シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜 作:YY:10-0-1-2
この世界にあるんすかねパイレーツ・オブ・カリビアン。
そんな疑問を抱えながら初投稿です。
初夜ゲロ↓
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「……なぁレイ氏、もしかしたら俺が無知かもしれないから聞くけどシャンフロじゃこういう一分も経たずに天候が激変する、ってイベントは割とあり得るものなのか?」
「少なくとも、私が今までプレイしてきた、中でそのような事は……っ!」
ふむなるほど。
サンラクとサイガ-0の話を聞くに……この現象は少なからず……異常現象であることがわかる。
よくよく見てみれば、この黒雲はシャンフロという世界そのものを覆ってはいない。つまり、明らかに不自然な円形の雲は、まさしくこの船を中心に発生している。
「船長! 間違いねぇ、あの時と一緒だぁ!!」
「こ、怖くなんてない、僕様はパパの息子なんだ…………お前らっ! 武器を構えろっ!!」
おうクソガキ、全くもって話を聞いてはいないが察するにパパとやらの仇でござるか?
俺は刀を構えつつ、サンラクを睨みつける。ぜんっぜん話の内容理解できてないんだけど潰すよ?
「幽霊船ってのは大抵二つのうちのどっちかのパターンで出現するって相場が決まってるもんだ」
「それはなんですわ……?」
俺とサンラクは構えつつ、言う。
「一つは霧の中からゆっくりと現れるホラゲーパターン、そしてもう一つは……」
「来るぞ!!
俺はしっかりとゼッタを頭に押さえつけて、衝撃に備える。
黒雲から大きな光と音が鳴り、それが海面へと叩きつけられる。そこから、海水がまるで蒸発したかのように無くなったかと思えば、幽霊船が水柱を立てながら現れる。
「幽霊船……なんだっけ、サムシング・インシュリン号?」
「クライング・インスマン号……! ぜ、ぜんいんせんとう、よ、よういーっ!!」
……ん?
ふと、なにかが頭の中の記憶を掠めた。
はて、どこかで聞いたことあるような……インスマン、インスマン……?
そのクライング・インスマン号とやらは、一目で見てもわかる通りボロボロであった。
マストはへし折れ、船底にはいくつもの穴が空いている。船首の損傷は、まるで巨大な船の怪物が口を開いて笑っているように見えるほどだ。
明らかに海の上で航海出来るほど良く見えないが、物理的にありえないほどそれは沈むことなく海の上に浮かんでいる。
「わひゃあ!?」
「ぶぎゅお!? せ、拙者をソリがわりにぃぃぃぃ…………」
「しっかり立て! 踏ん張れ秋津茜!」
俺は秋津茜の手を取り、船のマストにしがみつく。
足場が悪い……というよりも、普通ならば立てないほど荒れ狂っている。まぁ幕末では日常茶飯事なのでいいんですけど、ここは残念シャンフロだ。
シャンフロのエンジンには俺でも適応できないので、しっかりとマストを掴むしか無かった。
「おいおい、んだこりゃ!?」
今のご時世こんな荒れ狂う海で航海するやつなんて滅多にいないだろうが、ここはゲーム。慣れなきゃダメだ!
尋常ではない揺れは一秒として足場の平行を保つことが出来ない。
「大丈夫か!? この状態で戦うんだぞ!!」
「私は、なんとか……!」
「この程度なら、まぁ」
「助けてルストぉぉぉぉ…………」
「おらぁ!! 気合だ気合!!」
おっけ、大丈夫そうなやつが俺含め4人、ダメそうなの1人、おそらく離したらすっ転んでいきそうなのが1人と1羽、クソゲーだな!!
マストに手と足フルに使ってしがみ付いてるガキ船長は見なかったことにしてやろう……いややっぱ鼻で笑っとこ。
とにもかくにも、この状態はしんどい。
「ゼッタ、捕まってろよ!?」
「う、うん!? うわぁぁぁぁっ!!?」
俺は走り出して、幽霊船を見る。
んにゃろ……こっちに来やがれ……! と、そこら辺でこちらに近づいてきた幽霊船からおそらく今回の主要のモンスター共が見えた。
……ありゃあ……なるほど?
「1Dいくつロールすりゃいいんだろうな」
「最低でも3はあると見た」
「き、気持ち悪いですわぁあ……!」
「お、お兄ちゃん……私ダメかも……!?」
先程の荒れ具合とあいつらの見た目のダブルパンチってか!?
おい吐くなよ!? マジで吐くなよ!? 虹色に輝く汚そうなデータ撒き散らすなよ!!?
モンスターの姿は……人間と呼ぶには、あまりに醜く、あまりに悍ましいものであった。
まるで腐肉を無理矢理固めたかのような爛れた全身をビッシリと鱗が覆っている。
なんだろうか、人の形をした歩く魚がゾンビになったような……。
……うむ、ありゃあ気持ちわりぃな。
「ひ、ひぃい……!」
「ああクソ、アイデアロールに成功しちゃいましたってか!?」
てめぇ何1人クトゥルフやってんだよ。
うわ、精神分析(物理)でガキ船長を正気に戻しやがった。荒業すぎんだろお前。んまぁ、俺でもそれやるけど。
「ほ、ほっぺが痛い……」
「船長なら船長らしくパニックになった部下を正気に戻しとけ!」
サンラクの言葉はごもっともだな。
さてと、そろそろ俺も開幕早々行きたいねぇ……!!
「行くぞ、『終者の鉄刀【神楽】』!」
この刀は、俺の持っている刀の中では、多分だが恐ろしく弱い。
なんの変哲もないただの刀。鉄刀なのだから当たり前だ。
沼鯰の荒刀や華花の刀戦などとは、比べ物にならないほど何の変哲もない刀。
だがしかし、この武器の強化は並の素材を使ってはいない。
……そう、あの水晶群蠍共のいる場所から取れた素材共を使っているのだ。
つまり、並の武器よりも耐久値があり、なによりもその火力は大いに上がっている。
ウェザエモンを模したの刀こと『墓守ノ刀:穹天穿』を100とするならば、この鉄刀は70の攻撃を持っていると考えて良い。ちなみに『兎月【我思】』は99だ。当たり前だろ。
さて、こちらへと迫るクライング・インスマン号は真っ直ぐスカーレッドホエール号を目指している。
それは交差するつもりのない正面衝突を自覚した直進であり、船員達は慌てた様子で船首付近から離れていく。
俺とサンラク、サイガ-0は前衛だからこそ前に、後ろではバリスタを構えているルストの姿があった。
「狙いを定めて……今っ!!」
荒波による揺れを上書きする、大質量同士の激突。
ゾンビ魚共がこちらにやって来るのを、俺は鉄刀【神楽】で斬り捨てながら、ニヤリと笑う。
「ゾンビかなにかは知らないが、テメェらまとめて天誅だ!!」
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