる!」
「戦意があるのは結構だが……この襲撃は本命なのかだよ」
「本命なのか……?」
SR16のその言葉にM4は反応した。
「AR15は通信が傍受された事を知った。そして基地襲撃までの時間を稼ぐ為にSOPⅡと別れた。……考えてみて。鉄血はM4含めてAR小隊を追っている。基地襲撃で私達はM4もSOPⅡを連れて迎撃の為に帰った……じゃあ、遠くに囮になって逃げてるAR15は誰が回収するの?ヘリは私達を乗せて全機引き上げたよ?」
SR16のその言葉にSOPⅡは暫くぽかんとした表情を見せた後、顔を青くし、M4は冷や汗を流したがM4は首を軽く横に振ってG36に尋ねた。
「基地まで後どのくらい?」
「20分くらい……」
「まずいわね……」
M4は今際引き返してAR15を探すのは愚策と判断し、再度機会を待つ事にしたが肝心の救援に向かっている基地まで20分も掛かると考えて到着まで持ちこたえてくれるのかと不安に駆られた。
だが、その不安を拭う様に基地からの通信が入った。
《あのね……人の事を勝手に死んだかの様に扱わないでくれる?20分ぐらい耐えてみせるわ》
「しかし基地には作業員の方々しか……」
《煩いわね!それよりも操縦士にもっとスピードを出す様に言って!》
「了解しました」
G36の返答を最後にジャンシアーヌの不機嫌な通信は終わり……と思いきやそこでSOPⅡが割り込んだ。
「あの!貴方がそこの指揮官なのですね?」
《……うん?そうだけど?》
SOPⅡの問いにジャンシアーヌは首を傾げながら
「指揮官!もう時間がありません!早く逃げてください!」
《……は?私は逃げるつもりなんて……それに今からじゃ間に合わないし……》
「私とM4だけじゃあんなに相手に出来ないですよ!SR16じゃないんですから!」
「おい」
SOPⅡの言葉にSR16はジト目で返すとジャンシアーヌは考えた末に何の事かと理解して返答した。
《貴方がSOPⅡ?噂通り変わった人形のみたいね……今までSR16みたいとは言わなくとも単独での作戦だったのでしょ?でもペルシカさんから指揮権限は移譲して貰ったからもう孤軍奮闘する必要はないわ》
ジャンシアーヌからのその言葉にSOPⅡは呆然とした後、M4を見るとM4は微笑みながら伝えた。
「SOPⅡ。指揮官も司令部の人形達も皆一緒に戦ってくれるわ」
「え?」
「つまり指揮官は私だけとかAR小隊のみとか無しで戦えって事だよ」
M4とSR16のその言葉を聞いたSOPⅡに興奮気味に笑った。
「遂に私達にも……仲間が出来たの?」
「そうよ。ずっとこの時を待ってたんでしょ?」
「SOPⅡさん一緒に頑張りましょう!」
「うん!これからよろしくね!」
SOPⅡは余程、仲間が出来た事が嬉しいのかワイワイと騒ぐ中、SR16はそれを静かに見守っていた時、SR16の肩に手が置かれた。
「お前にもこれからよろしく頼むよ。1人じゃ限界があるんだ。あたい達を思う存分に頼ってくれよな」
「そうですよ!仲間なんですから!」
「仲間……」
MG3とMP5の言葉にSR16は暫く無言になった後、暗い表情を一瞬だけ見せた。
「どうかしましたか?」
それを見たG36が声を掛け、SR16はいつもの無表情に戻ると頚を傾げて見せた。
「何も?」
「そうですか……」
SR16のその言葉にG36は引っ掛かりを覚えた時、サーチライトを照らして周囲を警戒しながら交戦しているG&Kの794基地が見えてきたのだった。