俺と翼鬼は互いに背中を預け合いながら、身構える。
周囲が静かになる。
木々の音が耳に入る中、地面の揺れが伝わってくる。
蛇の魔化魍が、潜んでいる。
その気配が強く伝わる中、俺は身構えた。
木々のざわめきと共に、空気が張り詰める。息が詰まるような緊迫感に包まれる。
背後で翼鬼の呼吸音が響き、林の中で風が吹き抜ける。葉擦れの音が心を揺さぶる。その中で、蛇の魔化魍の気配が濃厚に立ち込める。
地面が揺れ、その振動が足元から伝わる。まるで大地が息づいているかのようだ。息を呑む。
木々の枝が揺れ、影が蠢く。周囲の空気が重く、息苦しくなる。鳥の鳴き声が遠くに聞こえるが、それさえも恐怖を煽る要素となる。
蛇の魔化魍が恐怖を誘う中で俺と翼鬼は息を整える。
恐怖を断ち切るように各々の武器を強く握る。
周囲の暗闇が濃厚になり、木々の陰が不気味に伸びる。闇の中で何かが蠢く音が響き渡る。
空気が冷たく、湿り気を帯びる。息が白くなるほどに寒気が背筋を這い上がる。
心臓が早鐘のように鼓動し、全身に緊張が走る。目を凝らし、周囲を観察する。
林の奥深くから何かの気配が迫り来る。その存在感が一層強まり、冷たい空気が震える。
翼鬼は翼を広げ、臨戦態勢を取る。互いに頷き合い、覚悟を決める。
その時、突然蛇の魔化魍が地面から姿を現した。
鋭い牙が光り、尾が風を切る。
それに気づくと共に、手に持った如意で蛇の魔化魍からの攻撃を受け止める。
俺よりも巨体の蛇の魔化魍の攻撃を受け止めながら、後ろに下がる。
「くっ」
だが、すぐに攻撃を捌き、相手にダメージを与えながら、すぐに翼鬼の方に視線を向ける。
その攻撃はダメージにはならないが、牽制にはなる。
それを俺は見ながら、すぐに接近して、如意で攻撃をする。
しかし、その攻撃に対して、蛇の魔化魍は回避行動を取る。
蛇の魔化魍はその長い身体をくねらせながら、林の中を縫うように駆け抜ける。その姿はまるで大地を這う黒い影のようだ。
林の中は薄暗く、木々が風に揺れ、葉擦れの音が響く。
だが、そんな蛇の魔化魍を狙う狩人もまたいた。
「翼鬼!」
俺の言葉と共に、既に空でその背中から生えている翼で飛んでいる翼鬼がいた。
手には刀を持っており、蛇の魔化魍に向かって放つ。
だが、それは蛇の魔化魍の牙によって受け止められ、そのまま俺の方に向かって投げつける。
だが俺は如意を伸ばして、そのまま受け止めると、投げ返す。
そして投げ返された翼鬼は、そのまま刀を構え、蛇の魔化魍に向かって飛ぶ。
蛇の魔化魍は再び回避行動を取るが、翼鬼は空中で素早く軌道を変えて追撃する。
蛇の魔化魍の鱗が翼鬼の刀に触れる度に火花が散る。翼鬼は素早く身体をひねりながら、蛇の魔化魍の攻撃をかわしていく。
その動きはまるで舞うように美しく、風を切る音が耳に届く。
蛇の魔化魍は身を翻し、木々をよけながら逃げる。
だが、蛇の魔化魍は、その動きを利用して木々の枝を掴み、翼鬼に放り投げた。
翼鬼は木を避ける。
俺は木を猿のように器用に移動しながら蛇の魔化魍に如意を叩きつける。
だが、翼鬼は素早く空中で身体を捻り、木々を避ける。
蛇の魔化魍は舌をチロチロと出し入れしながら、俺の動きを狙う。
「くっ」
翼鬼は風を切るように飛ぶ。
木々が風に揺れ、葉が舞い散る。風の音が耳に響く。
「こちらの動きがまるで読まれているな」
「あぁ、かなりマズイがどうするかだな」
そう、呟いた時だった。
空にいた猫猫が何かを叫んでいた。
「なんだぁ?」
疑問に思い、俺はその耳を澄ませた。
その意味を知ると。
「マジか、けど、やってみるか」
「何をするつもりだ?」
それが聞こえなかった翼鬼は疑問に思うが。
「奴の目を眩ませる。そう、炎でな!」
そう、呟くと共に、俺は息を吸うと共に、その口から鬼火を放った。
鬼火は、そのまま周囲の木々に燃え移っていく。
「なっ、何をして」「見てみろよ」
俺がそう言うと、蛇の魔化魍は炎を恐れている様子で飛び出てきた。
蛇の魔化魍が炎を恐れる様子を見ると、俺は翼鬼に向かって叫ぶ。
「今だ!」
翼鬼は頷き、空中で身体を翻し、蛇の魔化魍に斬撃を繰り出す。
蛇の魔化魍は回避しようとするが、翼鬼は素早く追撃する。
それと同時に、俺は音撃鼓を蛇の魔化魍に叩きつける。
翼鬼は吹き矢のように、鬼石を蛇の魔化魍を撃ち込む。
それと共に。
「音撃打・夢幻の型!」「音撃奏・旋風一閃!」
俺達の声を合わせるように、そのまま演奏を始める。
如意で音撃鼓に叩き込み、翼鬼が放つ演奏。二つの音が一つとなり、蛇の魔化魍を浄化する。
その力強い演奏により、蛇の魔化魍はそのまま崩壊する。
蛇の魔化魍が崩壊する音が響く。地面に散らばる破片が光を反射し、周囲に舞い散る。
崩壊の音と共に、空気が澄み渡る。まるで世界が浄化されたかのような静寂が広がる。
蛇の魔化魍が完全に崩壊する。
「なんとかなったが」「あぁ、けどなんで奴の動きを止められたんだ」
そう呟くが。
「蛇にはピット器官があって、それで熱源を感じるらしいから、それを利用して」
「なるほど」
あの状況で、蛇という特性があるのか分からなかった。
そうして蛇の魔化魍を倒した事が出来た。
しかし。
「未だに、分からない。この蛇の魔化魍の謎も」