シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜 作:YY:10-0-1-2
何時になったら刹那に思いを込められるのか。ということで初投稿です。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
俺とサンラクの叫び声がその場に響く。
確かに思った。スキルって確かに進化するし、なんならLvの概念とかあるんだな〜とか思った!
しかして、オイカッツォ曰く、自然習得するスキルは進化するものと強化されるもののニ種類が存在するらしい。
しかも、そのふたつを合体させられる技術も存在しているんだとか。
さらにいえば、
「どれだけ見逃してるんだぁぁーーーっ!!」
俺もサンラクも同じ悲鳴を上げている。
唯一の救いだったのは、これを知るのがウェザエモン戦前だったことである。
少なくとも現状出来うる最善を欠いた状態でウェザエモンと戦う、という無意識的舐めプをする醜態は晒さずに済んだわけだ。
……さて。
「ちくしょう……こういう時は……!」
「こういう時は?」
「相手をぶちのめして爽快する……!!」
「お兄ちゃん、それはいい事なの……?」
うるせぇ。とにかく単純作業に没頭するしかないんだよ。
というわけで釣った。
釣って釣って釣って釣って釣って釣って釣って釣って釣りまくった。
数度死にかけた2人を嘲笑いながら俺も吹き飛ばされ死にかけたこともあったが、まぁそれはいい。
いつしかライブスタイド・レイクサーペントとのレベル差が縮まり、その挙動を俺もオイカッツォも把握し始めて……
そして夜。
「うーん、私の見立てではあと二日はかかると思ってたんだけど、もうレベル40かぁ……マー君に至ってはもう50Lvじゃん。君達生き急ぎすぎじゃない?」
「違………あのバカ共が……現実逃避して……」
「そもそも
「逃げてない。過去の自分をぶった斬る勢いで斬ってたのさ」
「それを現実逃避って言うんじゃないの?」
はははうるせぇぞ
三人合わせてライブスタイド・サーモン大体80匹、ライブスタイド・レイクサーペント8体……俺は既に50レベルに達し、サンラクはレベル43、オイカッツォはレベル42。
これが本日のスコアである。
「動きが単純とはいえライブスタイド・レイクサーペントは平均レベル45はあったはずなんだけど、よく倒せたねぇ」
「はぁ? お前ウチのエムルさんはレベル56だぞ?」
「困った時のエムルちゃんマジ強いのなんの……」
おれ、エムルさん、舐めてた、反省、猛反省。
終盤は経験値が分散して
「君達は本当、馬鹿だねぇ……いい意味でも悪い意味でも。まぁいいや、ほら立った立った、今日は満月なんだから……君達にユニークシナリオEXを受注させに行くよ」
「……一旦ログアウトしちゃダメ?」
「駄目です、そのセーブテントだって馬鹿みたいに高いのに回数制限付きとかいう畜生アイテムなんだからね! というか割と時間押してるの!」
なぜ時間押してるのに速く言いに来なかったんですか……?
疑問が過ぎるが、多分それを言ったらぶち殺されそうなので唾と共に飲み込む。
というか、セーブテント強すぎじゃないか?
曰く「廃人でもおいそれと買い占めはできない即席セーブポイントアイテム」なんだとか。うんやっぱ強ぇわ。
それはそれとして速く行こうぜ……オイコラサンラク、余計なことを……あっ、スクロールが顔面に。
◇◆◇
「しかしよりにもよって俺が攻略したエリアに隠しエリアが実はありました、ってのは個人的になんか悔しい」
「時間指定タイプの隠しエリアだから運ゲーだよ、見つけられなくても仕方ないよ、うん」
うわ、またオイカッツォがユニークいいなー持病が発現しやがった。
そこで俺たちは放置という答えを生み出してそれを実行する。
ペンシルゴン曰く、満月の夜、千紫万紅の樹海窟の壁に生えた蛍光苔の中で極一部だけ
満月ってのが余計に難易度を高めている気がするが。
「見つけたのは私なんだけど、ぶっちゃけると偶然。ここで取れるアイテムを獲りに来た時に見つけたんだよネ」
「そういうことだオイカッツォ、ユニーク発見は運ゲーだから天に祈れ」
「………その目をやめろぶっ飛ばすぞこのやろー」
サンラクがまさに、地べたを這う愚民共の鳴き声を天より憐れみと慈悲の表情で眺める帝王の眼差しをして、オイカッツォを見る。
まーた漫才始めてるよ……。
俺たちはインベントリに武器をしまい、歩き始める。
暗闇が続く道、どうも上り坂らしいそれを進むこと数分。
ようやく見えた淡い光差す出口を抜けた先には、一面を赤い花に覆われた空間が広がっていた。
見上げればそこに洞窟の天井はなく、現実のそれよりも巨大な丸い満月がその光を夜風と共にこの赤い花畑へと注いでいる。
凄い、幻想的な場所であった。
その赤い花……確か、彼岸花だったか。
「さ、行こうか。セッちゃんがお待ちかねだよ」
そう言って、遠慮なく彼岸花を踏み歩くペンシルゴン。
俺達もその後について行き、枯れた木の下まで歩く。そこには、女性が立っていた。
「お、お兄ちゃん見て! す、透けてるよ!」
「せなや」
「バグか?」
「何故第一候補が仕様じゃなくてバグなのかな……」
一回その目を洗い流してきた方がいいんじゃないかなサンラクぅ……。
「やぁやぁセッちゃん、一ヶ月ぶり」
「あら……アーサー、久し振りね」
へぇ、幽霊なのにこんなにハキハキと喋って、笑顔を浮かせられるのか。
ショートボブの髪を揺らしたNPC「遠き日のセツナ」は俺たちの方を向く。
「紹介するよセッちゃん。このバカ三人があいつ……ウェザエモンに引導を渡すための切り札だよ」
おい、セッちゃんとやら。何を思うのかは別に構わないが、期待と悲哀が半々で混ざったような、なんとも言えない目をするのだけはやめてくれないかな??
「あー……どうも、ペンシルゴンの愉快な仲間達技の……」
「馬鹿のワンツースリーとマスコット2人だよ〜」
「おい!」
サンラクェ……。
その後に、オイカッツォやエムルが抜け駆けして名前を言い合う。俺も俺も!!
俺たちがあーだこーだしていると、セツナが口を開く。
「なんというか……凄いのを集めたわね、アーサー」
「まぁね、今でこそ雑魚だけど決戦までには仕上げるつもりだよ」
「そうじゃないわ」
セツナは俺とサンラクへと視線を向けると、胸を指差して……ああ、この場合は「呪い」を指し示しているのか。
「クロちゃんの強い気配を二つもつけてる人なんて、それに、2人も……初めて見たわ、それに灰被りちゃんの子供達と一緒なんて……ふふ、懐かしい人を思い出しちゃった」
クロちゃん……は、
灰被り……? ヴァッシュのことなのか?
懐かしい人も分からないし……判断材料が足りないのはサンラクも同じなのか、困った表情をしている。
うぅむ、考察勢ではないんだよなぁ……やめてくれ。
「セッちゃん、3人にもあいつの事を話してあげて欲しいかな」
「……分かった」
そう言うと、出てくる。
なるほど、これがペンシルゴンの言っていたものか。
俺たちはそれぞれ顔を合わせて頷く。そして、それを受注する。
『ユニークシナリオEX「此岸より彼岸へ愛を込めて」を開始しますか?』
このゲーム、カンストって……(震え声)
-
9999ぐらい?
-
1万は飛んでそう(白目)
-
10万……?(遠い目)
-
私のカンストレベルは53万です()
-
↑そのさらに上……!?(100万以上)