シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜   作:YY:10-0-1-2

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初投稿です。


愛は巡る、此岸を超えて彼岸へと
あなたは何の為に『天誅』しますか?


 

 

 『天誅』

 天誅とは、魔法の言葉。

 天誅とは、己を納得させるための言葉。

 天誅とは、天に責任転嫁するための言葉。

 

 つまるところ、ニュービーをリスキルしたり、協力者を後ろから刺したり、町民もろとも花火で爆殺したりなど、己のあらゆる非道卑劣で残虐な所業を全て天に責任転嫁するための魔法の言葉。

 

 それが『天誅』なのである。

 

「天誅!!」

「せめて刀だけはグベラ!?」

 

 そして、またひとり犠牲者が現れた。

 その犠牲者を生み出した加害者は刀を手に持ち、再び歩き始める。

 

「て〜んちゅ…天誅、天誅〜♪」

 

 物騒な言葉を歌のように唄いながら、歩く青年。

 その瞳は黒く、深く。口は常にニヤッと笑みに溢れており、短いながらも特徴的なポニーテールを揺らす。

 

「御命御免天誅!!」

「返却天誅」

 

 後ろからいきなりでてきたプレイヤーを問答無用でぶった斬る青年はケラケラ笑っている。

 それを見ていたプレイヤー達は、ゾッとしていた。

 

「うへぇ…さすが「逢魔刃(おうまのやいば)」さんだなぁ……」

「あぁ、あれは勝てねぇわ……」

 

 上を向きながら彼は言い放った。

 

「かかってこいよ……凡夫ども!!!」

 

 プレイヤーはその言葉にブチ切れ、各々刀を持ち、飛びかかって……

 

「まぁ、とぉ、めぇ、てぇ……天誅っ!!!!」

 

 頭と身体を泣き別れさせられるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んんんっ……ふぅ……はぁ、滅茶苦茶「天誅」したなぁぁ〜! それが最っ高に楽しいんだよなぁ!!」

 

 そう言いながらVR機材を頭から外し、伸びをする青年。

 彼の名前は、桜依 舞刻(さくらい まこく)。齢、23歳。

 平凡な仕事をしつつ、VRゲームである『辻斬・狂想曲:オンライン』をこよなく愛する青年だ。

 

 彼は、トイレを済ませた後に、外に出る。

 

「確かぁ、永遠(トワ)がオススメしてたのは……」

 

 歩きながら、ホクホクに温まった財布を持ち、ゲームショップへと向かう。

 そして、ひとつのパッケージを手に持つ。

 

「『シャングリラ・フロンティア』……か」

 

『シャングリラ・フロンティア』、通称『シャンフロ』

去年の春に発売され、今年の初めに最も多くの人が同時にプレイしたゲームとして某世界記録に認定された程の、彼が嫌っているクソゲー『フェアクソ』の同じカテゴリでありながら対極に位置するゲームだ。

 

 

中世並の文明世界でありながらも、SF要素を落とし込んでおり、プレイヤーは其の世界の住人、「開拓者」となり、広大な世界を自由に生きていく………というのが、シャンフロの特色である。

僅かなアンチが数十倍のファンに押し流されるレベルの高評価。

 

そんなゲームをやるのは、彼自身も初めてであった。

 

「まぁ、いつも『幕末』やってるからなぁ……そーだ、永遠(トワ)だけじゃなくて、()()()()にメッセージでも送るか」

 

携帯を取りだしてすぐさまメッセージを送り飛ばす。

そして、購入した後に家へと帰り、準備を済ます。

 

「機材ヨシッ、ソフト挿入ヨシッ、起動チェック……」

 

全ての準備を済ます。

フルダイブ型VRゲームは基本的に動くことはせず、ベッドや床に寝てプレイする。

その間、身体は無防備となるのだ。水分補給は愚か、食事も取れなければトイレにも行けない。

 

その全てを完了させ、漸くゲームをすることが出来るのだ。

 

「じゃあ、魅せてもらいますか……神ゲーの姿を!!」

 

そうして、彼の……『幕末プレイヤー』のシャンフロが始まったのであった。

 

 

 

 

 

 

「へぇ……凄いな身長や性別まで変えられるのか」

 

この手のVRMMOにはよくあるキャラメイク……なのだが、なるほど、確かにこれはすごい。

人種、体格、アクセサリー、角までもがメイキング出来る。

その自由度ゆえに、キャラクターが被る、などということは無いだろう。

 

「まぁ、リアルモチーフでいいか。ええっと、髪色はこのまま固定……目もこのまま……種族は人間で、身長は……そのままでいいか。ってこれ、タダの俺じゃねぇか」

 

自分にツッコミを入れる。

まぁ、永遠(トワ)は一緒の高校だったし、バレても大差ない。オフ会イベントは……何回かやったことあるし、ヨユーヨユー。

 

「へぇ、職業と出身も決められるのか」

 

どうやらこのゲーム、出身と職業でステータスの成長に補正が入るようだ。

種類は……うわ、すげぇある。スクロール1回じゃ底まで行かないってまじかよ?

 

「……まぁ、戦士でいいか。サブ……傭兵二刀流にするか」

 

職業を決めたあとは出身である。

 

「うーん……剣客ゥ? これでいいや!」

 

獣の子や、尊き血とかも気になったが、やはりこれだろう。

刀 is ゴッド。

『剣、刀装備時にNPCの好感度に補正がかかり、クエスト受注時に特殊裁定がある』……?

 

「まぁいいさ。よしよし、最後にプレイヤーネームか……」

 

これは、いつも使っている名前を使おうか。

 

 

『マオウガ=ドキ』

 

逢魔が時をもじったものだ。とはいっても、逢魔の部分を魔王にしただけだけど。

最終確認ボタンを押して、いよいよゲームが始まる…といった所で、シャンフロのプロローグが流れ始める。

 

 

 

 

 

 

『遥かな太古、神代と呼ばれる時代があった。 偉大なる神人達は後世に命を紡ぎ、その姿を消した。 時は流れ、神人の遺志継ぐ我々は彼らが願ったように地に広がり、そして大いなる命の流れを紡いでいく……

 

 

今を生きる我々は、歴史と遺跡の中に息づく過去の遺産から神人達の軌跡を辿る。 貴方は開拓者。東よりの風と共に現れ、幾度となく膝をつき、されど進み続け……そして風と共に消えるかもしれない者。

 

貴方の生きる意味は?

一振りの剣に己が身命を託す?

魔道の深淵を覗いて魔道の高みを目指す?

 

あるいは戦いの道を選ばないことも出来る。その全てがここにある。その全ては貴方の中にある。さぁ、一歩踏み出して。 未知を、未来を、そして可能性を切り拓いて。それがこの地に生まれ落ちし、神代よりの子らに課せられた使命なのだから』

1番みたいルートは?

  • 王道の鉛筆ルート
  • やっぱりお前か斎賀姉ルート
  • 未成年交流通報待ったナシ秋津茜ルート
  • 一緒に幕末行こうね♡の京極ルート
  • 特撮で語り合うイムロンルート
  • 本当のもしもで有り得たディプスロルート
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