ジオン兵に転生するって知ってたら、もっと真面目にガンダム見てたのに! 作:じおじお
『重力戦線におけるクロス・レオンハート曹長専用機開発の提案』
添付したデータ①は、クロス・レオンハート曹長(以下曹長と記載)が専用機としているMS-06Gの戦闘データです。
これによれば、既に曹長の反応速度はMS-06Gの限界とほぼ同等であり、機体の性能がパイロットの技量に追いつかなくなる日も近いと思われます。
曹長に協力してもらって収集したデータ②を確認してもわかる通り、彼の技量は我々が制作した最新鋭機であるMS-09を初見で完璧に扱いこなすレベルにまで達しています。
以上のデータを基に、反応速度を高めつつ曹長の戦い方に合わせたエースパイロット専用機を開発することを提案します。
これにより貴重な戦力をさらにアップできる他、激化していく重力戦線におけるエースパイロット専用機の開発を行うことで、ドムの量産と併せて軍上層部へのツィマッド社の技術力のアピール効果も狙えると思います。
既に曹長の上官であるエヴァ・ヨハンソン大尉に状況を説明し、キシリア閣下に曹長専用MSの開発を進言していただくよう手筈は整えています。
その開発も、ツィマッド社が行えるように働きかけていただく予定です。
曹長の成長速度や激化する一方である重力戦線での活躍を考え、正式な認可が下りる前にある程度の土台は作っておくべきだと思い、こうして手紙兼提案書をしたためています。
以下は私が実際に目撃した曹長の戦いぶり等を含めての提案だと考えてください。
『土台となるMSの提案』
こちらに関しては、新開発され、高い評価を受けているMS-09を土台としたいところではありますが、曹長の戦いとMS-09の戦法を考えると、相性はそこまで良くないと思います。
ホバー移動で敵をかく乱し、ジャイアント・バズでの一撃必殺を狙う重騎兵のような戦い方を主軸とするMS-09に対して、曹長はバーニアを追加したMS-06Gの特性を活かした三次元的な戦いを得意としています。
そのため、MS-09の採用は諦め、より三次元的な運用を得意とするMS-07を土台とすることを提案します。
ここにMS-09の一部パーツや技術を投入することで、少数生産に留まっていたが故に難を持っていたMS-06Gの整備性の問題を解決しつつ、性能を上昇させることを目的とした改良を施します。
また、MS-07の問題点である汎用性の無さを改善することで、どんな戦場でも活躍が期待できるMSを開発することも目標の一つとして挙げられると思います。
具体的には左手の5連装75mmマシンガンをオミットし、普通のマニピュレーターに変更。
マシンガンやバズーカを使用できるように変更することを提案します。
脚部はMS-06Gに倣い、三次元的な動きを補佐するためにバーニアを追加。
これはあくまで飛行を目的としたものではないので、 MS-07Hほどの改造を施す必要はありません。
可能であれば曹長と私たちが鹵獲した連邦軍のMSに搭載されていた技術を転用し、さらなる性能の向上を図っていただきたいです。
キシリア少将の許可が下りれば、ジオニック社も自社のMSを土台として使うことを認めてくださると思います。
それに備え、できる限りの準備と研究を進めておいてくださると幸いです。
※追伸
お父さん、お母さん。急にこんな連絡をしてごめんなさい。
でも、クロスさんは私や仲間たちにとって恩人で、色々と手助けしてくださった彼に恩返しをしたいんです。
どうかお願いします。不出来な娘のわがままを聞いてください。
ミア・ブリンクマンより