シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜   作:YY:10-0-1-2

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初投稿です。
スキル考えるの大変すぎるッピ……(白目)

※eizirou様、評価☆10
ハイライト様、評価☆9ありがとうございます!!



(なが)すぎる(とき)終止符(フィナーレ)を、愛を込めて決着(ピリオド)を 其の拾

 

(最初の十分はウェザエモンから生き延びる、次の十分は騏驎にメンバーを割いて双方の合体阻止、そして全体攻撃をトリガーにウェザエモンに攻撃が通るようになるから攻勢に転じる……成る程こういう流れだったわけね)

 

ペンシルゴンは心の中で納得していた。

墓守のウェザエモンの攻略方法は、「時間経過によるウェザエモン自身の自滅」と、第1形態、第2形態、そして、現在の第3形態のおかげでそう当たりをつけていた。

 

「なんか狂人じみた笑い声が聞こえるんだけどあいつら大丈夫?」

「大丈夫だと思いたい……けど、どうであれコイツを食い止めないと勝ち目はないよ」

 

実質、無敵状態に等しい第2形態までのウェザエモン相手では活かすことができなかった追加効果付きの攻撃スキル。

それを扱えることでテンションがぶち上がっているサンラク、そしてマオウガの生存率は劇的に上がる。

 

ペンシルゴンの今までの体験からしても、特にサンラクは、テンションが上がれば上がるほど強くなっていく。それを知っているからこそ、安心できる。

 

マオウガは、テンションが上がって行くことで強くなっていく、という訳でもないが、テンションが上がれば上がるほど考えを急速に速くさせることを知っている。

 

相手が動く前に、相手が何をするのかを予測し、そしてその対策を練り終わったあとの()()()()()()()()

それが、自分の愛した相手の行動の特徴である。

 

どうやら20分間にも及ぶ耐久の鬱憤を存分に晴らしているようで先程から2人の高笑いが止まないのでまだ生きている、とペンシルゴンは確認を取る。

 

「サンラク君も言ってたけど、こいつとウェザエモンを合流させたら多分詰む。ウェザエモンに攻撃が通るならこいつにもダメージが入るようになった……と思う」

「少なくとも2人掛かりで倒すような敵じゃないよね」

 

本来ならもっと人がいるだろう、という意味を含む言葉にオイカッツォは苦笑いを浮かべる。

墓守のウェザエモン本体が人型エネミーの臨界であるとするのならば、今の騏驎は極めてシンプルな……強敵としてのデザインである。

 

「なんかこう、隠し球とかないの? ウェザエモンにぶつけた瓶みたいなさ」

「実はあるんだなこれが……ジャジャーン!」

「なにそれ」

 

随分と寂しくなったインベントリから1つのポーション取り出すペンシルゴン。

それを見て不気味がるオイカッツォだったが、効果を聞く。

 

魔魂丸薬(イヴィル・フォース)っていうおクスリ、原材料は聞かない方が精神衛生上健康デス」

「効果は?」

「15分間実質レベル99の力を得る代わりに、副作用(ペナルティー)で酷いことになる。昔私も使ったことあるけど、色々酷かった」

「オッケー」

 

ご丁寧に三つ用意された黒い丸薬の一つを受け取ったオイカッツォは躊躇うことなくそれを使用した……。

その次の瞬間、オイカッツォの見る世界の何もかもが()()する。

 

うおお!? と悲鳴をあげるオイカッツォを見て効果の話を続けるペンシルゴン。

 

「まず視覚情報の色調反転、まぁ元々色が逆転したようなフィールドだし問題なかったり? 他にも聴覚が靄がかったような状態になったり鼻が効かなくなったり……まぁ致命的ってほどじゃないけど五感が鈍くなったりおかしくなったりするわけで……まぁそれすらも序の口だよ」

 

オイカッツォ自身も魔魂丸薬を使用し、自身に莫大量のバフが付与されたことを確認して改めて騏驎甲冑へと向きなおる。

 

「さぁ、ここからは30秒毎に1レベルずつ()()()()()()する喪失感との戦いだよ……!」

「はぁあ!? レベルダウン〜っ!!?」

 

効果を聞いて再び驚きに声を上げるオイカッツォ。

実質的な「30レベル消費」という重い代償、だが、15分間限定で小学生でも最強になれる禁忌のドーピングアイテム。

 

「クッソ、これが終わったらレベル20からやり直しぃ……!? あーもう、サンドバッグにしてやるから覚悟しろロボットめ!」

 

いよいよ吹っ切れたオイカッツォはウェザエモンへと向かおうとする麒麟甲冑へと駆け出す。

人型という形を得たが為に、人と同じ弱点を抱えた騏驎甲冑。

その脚が地面を踏みしめた瞬間に、オイカッツォは拳に緋色の光を纏わせ関節を狙う。

 

「赤、黒……足して緋色! 混合拳気【火緋彩】! んでもってインファイトからの……デュアルインパクト!」

 

緋色の輝きを放つ左拳のジャブが騏驎甲冑の膝関節へと命中する。

しかしその程度で揺らぐ程騏驎甲冑は軟弱ではない。それはオイカッツォも承知の上。

 

だからこそのデュアルインパクトであり、浮き上がってきた十字状のマークを今度は渾身の力を込めた右拳のストレートで打ち抜く。

騏驎甲冑の膝関節に、大きな爆発が如き衝撃が襲いかかる。

流石の巨体も膝関節にここまでの負荷を受ければノーリアクションとはいかない。

 

騏驎甲冑は膝かっくんでも食らったかのようにズドンッ! と不自然な動きで体勢を崩す。

 

「スイッチ!」

「あいよ!!」

 

オイカッツォが下がり、ペンシルゴンが上がってくる。

ペンシルゴンが狙うは勿論…………オイカッツォが狙った膝関節。

 

「その膝、砕け散るまでイジメ倒してあげるよ……!」

 

ペンシルゴンが握る槍には既に複数のエンチャント、そしてペンシルゴン本人にも自前で付与したバフで強化が重ねに重ねられている。

その技は、槍系スキルの中でも最上位に位置する「日差しの穂先(スピアオブサンレイズ)」。

 

叩き込まれた攻撃が追い打ちをかけるように熱量を解放するが、それでもなお騏驎甲冑の膝関節が破損することはなかった。

 

「硬いなぁ……」

「でも通った。やっぱりここが正念場だよ」

「とりあえずこっちも避けゲー開始だけどね!」

 

ペンシルゴンの言葉と同時に、騏驎甲冑の背から発射されたミサイルが飛び出してくる。

ホーミング機能が付いているのか、2人の後を追うミサイル。だが、2人も伊達にゲームをしていない訳では無い。

 

それぞれが各々のミサイルを回避。

 

だが、それだけでは止まらない。

 

その隙に立ち上がった騏驎甲冑。

見せつけるようにペンシルゴンへと掌を向けると、そこから莫大な熱量と破壊力を内包したレーザーを放つ。

 

身を捻ったペンシルゴンの左半身を熱線が襲う。

魔魂丸薬の効果もあってか即死しなかったペンシルゴンではあるが……その左半身は今にもポリゴンとして解けてしまいそうなほどに不安定になっていた。

 

「よいしょお!」

「せめて一言欲しかったなぁ!」

 

思考は一瞬。

器用に右腕だけで槍の穂先を自身へと向け、躊躇う事なくペンシルゴンは槍を自身の腹へと突き刺す。

 

なけなしのHPが全損し、ペンシルゴンの身体がポリゴンとなる……その前に、オイカッツォが投げた蘇生アイテムによってペンシルゴンは全快状態で復活する。

もちろん、左腕も治った状態で、である。

 

「左手が使えないんじゃ槍使いとしてはお荷物だからねぇ……!」

 

そんなことを呟くペンシルゴン。

その言葉を聞きつつ、オイカッツォは走り出し、ペンシルゴンも同じく、インベントリからアイテムを取りだしてから槍を持って走り出す。

 

「拳気「赤衝」、ハイストレングス、剛力充躯(ごうりきじゅうく)、……転べ!」

 

縄傀儡【蛇】によって縄が騏驎甲冑の足へと巻きつき、ありったけのSTR強化を付与したオイカッツォが縄を騏驎甲冑の進行方向とは真逆へと引っ張る。

再びその身を地面に落とした麒麟甲冑。その隙に2人の攻撃が叩き込まれる。

 

「ああもう! 火力も手数も何もかも足りてない!!」

「ヘイトを稼いで死ななきゃ私達の役割は及第点だよカッツォ君。殴れこそすれ、耐久戦には変わりないんだから……!」

 

騏驎甲冑の掌から放たれる拡散型のレーザー掃射を最低限の被弾で対処しながら二人は改めてそれぞれの得物を構え直す。

 

 

 

「ちなみに満点は?」

「そりゃあ、あの暴走ロボットをスクラップにしてやる事でしょ」

「成る程、だったら目指してみようか花丸満点!」

 

 





もしもシリーズ、待ってます
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=324550&uid=410751
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