ジオン兵に転生するって知ってたら、もっと真面目にガンダム見てたのに!   作:じおじお

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オデッサ脱出戦へ……

 宇宙世紀0079年11月8日……連邦軍のオデッサ作戦が発令され、本格的な進攻が始まってからまだ一日しか経っていないが、かなりジオンは追い詰められている。

 救援として駆け付ける予定だったベテランエースパイロット部隊『レッド・ウルフ隊』が連邦軍の新型MSに敗れ、彼らと共に参戦予定だった戦力も壊滅。

 他にも至るところで戦闘が行われているが、大半が敗北したようだ。

 

 これは単純に連邦の戦力が数でも性能でも段違いだからだろう。

 同じ量産機でも陸戦型ジムとザクとではその性能に差があり過ぎるし、配備されている数も連邦の方が圧倒的に多い。

 

 前々から後方部隊にビッグトレーのような大型戦艦を配備できるくらいに力があった連邦がMSを量産し始めたら、そりゃあこうなるだろうという話だ。

 勝利できている部隊は本当に数が少なく、僕たちのようにエース部隊が連携して動いているか連邦の兵力が少ない戦場に当たれた運のいい者たちだけだった。

 

 こういった戦力の差に加えて、指揮官の采配がマズいというのもある。

 こちらの指揮官があのガルシア・ロメオ少将であるのに対して、連邦軍はレビル将軍が直々に指揮を執っているのだから、もうどうなるかなんて考えるまでもない。

 

 一貫性のない指揮に加えて明らかにギレン派の部隊を贔屓している上に敵を嬲り殺すことを楽しむせいで時間も物資も無駄に消耗するグール隊を重用するせいで、ただでさえ士気が下がっているジオン兵たちは無能な上層部や仲間たちに悩まされることになってしまっていた。

 

 ロメオ少将は各部隊の戦果に関してもちゃんと把握していないし、今、どういう状況なのかも把握できていないと思う。

 一度、黒い三連星の三人に「前線に部隊が次々と送り込まれているのはお前たちが後方をかく乱できていないせいだ」と言ったらしいが、そんなの僕たちがどうこうできるレベルの話ではないということすらも理解できていないようだ。

 

 戦況は確実に悪化し、残念ながら敗戦は確実といえるところまで来てしまっている。

 上があれではこの結果も仕方がない、とガイア大尉が諦めるくらいには状況は絶望的だ。

 

 こういった状況に際し、ヨハンソン隊長とシュナイド大尉は、上層部にオデッサからの撤退を進言した。

 オデッサが完全に制圧されては、脱出も困難になる。その前に基地の打ち上げ施設を使い、宇宙かまだジオンの勢力が強い地域に脱出すべきだと二人はロメオ少将に強く進言したようだが、あのギベオンはその意見を真っ向から否定してきたという。

 

 結局は剣幕に圧されたロメオ少将が僕たち四部隊の脱出を認可したわけだが、無駄にギベオンが粘ったせいでこれまた無駄に時間がかかり、状況は悪化してしまっていた。

 既に連邦軍はオデッサの各地を制圧している。打ち上げ施設が押さえられるのも時間の問題だろう。

 そうなる前に脱出を図った僕たちは、二部隊ずつに分かれ、オデッサで最後の戦いに臨もうとしていた。

 

 任務は単純で、脱出用の艦船の準備が整うまで、艦と施設を防衛するというものだ。

 闇夜のフェンリル隊と黒い三連星の部隊で一チーム、マルコシアス隊と僕たちサブナック隊でもう一チームという形で、防衛任務に参加している。

 

 宇宙に上がるのか、それともロメオ少将の本来の持ち場である南米ジャブロー方面に逃亡するのかはわからないが……この戦いさえ乗り切れば、どうにか生き延びられる可能性があるということで、僕たちは最後のやる気を振り絞っていた。

 僕個人としては宇宙に上がると待っているのは『溺れた状態でボールに撃破される』未来なので、ジャブローに逃げたいところだ。

 

 そういう未来を知らないみんなは、さっさと地球を離れて生まれ故郷である宇宙に帰りたいという気持ちの方が強いらしい。

 あまりにも苦しい重力戦線のストレスにみんなも限界なのだろう。その気持ちは理解できた。

 

 なんにせよ、あと数時間だ。この戦いさえ乗り切り、ザンジバルを防衛さえできたら、厳しいオデッサでの戦いともおさらばできる。

 ……そう、この時の僕たちは信じていた。この先に待ち受ける、とんでもない事態と戦いのことなんて、何も知らないまま……。




短くてごめんなさい。ちょっと体調崩しちゃったので、何日かおやすみいただきます。
帰ってきたら頑張るので、お話を読み返して待っていてくださいね。
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