「公園って………こんな居心地が良かったっけ?」
どうも、一般転生者です。まだ転生して一日だけど公園に監禁されました。
いや、言いたいことはわかるよ…公園なんて監禁できる場所じゃないし、そもそも誰でも出入りできる公共の施設だよね。ただ事実として私は公園から出られないでいる。
「なんでか出ようとすると、見えない壁にぶつかるんだよなー」
私は、公園から出ようと入り口に向かい歩き、歩を止める。はたから見たら、公園の入口でパントマイムしてる不審者だよ、これじゃあ。
「あーあ、出れないんじゃ仕方ない。とりあえず自分の置かれた状況を把握していこう。」
「まず最初に、私は死んだはずだ。」
そう私は死んだ。今どき珍しいくらい転生物じゃ定番のトラック事故で。猫を助けようとして私は死んだ。
「ただまあ、こうして転生できたのならクヨクヨせずにもっとポジティブに行こう!!」
昔からポジティブが取り柄だった。こうして前世の記憶をほんのり引き継げたなら充分だ。
「せっかくだし、転生した自分の顔でも見てこようかな?
もしかしたら、絶世の美少女になってるかもだし♪」
こうして私は、公園のトイレにスキップで行った。
「おお!?……なんという美少女フェイス……。」
素晴らしいすぎるよ。母親の顔どころか、今世の自分が何者か分からないけど……美少女に転生させてくれたこの世界に感謝を…。
今世での、私の顔はそれはそれは美少女であった。紅いボブカットの髪に、ぱっちりとした黒い目。少し幼くも見えそうな小さめの背によく合った童顔の美少女フェイスだ。
「普通に紅い髪とか、違和感がすごいはずなのに何故かしっくりくる。もしやこれも転生補正か?」
にしても、美少女フェイスなのは嬉しいが状況は悪いままだな。
「とりあえずベンチに座ってから考えよう!」
そうと決まればベンチへGO!
「はあー…………落ち着く。」
なんといいますか、言葉ではとて言い表せない、やることを終えた後の溜め息をつくような感覚に満たされていく。
「こうして空を眺めるのも悪くないなー。」
ベンチに座り黄昏てるとなんだか眠くなってきた。
「………zzzzz………ZZZZZ」
……ボコッ………ボコボコ……
眠る紅い髪の少女。その少女の周りには紅い球体に目玉のついた怪異が次から次へと湧き出す。
まるで沸騰した魔女の釜から泡が吹き出すかのように無いもない地面から、紅い球体は零れ出ていく。
この時、私は寝ていて気づかなかったが、ここから私の……ながーい『怪異』としての生活が始まるのであった。