シャングリラ・フロンティア 〜神ゲーのモンスター共を天誅しに参ります〜   作:YY:10-0-1-2

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文句星三連星

 

 

……。

俺は目の前のNPCを蹴り飛ばして、ふぅと一息。

 

「俺は、もしかしたらヒーローじゃなくてヴィランの方が向いているのかも知れない……?」

 

今使っているのはゼノセルグスというキャラ。

その実態は「エイリアンゴリラ」と言うべきかなんというべきか……。

とにかく、パワー! パワー!! パワー!!! というキャラで、回避性能がミジンコ以下である。

しかも、コイツ幼女の鳴き声を聞いたら硬直するとかいう弱点すら持ってる。つっかえねぇ。

 

俺はランゾウへ切り替える。

 

「はぁ……なんかこう、上手いことさぁ……出来ないのかなぁ……」

 

俺はそこまで行って、ゲージを見つめる。

 

……格ゲー、ねぇ……。

 

「仕方がねぇ……。やるしかないか」

 

格ゲーならば、なんかこう……ゲージは貯めれるでしょうて。

なんでこんな効率がいいゲージ貯めが人を助けることなんだ。いや、アメコミがモチーフだからしょうがないんだけどさ。

 

くぉぉ……発売されても多分買わねぇな。このゲーム。

 

……オラァァ!! もっと練習じゃボケカスゥ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………は?」

 

自身へと告げられた言葉が理解できない。カッツォ……基、魚臣 慧は思わず間の抜けた声でその「命令」に対してのリアクションをとる。

英語か何かで話しているのだろうか? そんなわけが無い。長年付き合ってきて、いきなり英語で話すわけがないからだ。

 

それならば、なぜ? 言葉を理解出来ていなかった。

 

「…………冗談、っすよね?」

「冗談ではないんだ魚臣、これは電脳大隊(サイバーバタリオン)の……ひいては「スポンサー」からの命令(オーダー)だ」

「ふっざ……! それがどういう意味が分かってて言ってるのか!?」

 

タブレットを地面に叩きつけて慧は目の前の、役職上は自身の上司に当たる人物へと一切臆することなく吠える。

 

だがしかし。

世間では好青年で通っている慧の怒りの咆哮にすら眉ひとつ動かすことなく、男は再度その言葉を……言い聞かせるかのようにはっきりと宣告する。

 

「プロゲーマー魚臣 慧、君には明日のGGCで「ルインズ・ウォー・ハウンズ6世界大会」の決勝戦に「強襲中隊(アサルトカンパニー)」のメンバーとして出場してもらう。フルタイムでだ、手を抜くことは認められない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

やばいやばいやばい、いや別にやましい事があるわけではないがのんびりデザートをパクつけるような状況じゃねーぞこれ!?

 

サンラクは1人、そう心の中で叫ぶのであった。

 

 

 

 

 

『しかし、相変わらずシルヴィはよく食べるなぁ。太らないの?』

 

 

『ぶっ飛ばすわよプレイボーイ、この後もトレーニングなんだからカロリーが必要なのよ』

 

 

『そうは言っても派手に寝坊したのは君じゃないか、俺らは朝からトレーニングし通しなんだぜ? 少しくらいジャパン観光をさせてくれてもいいじゃないか』

 

 

『ハッ、どうせ「ああなんてアジアンビューティー! どうだいレディ、僕とディナーでも……」とか口説くつもりだろうがよ』

 

 

『かーっ! ジョンソンよくもまぁそんな三流の口説き文句で嫁さんにプロポーズできたな! 俺ならそんなクソみてーな文章、丸めてトイレに流しちまうぜ!』

 

 

『てめーの下半身にぶら下がってる脳みそを蹴り潰してやろうか?あぁ?!』

 

 

『少し黙ってくれ、彼女の声が聞こえない』

 

 

『なぁアレックス、それ(LIVE)じゃなくて録音なんだよな? っつーか……それ昨日から数十回くらい聞いてたよな?』

 

 

『ルーカス、彼女の声はな……マリファナよりも優しく、そして強く僕のハートを掴んでいるんだ。回数だとか録音だとか……些細な問題なんだ、分かるね?』

 

 

『ドラッグキメてるやつよりイかれてら……』

 

 

『貴方のガールフレンド、明日来るんだっけ?』

 

 

『あぁ、僕がお金を支払うと言ったのに! 彼女は自身のお金で! ホッカイドゥーから! ここに来てくれると! なんて……っ、なんてオクユカシイんだっ!!』

 

 

『シルヴィ! なんでアレックスに燃料を投下するんだ!』

 

 

『あー、ここから長いぞ……』

 

 

 

何言ってるかはサンラクには分かっていない。

分かってはいなかったが、とにかくやばい。

マッチョ、マッチョ、1人飛んでマッチョ。誰も彼もが目を奪われている。

メジャーリーガーを見つけたかのような目で、尊敬の眼差しで見ていたのだ。

 

「──No Face? ──……」

「No Name───. All Fiction? ──……」

 

時折聞こえてくる言葉の数々にサンラクはドキッとする。

 

(どうせ英語聞き取れないし、作戦会議をしてたとしても理解できないか……罵倒とかゲーム用語ならなんとなく拾えるんだが)

 

「名前隠し」「顔隠し」「全て嘘」……。

その3つの単語だけでも、サンラクにとっては緊張の生まれる言葉なのだ。

 

とにもかくにも、彼は目の前のものに集中しなければならない。

 

「お客様お待たせいたしました、「東京極氷火山(エレバス)パフェ〜極北のワルキューレ騎行〜」トッピング全盛りでございます」

「ひゅっ……」

 

サンラクは、しばらく甘いものを食べたくないと、そう誓った。

 

Q.どれにしよう?

  • ペンシルゴンとマオウガの学祭ランデブー
  • 外道共との年越し祭り in オンライン
  • if 遍葬祭ルートの妄想劇
  • 幕末正月天誅祭(ポロリもあるよ!)
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