ユキニュウドウを倒した後、その死体へと近づく。魔化魍の特性によって、その死体は自然の物へと変わっている。その為に近づけば、ユキニュウドウの身体は雪のようになっている。その死骸を調べる為に近づく。
ユキニュウドウの死骸は、まるで雪の塊のようになっていた。その体表面は白く、触れた瞬間には冷たい感触が手に伝わってくる。俺は慎重にその死骸を調べ始める。
「それで、猫猫、これを調べるけど、何か分かるのか?」
「この前の共食いの1件もあったけど、そこから発展するとは思えないけど、何か関連があるかもしれない」
俺の言葉に、猫猫はそう答えた。彼女の言葉には確信はないが、可能性を見逃すまいとする熱意が感じられた。
ユキニュウドウの死骸を丹念に調べる為に死骸を集め始める。
周囲に散らばっている為に、俺は手際よく集め始める。
「・・・それにしても、本当にこれで分かるのか?」
「とりあえずは調べる事が第一歩だけど」
そんな言葉を呟いた時に、立花からの電話が来る。
戦闘が終わった時を狙ったように考え、そのまま電話に出る。
「もしもし、猴鬼です」
『あっ猴鬼君!今っ、君ってまだ青森にいる⁉︎』
「えっあぁ、いますけど、どうしました?」
立花からの連絡を受けて、すぐに答える。
立花の声は、まるで焦燥感に満ち溢れていた。電話越しに聞こえるその声からは、何か緊急事態が起きていることが伝わってくる。猫猫もその様子に何かを感じ取り、俺たちに近づいてきた。
「・・・どうかしたの?」
「ちょっと待って、今電話中だから・・・」
俺は猫猫にそう言いながら、立花との会話を続けた。
『今、北海道の旭川で九尾が出た!』
「九尾!?」
その名前を聞いた瞬間、俺の心臓は跳ね上がった。九尾の名前を聞いた猫猫も、その表情に驚きの色が浮かんでいた。
『急いで北海道に向かってください!』
立花の言葉は切迫感に満ちていた。
「分かりました!すぐに向かいます!」
俺は即座に返事をした。その瞬間、俺の心臓は高鳴り、全身が緊張に包まれた。
電話を切った俺は、猫猫と深雪鬼にすぐに北海道に向かう旨を伝えた。
「急げ!九尾が北海道に現れたんだ!」
「えっ?九尾?」
猫猫は驚きの声を上げる。九尾の名前を聞いて、首を傾げる。
「それって、確か有名な妖怪の名前だけど、そんなにとんでもないの?」
「・・・過去で、九尾の名前を持つ魔化魍は1度か2度程度しかない。それぐらいしか出ていないし、何よりもその強さは他の魔化魍とは桁違いなんだよ」
俺の言葉に、猫猫は思わず息を呑んだ。九尾の存在は、彼女の知識の中でも非常に異質な存在であった。
「それほどの存在が北海道に現れたというのか……」
猫猫の瞳には、驚愕と畏怖が宿っていた。
「とにかく、行かなければ、それこそ街が」
俺達は、そのまま、九尾の対策の為に向かう事にした。