思わぬ助っ人の登場により、俺は一瞬安堵の表情を浮かべた。白鬼と鳳鬼、そしてその弟子である隼鬼の存在は、この絶望的な状況に一筋の光明をもたらしたかのようだった。
「助かるぜ」
俺は短く感謝の言葉を口にしながら、如意を構え直した。その手に握られた如意は、まるで俺の決意を映し出しているかのようだった。
九尾の狐は依然としてその威圧感を放ちながら、俺たちを見下ろしていた。その巨大な体躯は、まるで山全体を覆うかのように存在感を放っていた。
「まだ、終わっていない」
俺は呟きながら、九尾の狐に向き直った。その言葉には、決意と覚悟が込められていた。
鳳鬼が俺に近づき、小声で話しかけてきた。
「気をつけてくれ、九尾の力は想像以上に強大だ」
「あぁ、倒すにしても、こちらの音撃が果たして効くかどうか」
その言葉と共に白鬼は呟く。
「・・・過去に出てきた九尾も、かつての鬼達を倒した。何よりも、今を逃せばおそらくは倒せん」
「今を」
それと共に見つめる。
九尾の身体は様々な所で怪我をしていた。それは、ここで死んだ鬼達がつけた傷。傷は未だに完全に回復していない状態。
「奴は、今が一番の好機だ。今を逃せば奴は回復する。そうすれば、この北海道だけじゃなく、日本中の鬼達も全滅する可能性がある」
白鬼の言葉は重々しく、その意味を深く理解させられた。俺の心臓が高鳴り、全身に緊張が走った。
九尾の狐は依然としてその巨大な体を揺らしながら、俺たちを睨みつけていた。その目には、無数の感情が渦巻いているように見えた。
「・・・だったら、音撃を合わせるぞ」
それと共に如意を握り締めた。
俺達四人は九尾を囲むように陣形を取る。
九尾はその巨大な体を震わせ、俺たちに向かって突進してきた。その速度は想像を遥かに超えており、まるで疾風のように迫ってきた。
俺達はそれぞれの武器を構え、九尾の突進を受け止める準備を整えた。
白鬼はその口から冷気を放った。
九尾は、その脚を凍らせ、滑る。
それを隼鬼は見逃さなかった。
「逃げさせません!」
それと共に隼鬼は、その手にある音撃鳴・篝火で、その動きを完全に止める。
「今だ!」
俺はその叫びと共に、手に持った音撃鼓を九尾に叩き込む。
叩き込まれた事によって、九尾は身動きが取れなくなる。
「なるほど、なかなかに豪快じゃないか」
同時に鳳鬼は、音撃鳴・獄炎を突き刺す。
それと共に白鬼は、音撃管・熊吠から放った鬼石を九尾に籠める。
「「「「音を一つに!」」」」