「その、ありがとうございます。さすがに今回の大量発生したニクスイを倒すのは、僕だけでは無理でしたので」
「いや、性格が変わりすぎだろ」
ニクスイを倒し終わった後、俺は共闘した月鬼と共に猫猫と合流していた。
戦いを行っていた時の温厚な口調をしている。
それもあって、俺は。
「…とりあえず、ニクスイの死骸はあったけど、こいつの毒って、何か役に立つのか」
そうしながら、猫猫は俺が渡したニクスイの死骸から採れた毒を調べている。
あまり、成果があるのか分からないが。
そう考えていると。
「うぅん」
「あぁ、成果が出たのか」
そう言っている間にも、猫猫はとても残念そうな表情をしていた。
彼女はかなり地位があるのか、こうして全国の大学の施設を借りる事が出来るらしい。
「成果はあったけど、これってどうなんだ」
「どうって、何が?」
そう言いながら、猫猫は続ける。
「このニクスイが獲物を捕らえる時の液体とかは、まるで関係ないんだ」
「それじゃ、普通に成果はなかったんじゃ」
すると、猫猫は続ける。
「ただ、消化液にはまるで関係ないけど体内にある細胞が異常な活性をしている。それが薬と似ていてるから」
「ニクスイの異常発生は薬と関係している。つまり、これは意図的にって言いたいのか」
俺の言葉に、猫猫は頷く。
「この魔化魍の異常発生がこの薬の仕業だとすれば、これってかなりまずいな」
「あぁ、今回はニクスイのような奴らだったから対応する事は出来たかもしれないが、これがもしもイッタンモメンのような奴らが大量発生したら、まずいだろ」
そう、ニクスイは、比較的に数を増やしやすい魔化魍である。
それ故に一体一体は、あまり大した強さではなかった。
だが、それがもしも他の魔化魍が大量に現れたら、さすがに鬼だけでは対処が難しいかもしれない。
「それにしても、この薬を作った奴は一体何が目的で」
そんな呟きをしている時だった。
携帯電話が鳴る。
マナーモードをしていなかったので、すぐに取り出す。
そこには立花からの電話だった。
「悪い、少し出る」
「うっ、うん。どうぞ」
そう断りを入れて、俺はすぐに電話に出る。
「もしもし?」
『あぁ、猴鬼君!大変だよ!すぐに近くに情報にない魔化魍が現れたの』
「すぐ近くに?」
その言葉に首を傾げてしまう。
『そう、なんというか目撃情報によれば蛇のような魔化魍らしいけど、とにかく調べに行って欲しいんだ』
「おっ、おぉ」
電話越しの勢いに乗せられて、思わず返答してしまう。