シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜   作:YY:10-0-1-2

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お久しぶり初投稿です。

※ゆっくり雪風様、評価☆9ありがとうございます!!

初夜ゲロ↓
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こーゆーゲームがいちばん苦手!!

 

クライング・インスマン号は足を止めたらダメだということがよくわかる。

ぬめりとかもあるけど、とにかく足場の立地がクッソ悪い。

半魚人は今にも壊れそうな武器で俺を斬ろうとしてくるが、全力で蹴り飛ばし、ポリゴンと化す。

 

「さてと、どーすっかなぁ……」

 

問題は、このシナリオがどんな内容であり、どんなものか……。

ルストは弓矢、サンラクは剣で、サイガ-0は……休んでくれてもええんやで?

 

俺は目まぐるしく動き回る戦場の中、違和感を覚えていた。

やはり、どこか脳みその奥地でなぁにかが引っかかっていたのだ。

船、海……という所まではわかるのだが、如何せん半魚人という部分に引っ掛かりがあった。

 

……いや待て、なんか知ってる気が……。

 

ふと、サンラク達の戦況が大きく変わったのがわかった。

変なデカブツとサンラク、エムル、そして……装備を変えたサイガ-0がボスらしきものと戦う。

残り、泳いでさらに増援される半魚人を俺や秋津茜、シークルゥで何とか倒していく。

 

……おかしいぞ。

上手く行き過ぎてるというか……。

 

「……ゼッタ、なにか変わったことないか?」

「あっ、お兄ちゃん! 船長が武器持ってる!」

「………………あっ」

 

 

これは、このクエストはユニークシナリオ。仮にも、ユニークシナリオだ。

……ユニークシナリオが、こんな簡単でいいのか? そんなわけが無い。

 

「ば、化け物め……僕様がパパの仇を討ってやる!!」

 

護衛系ミッションか!!

あぁ、まずい! いちばん嫌いな奴が来てしまった!! RPGではよくある護衛ミッションだが、俺はこれが大っ嫌いだ。

護衛対象として設定されるNPCは大抵非力に設定されており、出現するエネミーからNPCを守り通す、特定地点まで連れて行く…………そしてその逆としてどれだけプレイヤーが暴れてもNPCがやられた時点で敗北する。

そう、自由と言うやつが奪われるのだ。

 

「自称大海賊スチューデ」は、このユニークシナリオにおけるいわば鍵。そんなやつが幽霊船クライング・インスマン号に乗り込んだんだ。

 

……状況が動く。

 

今の今までサンラクや俺に向いていたはずのヘイトが一気にガキ船長に向けられる。

 

「おいおい全ヘイト奪取とかタンクの素質があるぜ……クソッタレ!!」

 

サンラクの言葉に激しく同意だクソ野郎!!

 

「か、かかってこい!」

「かかってこいじゃない……!」

「う、うわっ!」

 

あれは……ルストか!

ルストはガキ船長を引っ張ると、急いで戻ろうとする。

だが、海賊船に乗り込んでいた半魚人共もまた幽霊船に戻るようにスチューデを狙っているのだから……鉢合わせは確実。

 

「どっけぇ!!!」

 

俺は勢いよく刀を振るい、目の前を捌いていく。

ルストの目の前を開けていき、さらにヘイトを稼いでみる。

 

「『注目』!!」

 

『注目』。

俺が新たに手に入れたスキルであり、使い物にならないだろうと思っていたスキルだが……やはりと言うべきか、ガキ船長に持ってかれている。

クソが、だから護衛系は無理なんだ!!

 

「秋津茜急げ!!」

「は、はいっ!」

 

俺は勢いよく走り出し、ルスト達の元へと向かう。

……それが、トリガーだったのかどうだったのかは定かではない。

もしかしたら、秋津茜が「最後の1人」なだけだったのかもしれない。

ただ、その違和感は確実に存在していた。

 

 

「……?」

 

 

雨粒が、俺の眼球のすぐ側で停止している。時間にすれば1秒に満たないラグにも思える世界の停止。

俺とサンラクが固まるのを見て、俺も察した。あぁ、なるほど。これは、俺だけではない。

 

こんな神ゲーにおいて、ラグなどあるものか。

 

……その瞬間、これまでの荒波に揺れるそれとは桁の違う揺れにこの場にいる全員が行動の中断を余儀なくされる。

 

「はぁあ!?」

「なっ!?」

「えええっ!!?」

「えっ!?」

「……っ!!?」

「わぁぁ!!?」

「ぴゃぁぁぁぁ!!?」

「んなぁぁぁぁ!!?」

 

それぞれ誰が発した言葉かは分からない。

が、ただひとつ分かる。水柱は重力に従い豪雨と共に海へと落ちていく、だがその柱の中にあった巨大な……あまりに巨大な「蛸足」が見えた。

 

「え、え?」

「な、何事!?」

「やばいですわやばいですわ……サンラクサン!!」

 

いやに、いやにエムルの声が響く。

それと同時に、最後のピースがハマったかのように、俺の中で弾けた。

 

「クターニッドですわーーーーっ!!!?」

 

 

クターニッド。

タコ。

海。

深淵。

船。

曇天。

 

 

……クタニド。

 

 

水柱は8本、つまり8本ある漆黒の触手がクライング・インスマン号をガッチリと固定する。

 

「まさか、このシナリオが開始した時点でEXまで停車なしの直通?」

 

サンラクの声も届く。

俺は、俺は大きな口を開ける。

 

 

 

 

 

「クターニッドって…………クトゥルフ神話のクタニドのことかよォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!?」

 

 

 

重力と浮力を全て振り切った規格外の力によってクライング・インスマン号は海の底、暗闇の深淵へと引きずりこまれていく……!!

 

これが、俺の……3体目の、ユニークモンスター『深淵のクターニッド』との出会いであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ユニークシナリオEX「人よ深淵(ソラ)を見仰げ、世界は反転(マワ)る」を開始します』

 

 





──すべてを、ひっくり返して。

Twitterにて『#神ゲー天誅』とやると出ますよ。


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