シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜   作:YY:10-0-1-2

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夢でも見てんすかね、お気に入り700人ってどういうことですか???
皆様方、いつもありがとうございます。完結まで行けたらいいなと思っておりますので、それまでよろしくお願いします。いつになるんでしょうね?
あとそろそろで終わりそう。というわけで初投稿です。

※一粒の白米様、評価☆9ありがとうございます!


星降る夜に、大志という名の灯火を 其の肆

 

 

「刃隠心得【空蝉】! ……すいませんっ! 【空蝉】はもう使えないです!」

「すまん、助かった!!」

「オッケー! 下がって!」

 

さて。

サンラクは何かを用意していると見た、俺のやるべきことはこいつを引き付けて引き付けて、全力でHPを減らす!!

 

サイガ-0の条件まであと1発……! 俺のせいで、秋津茜の【空蝉】が無くなってしまったが仕方がない!

あとは、乗り気と気合い……!

 

クソ犬(リュカオーン)の攻撃を避けて、カウンター。

クソ犬(リュカオーン)の噛みつきは改牙突で喉奥までぶっ刺す!

クソッタレ! 危うく死ぬぞこの野郎!

 

なんとか『今宵月』が取れたからとはいえ、きっついな!

とはいえ、さっきまで足りていたかすら分からなかった火力が目に見えて足りているように見える。

 

まだだ、サイガ-0の切り札まで油断出来ねぇ!

 

全く可愛らしくもなければ破壊力はもっと可愛らしくない前脚パンチの連続を、なんとかステップを刻んで回避する。

更にそこで脚に何回も何回も刀で突き刺したり、飛んで避けてみたりする。

 

的確に本命のエースを刈り取りに来る、プレイヤーの狡猾さをモンスターが行う。

クソッタレが……! それをユニークモンスターに与えるとか終わってんだろ! 楽しくなってきやがったじゃねぇか!

 

サンラクの武器が兎月から……なにあれ。篭手? のようなものに変わる。

ということは、だ。

 

「ラストスパートってとこか……!」

「いくでござるよ!」

 

走り出す。

前脚が薙ぎ払われる。それを全力で回避して、思いっきり叩きつける。

さらに、そこにもう1回、反対側の前脚が訪れる。だが、そこでサンラクが間に合う。

 

サンラクの裏拳がぶつかり、力を込めて振るったであろう脚がパリィによって揺らぐ。

5秒にも満たないほんの数秒の空白、そこへと漆黒の騎士が身体と剣をねじ込んでいく。

 

「カタストロフィ!」

 

顎に叩きつけられた大剣が、リュカオーンの右目を切り裂く。

堪らず怯むリュカオーンではあるが……真上へと仰け反った顔、傷つけられた一瞬だけ塗装されていない泥人形のような無機質さを帯びた右目は瞬く間に回復し、血の一滴すら垂らすことなく再び黄金の眼光を宿す。

 

「即ブッパ!」

「はいっ!」

 

条件は整った!

あとは……俺たちでこいつを留める!!

 

「今だ朱雀!」

『了解シマシタ、焼却対(インシレート):魔刃(スラッシャー)起動』

 

腹部に格納されていた長大な物理ブレードを展開し、翼の推進をただ一直線に、紅蓮の尾羽が轟音を立ててクソ犬(リュカオーン)へと突き刺さる。

朱雀の攻撃と同時に、俺たちは動く。

 

「悪いなリュカオーン」

 

サンラクの声と共に篭手から宝石のようなものが発射される。

 

「【超過機構(イクシードチャージ)】!」

「【マナ・シェイカー】!!」

「我は混沌を手繰る者……!」

 

まず、サンラクとエムルが切り札を切った。

その瞬間に、詠唱が始まる。

だが、運が悪い。先程まで朱雀が晴らしていた月が、雲で見えなくなる。

即ち分身は闇夜に溶け、その姿を不可視のものとする。

 

だが、それは……問題ではなかった。

 

「!!」

 

俺の目が秋津茜に向く。

その瞬間、秋津茜は頷く。

 

「シークルゥさん! やりますよ、大仕事ですっ!!」

「エムルがヴォーパル魂を張っている中、拙者が怖気付くなど親父殿に顔向けできんで御座る!」

 

クソ犬(リュカオーン)の攻撃の弱点。それは、サンラクから聞かされた……!

 

「光」に弱いんだってなぁ! ええ!?

 

左眼を交叉点として、顔に大きく刻まれたバツ印の紅い模様が秋津茜の表情の変化につられて歪む。

 

「刃隠心得、奥義!」

 

大きく息を吸い込む秋津茜。

秋津茜と共に雑魚狩りしていた俺は、その話を聞いて心底恐れ入っていた。

だが、いまは……こんなにも頼りがいがある、魔法(忍術)になるとは思わなかった!

 

「すぅぅぅぅ……【竜息吹(リュウイブキ)】! わぁ───────っ!!!」

 

頑張って覚えた印による手の動きを完遂し、出す必要のない大声と共に七つの最強種が1体「天覇のジークヴルム」のブレスの見てくれだけが模倣された……炎を超えてビームと化した大熱波が暗い夜空に煌々たる光をもたらした。

 

おは、やっばぁ……!?

 

そして既に分身への本命、片刃の剣を持つ兎は駆け出していた。

俺も、同時に動き出す!

 

俺とシークルゥは、分身に!

 

「拙者の心眼、確かに見抜いたで御座る!」

「暗いからって、舐めんじゃねぇぞこんのクソ犬!!」

 

不可視の狼は半透明程度までその姿を暴かれた。その爪牙が狙うはサンラク、しかし人と狼との間に刀を抜いた兎が飛び込んだ。

 

「刮目せよ! 我が【タケノミカヅチ】を!!」

 

竹のようなものが地面から生え、槍衾のように、格子のように、あるいは鉄壁が如く分身の進撃を食い止め、貫いたのだ。

 

その瞬間、俺もスキル発動させる。

 

「『クライマックス・ブースト』『力よ、努めよ(ボルテージ・ハイブースド)』『ライオットアクセル』『孤高の餓狼(トランジェント)』…………!!」

 

さぁて、見せてみろ……お前の!!

 

「超必殺!! 『闇を穿ちし栄光(スコターデ・エクリフォティーゾ)』!!」

 

まず1回目、それは、分身の右前脚を貫く。

2回目、今度は、右前脚から左へと移動し、左前脚を斬り裂く。

3回目、そこから勢いよく走り、後ろ両脚に思いっきり振り払い、斬り飛ばす。

4回目、ジャンプして、分身の背中を突き刺す。

最後の5回目、それは……分身の頭まで走り抜き、真っ二つに両断する。

 

分身は、ドロっと溶けて……!!

 

「残りは!!! サンラクゥ!! 頼んだーっ!!!」

 

その声は、サンラクへと届き、ニヤリと笑った。






あと1回!! あと1回!! 次で終わり!!
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