俺たちは集合場所へと辿り着いた。北海道のとある山の中腹にあるその場所は、観光客もほとんど入らない場所だった。周囲の木々は不気味な雰囲気を漂わせ、まるで何かが潜んでいるかのような気配が感じられた。
俺はその雰囲気の異常性に気づきながら、警戒しながら周囲を見渡した。その時、猫猫は服の袖で口元を隠し、何かを感じ取ったように目を細めた。彼女の表情からは、不安と警戒心が溢れていた。
「どうかしたか?」
俺が猫猫に尋ねると、彼女は指を差して何かを示した。その方向に目を向けると、俺は息を呑んだ。
そこには、無数の鬼の死体が転がっていた。
鬼たちの死体は無残な姿で倒れており、その周囲には血が飛び散っていた。死体の中には、手足が引き千切られたものや、頭が潰されたものもあった。その惨状は、まさに地獄絵図と呼ぶにふさわしいものだった。
「これは……」
俺は言葉を失った。九尾の仕業であることは明らかだった。
山全体には、九尾の力が及んでいた。木々が倒され、地面が抉られ、まるで巨大な爪痕のような傷跡が残っていた。その光景は、まるで山全体が暴れ回る巨大な獣によって荒らされたかのようだった。
「なんて……酷い」
猫猫の声が震えていた。その表情からは、恐怖と怒りが入り混じった感情が見て取れた。
「九尾の仕業だ」
俺は冷静に言い放った。その言葉には、深い確信が込められていた。九尾の力は圧倒的であり、この惨状を見る限り、その力はさらに強大になっていた。
「奴はどこにいる?」
俺は周囲を見渡しながら問いかけた。その時、遠くから獣の雄叫びのような声が聞こえてきた。その声は、まるで山全体を震わせるかのような威圧感を持っていた。
警戒する最中、俺はすぐに鬼へと変身する。
「えっ猴鬼!」「捕まっておけ!」
俺のその叫びと共に猫猫を抱えて、その場を離れる。
すると、先程まで俺達がいた場所は巨大な炎によって消滅させられる。その炎はまるで巨大な獣の口から吐き出されたかのような凄まじい威力を持っていた。
猫猫は驚きと恐怖で顔を歪めながらも、俺の腕にしっかりと掴まっていた。
俺達は木々の間を飛び越えながら、その場を離れる。木々の枝葉が風に揺れる音が聞こえる中、俺達は必死に逃げていた。
「あいつが九尾か?」
俺は猫猫に問いかけた。その言葉には、確信が込められていた。あの炎を吐き出したのは、間違いなく九尾であった。
「あぁ、あれが九尾だ」
俺は答えながらも、目の前の光景に息を呑んだ。目の前に現れた巨大な九尾の狐は、白銀と深紅のグラデーションを持つ毛色をしいた。その姿は圧倒的な威圧感を持ち周囲の木々を圧倒していて、まるで恐怖の象徴そのものであった。
九尾の狐は、その巨大な体を森の中に横たえていた。
その姿を見た瞬間、俺の全身に鳥肌が立った。その存在感は、まるで山全体を飲み込むかのようであった。
九尾の狐は、ゆっくりと目を開いた。その瞳は漆黒に染まっており、まるで宇宙の闇を閉じ込めたかのようだった。
その目が俺を捉えると、俺の全身に恐怖が走った。その瞳からは、まるで心の奥底を見透かされるかのような圧迫感が感じられた。