ある少女の物語   作:シュラーフ

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『歓迎しよう、もう一人の私』

私が殺したのがみんなの子孫だったからって何か思うことがあるわけじゃない、正直当たり前だと思ってるし。そんなことよりも、私はあの夢を見た後に普通なら起きて、木の下で目を覚ますはず......それなのに私が見ているのは、黒......ただの黒......それと

 

『やあやあよく来てくれたねぇ、歓迎するよ』

 

私によく似た......というか髪の色以外瓜二つの私がいた。しっかりと説明するならば、私の髪を黒くした感じ......多分並んだら双子と間違えられるやつ。そんな人が私の少し先にポツンと立っていた。

 

『お~い聞こえてるか?』

 

それはそうとここはどこだろう、私の夢......って思っていいのかな......あるいは別の何か?私の前にいる彼女?......も気になるけど、ここがどこなのかの方が気になる。最悪ここがやばい場所なら、どうにかして逃げないとだから。

 

『おーい』

 

さっきからうるさいけど無視する。私には考え事があるからしかたない。あたりを見渡す、黒、黒、真っ黒、それ以外目に入ってこない。見た感じ、私と彼女以外色が黒一色のようだ......彼女の髪も黒だけど。

 

『......』

 

あ、黙った......あのホムンクルスよりも物分かりがいい。......あのホムンクルス何してるんだろ?寝てるのかな。......名前何だったっけ......あの飛行機の名前は聞いたけど、名前聞いてないや。

 

『......はぁ』

 

なんでため息?

「なんでため息?」

 

「あ......」

『まったく......ようやく返事してくれたねぇ、うれしいよ』

『まずはお互い自己紹介と行こうじゃないか!』

 

そんなことを言いながら、微笑を浮かべる。少し鬱陶しいなぁ......まぁ確かに自己紹介しないとダメなのはわかってるんだけど、面倒というか......やる意味あるのかというか。

 

『それじゃあ私から』

 

そういうと彼女?は私の目の前にやってきて......というか目の色も私とは違った、私は赤い目だけど彼女は......私とは違う、私の赤い目とは違う引き込まれそうなほど暗い青の目をしていた。

 

『私はシュバルツ......シュバルツ メーアだ、呼び方はシュバルツでもメーアでも好きなように呼んでくれたまえ』

「じゃああなたで」

『......まぁかまわないけど......』

 

彼女が少し下を向く、多分しょんぼりしてるんだと思う...違ったらごめん。でもなんでしょんぼりしてるんだろ......なんでもいいって言ったはずなのに。

 

 

『それじゃあ君の番だ』

 

さっき多分しょんぼりしてたはずなのに、目に少しだけ光を灯してそう言ってくる。いちいち言う必要があるのかな......雰囲気ってやつ?

 

「私はシュラーフ......よろしく」

『はぁ......』

 

ため息つかれた、なんでため息?私はちゃんとやったはずだけど......ああ、本名でやれってことかな

 

「......夜桜 睡魔......よろしく」

 

多分この先使うことがない本名だけどね

 

『まったく、自己紹介なんだから偽名じゃなく本名でしてくれないか?』

「はいはい、ごめ......ん」

 

あれ、なんでシュラーフが偽名だって知って......

 

「なんで知ってるの......」

『ああ知っているとも、なぜなら私は君なのだからねぇ』

 

自慢げに腕を組みながらそう言う、どういう意味なんだろ......そのままの意味なわけないだろうし

 

『よくわかっていない顔だ......それはそうだろう、普通に考えても理解できない......いや!少し考えればわかるだろう!?』

 

大げさに反応してそんなことを言う、少し考えてもわからなかったからあなたが言うに、よくわかってなさそうな顔をしてるんだけど

 

『もっと簡単に言おう、私はもう一人の君だ......これならわかるだろう?』

「理解はできたけど信じないよ?」

『まあそう言うと思ったよ......まあ、現実が変わるわけではないが』

 

多分小さな声でやれやれって言ってるような感じの動きをする。仕方ないよねもう一人の自分がいるなんて、信じないし信じたくない......普通のことでしょ?

 

『まあまあそんなことは置いておいてだ......君にいくつか質問をしようと思ってねぇ、付き合ってもらうよ』

「いやだ」

『そう言わずに~つきあってくれよぉ簡単な質問だからさあ』

 

彼女が私の目の前に近付いてくる。嫌でも目と目が合う距離にまで近づかれる、抵抗しようかと思ったけど、面倒だからやめた。

 

『付き合ってくれたらすぐにでも元の睡眠に戻そう』

「わかったやるから早く質問して」

『......食いつきがよすぎないか?』

「睡眠は何よりも優先されるべき」

 

なんでそんなに不思議そうなの?当たり前だよね?というか離れてほしい。

 

『とりあえず質問に移るとしよう』

「早くして、ついでに離れて」

 

なぜか離れてくれない、私が離れればいいのかな......やめとこ。

 

『今回は一つだけにする、ここに呼んだのは私だが......君も早く寝たいだろうし』

 

そんなことを言って、私を青い目がのぞき込む。きれいだと思った、宝石よりも彼女の目はきれいで......ここだけの話、魅了されそうになった。

 

『君の好きなことはなんだ?』

「睡眠」

 

彼女の目から目を逸らす、今の質問で分かった彼女は私じゃない、私に似てるだけの別人だ。私なら言わなくても理解してるはずだから。

 

「あなたが本当に私なら、そんなこと聞くまでもないと思うんだけど?」

『ああ聞くまでもなく分かり切っていたさ、分かり切ってはいたが本人の口から聞くのが確実だからね』

 

満足したような顔で言う彼女に私は。

 

「質問に答えたから早く元に戻して」

 

少し強めな言葉を返した。少し名残惜しそうな顔を一瞬見せた後、彼女はつぶやいた。

『まあいいよ、それじゃあまた今度ね』

 

「ッ...なんで、眠く?......」

 

彼女のその言葉を聞いた瞬間に、とんでもない眠気が襲ってきた。たとえるなら、三日間徹夜した後に布団に入って目を閉じたときと同じかそれ以上の眠気。もちろん私が抗えるわけもなく、私は寝てしまった。

 

「んっ......あれ......ああ、木の下か」

 

あの場所で寝て、起きた私を待っていたのは木漏れ日だった。どうやら気絶したとき、仰向けに倒れたらしい。なんで?

 

「あの子は、いないみたい?」

「......どうしよ」

 

あの場所について考えようかとも思ったけど、多分わからないからやめた。それよりも疑問なのが、眠気がないこと......本当にあの場所が何なのかわからない。だから私は普通にあの場所については考えないことにした。

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