キノの旅ーthe Another Beforeー   作:時雨 照

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繋がりの話

 モトラド(二輪車のこと。空を飛ばないものだけを指す。)に乗った、一人の青年が野原の道を走っていました。

しばらく走っていると、男の人の姿が見えてきました。キノはその人に声をかけてみることにしました。

 「こんにちは。僕は旅人のキノです。あなたは?」

キノが問うと男は、自分は商人で商品を仕入れに移動していてその休憩の最中だと言いました。

「そうなんですね。仕入れということはそれが終わったら国に戻るんですか?」

キノが聞くと、男は肯定しました。

「どんな国なんですか?寄る機会があったら店に顔を出したいので。」

「いや、特にこれといった特徴は……強いていうなら、国の全員が血のつながりがないってとこかな。でも、国のやつらはそんなこと気にしてないし、他の国もそうだと思っているんだ。」

それを聞いたエルメスが男に聞きました。

「全員血のつながりがないってどういうこと?」

「全員が養子なんだよ。外の国から連れてきてるんだ。」

キノは国民を提供してくれる国なんかあるのかなと呟きましたが、その声は男に聞こえることはありませんでした。

 「なあ、旅人さんもうちの国の人にならないか?とっても簡単だから。」

男に誘われましたが、キノは断りました。すると、

「そうか、そいつは残念だ。こんな方法は取りたく無いんだがな…」

男はそう言うと、パースエイダー(銃器のこと)を抜きましたが、それが火を噴くことはありませんでした。

「キノ、おみごとだね。また腕を上げた?」

「まあね。でも、あの国のことについてもっと話を聞きたかったな。まあ、ろくなことにはならないだろうけどね。」

キノはそう言ったのち、回転弾倉から空薬莢を取り出してまた薬莢を装填しました。空薬莢はひとつのポーチにまとめて入れました。

「じゃあ、行こうか。」

キノが言いました。

「さっきの人みたいにいきなり襲ってくるかもよ?」

「そのときは…」

「そのときは?」

「なんとかするよ。」

「ボクを盾にするのだけはやめてねー」

キノはそれには答えず、エルメスにまたがってエンジンをつけました。

 

繋がりの国

 キノとエルメスは男が話していた国に到着しました。

モトラドのエンジンをつけての走行が禁止だったので、エルメスは公園に置いてきました。

その国には襲ってくる人はいませんでしたが、しつこい宗教勧誘のように“家族”になることを勧める人はたくさんいました。

 キノがエルメスの所に戻ってきてそのことを報告すると、

非道(ひど)いなあ、その人達もキノも」

体中を鳥まみれにしたエルメスが言いました。




更新遅れました、時雨 照です。最近ネタが切れて無かったのでサボ…ゴホン、休ませてもらってました。この「繋がりの話」は最後に繋がりの国が挿入されます。こうゆうのもアリかなぁと思ってるんですが、どうですかね?
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