シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜 作:YY:10-0-1-2
初投稿です。
ヴァッシュ曰く、墓守のウェザエモンとやらは「不器用なやつ」らしい。
下手くそな嘘のせいで女房を失ってしまって、糞真面目で加減をしらないもんだから死ぬに死ねない身体になってまであの場所……秘匿の花園に立っているんだとか。
死ぬに死ねない……やっぱりアンデッド系のモンスターか。
そして、ヴァッシュは他のユニークに手出しないようだ。それぞれ設定はともかく相互不可侵みたいなものがあるのかな……?
うーむ、俺自身はそこまで考察するという訳では無いので、こういう時に考察勢が欲しいところだ。まぁ、とあるクランにはキョージュというプレイヤーがいると聞いたが。
さて、着いた場所は……あっ、ビィラック師ちす。
と、なんかサンラクと話し込んでいるため俺はしばらくの間考え事に……
「ワリャ、オヤジやエムルが言うとったサンラクけぇ……成る程なぁ、イーヴェルに似た目をしちょる」
また新しい兎かぁ……。
それに、ゼッタとかエムルとかビィラック師とかイーヴェルとか……もしかしてAtoZに並んでんのか?
と、ヴァッシュが「真化」をやると言い出した。「真化」とは……?
「おう、おめぇさん等、ヴォーパル武器だしな」
「えっ、うっす」
「え、あー、両方?」
「おうよ」
俺は致命の刀を。サンラクは、致命の短剣を。
それぞれを言われた通り出すと、ヴァッシュはそれを見つめている。
「おう、おう……ちゃあんと武器に認められてるじゃあねぇかい、これならイケるだぁな。おう、おめぇさん等手持ちに何か素材を……おめぇさん等が苦労して倒した奴の素材はねぇかい?」
苦労して倒した奴……?
う、うーん……ハナカマキリ……ハナカマキリかぁ……? いや、あれは乱獲したしなぁ……。
……蜂、そうだ。エンパイアビー共の素材ならたんまりある。
「クアッドビートルの
クアッドビートルって、あのカブトムシとクワガタのキメラか?
こいつマジかよ。と、いう視線を送ると煽るようにおひょひょと笑う動作をする。よしわかった天誅してやんよ。
すると、ビィラック師が俺の脚にぺちぺちと叩く。
「ん、どうしたんすか?」
「わりゃ、頼まれてたもんじゃ」
おおっ! 出来てたのか!
刃がピンク色で、鍔がまるで花の形の刀と、刃がギザギザで、茶色に染っている刀の2つを渡された。
ええっと、なになに……?
『
沼に住む鯰から作られた荒々しく輝く刀。その刃で斬り上げられた者は痛みに苦しみ、そして死していく。それは時に、己にも刃を向けてくるが、それを制しての剣客である。
・斬り上げる際の攻撃に補正がかかる。
『
それは、美しくも鋭い刃を持つ蟷螂から作られた刀。その刃は、ありとあらゆるものを切り裂き、そして、断つ。剣客である者、それを巧みに操る者となる。
・袈裟斬りの際の攻撃に補正がかかる。
・自身のスキルのリキャストタイムを減らす。
やっべぇ神武器出来ちゃった。
なにこれ、沼鯰はいいとして、なにこの『
リキャストタイム減らすって、だいぶ有難いものだぞ!?
「ビィラック師、とてつもなく最高っす」
「ふん。われがええ素材持ってくるけぇじゃ」
おっといけない。それはそれとしてだ。
ビィラック師曰く、ヴァッシュは鍛冶師なのだとか。えっ、鍛冶師なの? 国王じゃないの?
というのも、国王は別の兎、ビィラック師の兄貴が国王を継いでいるためなんだとか。
ヴァッシュは、ただの鍛冶師ではない。「名匠」にして、失われた神代の武器を鍛える「古匠」……その二つを極めた「神匠」らしい。
つまり、プレイヤーでも取得出来るのかもな。名匠と古匠はあるはずだしな。
そして、ヴォーパル武器は強者への挑戦を記憶するらしい。
俺たちが戦ってきた強者と、ヴァッシュの強者のカケラとやらが混ぜ合わされ、新しい武器になるんだとか。
……おろ? ヴァッシュが歌い始めた……?
「えっ、なんごふ?!」
「サンラクサン! 静かにす……きゃひう!?」
うわぁ、なんだコイツら。というかビィラック師、脛はあかん脛は。
「謹聴」
「いや、おまえ……」
「
「「……はい」」
ビィラック師はとんでもない威圧を放って言った。
うん、俺黙ってて正解だったわ。やはり、ヴァッシュは歌っているそうで……それは幻想的であり、力強くもあり……なんだか魅了される歌であった。
「昏い夜空に、炉の炎。
火花は生まれ、闇が舐め取る。
踊る金槌、歌う鉄。
トンカラカンと、コンキンカン。
お前は刃、お前は力。
土より出でて、木を焚べ、火を育み、金を鍛えて、水にて冷やす。
世界は巡り、しかして
金より鉄を、鉄より鋼を、鋼より刃を、刃より剣を。
明ける夜空に、剣の輝き。
光を映し、闇を切り裂く。
踊る剣に、歌えや世界…………」
横目でビィラック師を見ると、今にも泣き出さんばかりの勢いで震えている。
それほどまでにビィラック師には刺さったのだろう。いや、実際俺もこの歌は初めて聞いたが好きになった。
金より鉄を、鉄より鋼を、鋼より刃を、刃より剣を。
踊る剣に歌う世界……。うん。とてもとてもいいフレーズばっかりだ。
「おう、出来たぜ」
「えっ、出来た? 了解っす」
俺はサンラクと一緒に武器を受け取る。
サンラクの武器は……うえっ、なにそれカッコイイ!?
サンラクの致命の短剣は兎月【上弦】、兎月【下弦】に。
俺の致命の刀は……
上弦下弦なのに、俺だけなんでこんな文章風に……?
とりあえず見てみる。
兎月【我思】
斬馬刀
それは、思い。思いは受け継がれ、次の者に託される。託された者は、歩き続ける。自身の思いを受け継ぐものを見つけ、そして託すために。
思いは繋がり巡り会い、そして大きな力となりその力の前に全ては儚く散る。
・この剣で斬られた際、補助魔法や防御スキルを貫通してダメージを与える。
・一定回数クリティカル攻撃を当てることで次の威力に補正がかかる。
・必要ステータス「STR60」「DEX50」「TEC50」
…………へっ、余裕なんだけど……。
隣を見てみると、絶望顔で倒れているサンラクの姿があった。
「……その、なんだ……ドンマイ」
俺はニヤッと笑みを浮かべ、サンラクの肩を叩くのだった。
このゲーム、カンストって……(震え声)
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9999ぐらい?
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1万は飛んでそう(白目)
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10万……?(遠い目)
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私のカンストレベルは53万です()
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↑そのさらに上……!?(100万以上)