シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜 作:YY:10-0-1-2
これが今年最後の投稿だーーーーっ!!!
という訳で初投稿です。
初夜ゲロ↓
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=332994&uid=410751
初夜ゲロは今夜19時に締め切りたいと思います。
一ラウンド目、夏目がゲージを切ったことにより先取した。
しかし続く二ラウンド目、人質を奪い取ったのもそうだが、時間が経つほどにルーカスは夏目の動きに対応しているようにも見える。
そのせいもあってか、逃げたりゲージ貯めをしていた夏目は負けて、これで、一勝一敗となった。
「やっぱこれ、キャラクターごとに別々のゲージ上昇条件が設定されてるっぽいね」
と、永遠が言う。
例えばユグドライアであればただシンプルに建物を破壊するよりもNPCに直接被害を与える方がゲージが溜まりやすい。
さらに言えばただ危害を加えるのではなく自分の保身のために身代わりにする、肉盾にするなどの行動である方がよりゲージが溜まる。
なるほど、とんでもなく人とキャラを選ぶゲームなわけだが、まぁそんなことする人はそうそう……すぐ隣にいたわ。
……そして、三ラウンド目が終了した。
総合計二十四分と四秒、それが夏目が全力で稼ぎ出した時間の全てだ。
結果だけ言えば夏目氏は負けた。
意表を衝く事は何度も成功していたのだが、ルーカスの対応力があまりにも高すぎた。
なんだよ、いきなり方向転換して突っ込み始めて追い付くって。
「夏目ちゃんあれだよ、報道ヘリに追っかけられてるのを忘れてたでしょ」
「………あ」
「現在進行形でヴィランから攻撃を受けているのに報道ヘリは自分からどんどん離れて行ってるのに向こうが気付いちゃったんだよ」
「そっ、か……」
うーん、それ自体は悪くなかったな。
あっちもあっちでおかしい、ということがよくわかったという訳だ。
そもそもの話、ギャラクシア・ヒーローズ:カオスは従来の格ゲーと比べてあまりにも情報量が多すぎるのだ。
相手が悪い、システムが悪い、情報量が悪い。よって、仕方が無いことではあるし、俺らの目的はそもそも時間稼ぎなわけだ。
「………プロゲーマーなのに一勝もできなかった私が言う資格はないかもしれないけれど、後をお願い……します」
「んふふ、敬語なんていらないよ。おねーさんにドーン! と任せなさい」
そいつに任せたらロクなことないぞー。という言葉は飲み込もう。
なんというか、カッツォの野郎一回酷い目に遭えとしか言いようがない。
自分の評価が下がるのを覚悟でここまでやってもらえるなんてそうそうない事だぜ。
よし、分かった。夏目さんも好きな物食おうぜ好きなもの。
「さて、と……それじゃあこの「
「程々になー」
「いや、無理だろ」
勝ち抜き戦故、スターレインは引き続きルーカスがフルダイブし、こちらは次鋒たるペンシルゴン……もとい、
「天音……じゃない、
「……あいつは、こういう格ゲーじゃとんでもなく弱い。普通のコロシアム型格ゲーなら、夏目さんでも勝てるよ」
「じゃあ……!?」
「だけどな、こと奴に自由度というものを与えるとだな…………」
俺とサンラクは腕を組み、ごくりと喉を鳴らす。
「夏目さん……いいか、これから行われるのはゲームじゃない」
俺の言葉に、夏目は首を傾げる。
「……地獄絵図作り、だ」
◇◆◇
「さーてさーて、日本人らしくおもてなししてあげなきゃねぇ……」
紺色の燕尾服にシルクハット、左眼には生物的なものではない紅玉の義眼が輝く奇妙な格好の女性。
それこそがギャラクシア・コミックが一つ……「ハイドロハンド」に登場するヴィラン「クロックファイア」である。
「んー、とりあえず……よしよし、そこのお嬢ちゃーん、お母さんはどうしたのかなー?」
クロックファイアは左瞼を閉じて義眼を隠しつつ、にこやかな笑みを浮かべてベンチでアイスクリームを舐めている少女NPCへと話しかける。
「ママならあそこでお友達とお話ししてるよ?」
「そっかそっか、綺麗なママだねぇ。アイス美味しい? 何味?」
「栗きんとん味!」
「渋いなおい……ごほんっ。じゃなくて、そんな可愛らしい君にこれをプレゼントしよう」
ニコニコと、悪意のかけらも感じさせない笑みを浮かべたクロックファイアは、ぺたりと可愛らしい熊のぬいぐるみを貼り付けた。
それは一体どういう原理なのか、ベルトで固定されてもいないというのに少女のお腹へと張り付き、不思議そうな顔で少女がぬいぐるみを引っ張っても離れる様子はない。
「熊さん?」
「熊さんは君のことが気に入ったんだって、大切にしてあげてね?」
「……? うんっ」
「じゃあ私はちょっと君のママとお話ししなきゃいけないからさ、引き続きアイスを食べててねー」
まるで踊るかのように軽やかな足取りでクロックファイアは少女が示した母親へと近づきその背中をポンポンと叩く。
「あのお嬢ちゃんのママンだよね?」
「え? えぇ……」
「唐突で悪いんだけど……ほら、あの子のお腹に熊の人形がくっついてるの分かる? これと同じものなんだけどぉ……」
どこから取り出したか、先程の少女につけたものと同じぬいぐるみを取りだし、それを道路に投げる。
ぽん、ぽん、と音を立てて投げ捨てられたそれは、車のタイヤによって潰される…………ことはなかった。
いや、むしろもっと……もっと、酷いものだった。
「端的に言おっかママン、ちょーっと私の為に働いてくれないかなぁ?」
横転する車、人間を舐めとる灼熱の炎。爆炎はアスファルトを抉り、砕け散ったアスファルトの欠片が通行人に襲いかかる。
瞬く間に平穏が恐慌へと塗り替えられ、人々の悲鳴がいくつも響く。
まるで蛇に睨みつけられた蛙。少女の母親は、それを見て固まり……肩を叩かれる。
クロックファイア……否、
「報酬はあの子の身の安全、そう難しいことじゃないんだもの……断
ヒーローは……残念、まだ来ない。
唖然、呆然、愕然。
流れるようにさも当たり前のようにNPCを脅迫したクロックファイアの手並みに、実況解説すらも絶句している。
『あ、その、えと……は、果たしてルーカス選手は、どう打開する……でしょうか……ひぇ』
おーおー、わかるよその気持ち。けれどもそれが天音永遠という女の正体なのだ。
俺とサンラクはドン引きしている観衆や笹原エイト、そして……
「あれが世の少女達の憧れ、だなんて……」
「世の中って残酷よな、分かるよ」
隣で引きつった笑みを浮かべている、夏目を同情する。
任意、もしくは衝撃が加わることで起動する最大二十個設置可能なクロックファイアの人形爆弾。
その威力はプレイヤーキャラであればそこまで痛手でもないが、オブジェクトやNPCに対しては原作準拠と言うべき火力を発揮する。
「R15辺りにすればよかったのに」
「もっと酷いことになるぞそれ……」
『ああっ、Dr.サンダルフォンに母親がしがみついて……爆発したぁ!? ああぁあっ!? タクシーが! タクシーが突っ込んで……っ! やっぱり爆破したぁぁ!?』
『いっそ清々しいレベルでNPCを使い潰してますね……うわ凄い、もうヴィラニックゲージが半分も』
いやね、ドン引きも度が超えると正気になれるというか。
娘を人質に透明化したカメレオン人形を貼り付けた母親をしがみつかせ、相手が吹っ飛んだところを……
「家族が大事ならここで死ぬわけにはいかないよね? だったらちょっとアクセルを踏むだけでいいからさ」
と運転手を脅したタクシーで撥ね飛ばして、当然の如く衝突の瞬間に起爆。
いやぁ、やっべぇな。いつ見ても酷い。
ちなみに私はこれの三倍クソみたいなことをされました。マージであいつはやばい。
合計十九回の爆発でDr.サンダルフォンが派手に転がる中、本人は別のタクシーで優雅に戦線離脱という、完全に別ゲーをやっているかのような凶行。
もはやブーイングを通り越して悲鳴が聞こえてくる。
怖いよね、酷いよね。しかしそれが……天音永遠という女なのだ。
Q.何されたん?
A.交通事故を多発させ、移動しずらくする。それでも足りないからビルのドミノ倒しでさらに状況悪化、さらに、風船を括り付けた爆弾貼り付け餓鬼共を落下させて辺り一面を爆発。更にそこでゲージ技。バッカじゃねぇの???
Q.生き残ったん?
A.「幕末ならもっと速く天誅出来てた。流石にあの量は無理」などと証言しており…………。
Q.どれにしよう?
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ペンシルゴンとマオウガの学祭ランデブー
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外道共との年越し祭り in オンライン
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if 遍葬祭ルートの妄想劇
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幕末正月天誅祭(ポロリもあるよ!)