戦いが終わった後、俺は目の前にいる奴の言葉に意味が分からずに首を傾げた。
既に倒した後の、枯れ葉などをかき集めていた。
なぜ、そんな事をしているのか、疑問に思っている。
「なんで、そんなのを集めているんだ?」
「理由?それはこれまで見た事のない植物だからこそ、毒があると考えているから」
「いや、普通は避けるだろ、そんなの」
何を言っているのか分からずに首を傾げる。
すると、懐から取り出したのは、小さな小瓶。
「なんだこれは?」
「以前、私が森で見つけた物だ。これは世界中を調べてもまるで分からなかった物だ。これを調べる為に、見つけた日本まで戻ってきたんだ」
「こんなのを知る為にか?」
思わずため息を吐く。
そうして、俺は呆れながらも、小瓶の中にある物を見る。
見れば、まるで小さいウニか毬栗のような物だ。
まるでこの世の物ではないように見えるが、疑問に思っていると。
「んっ?」
ふと、俺は、何か違和感があった。
というよりも。
「この臭い?んっ、魔化魍と同じ臭い?」
「魔化魍、もしかして、こいつらの事か!」
すると、そいつは俺に詰め寄る。
「あぁ、だとしたら、それは俺が取り上げる。お前はさっさと「泥棒だぞ」えぇ」
「それを奪うって事は、私の資産を奪う事と同じだ。つまり、今、お前がやろうとしているのは、泥棒と変わりないぞ」
「あぁ、もぅ、こいつ面倒くさいなぁ」
このまま、口喧嘩していても面倒だ。
俺はすぐに携帯電話を取りだし、連絡を取る。
『はいはい、もしもし、どうしましたかぁ?』
「あぁ、おやっさん、ちょっと面倒な事があってな」
『面倒な事?』
「実は」
俺はそう、ここまでの出来事を伝える。
すると、おやっさんからの返答は。
『なるほど、猴鬼君』
「あぁ、すぐに取り上げて『その子の手伝い、してあげて』はぁ?」
それは、予想外の返答だった。
「なんで」
『君も知っているはずだ。これまでのデータは魔化魍を取り巻く何らかの悪意により通用しなくなっている事を。私は、その手掛かりをずっと探っていた』
「それは、まぁ響鬼さん達からも聞いたが」
『だからこそ、その子の持つ物は、役に立つかもしれない』
「だけどなぁ」
『データを集めるという目的でも、全国にいる魔化魍の死体を調べた方が良いかもしれないから。現地の鬼にも協力するように、僕からも言っておくから』
「いや、おやっさん!」
『それじゃ、お願いね』
それだけ言い終えて、すぐに電話が切られる。
呆然とする俺。
そんな俺に対して、目の前にいる奴は。
「なるほど、つまりは私の協力が必要になった訳だね」
「聞こえていたのか」
「まぁね」
既にこの状況に頭を抱える。
「ちっ」
「上司の命令には逆らえないねぇ」
「はぁ」
それと共にそいつは。
「私は猫猫、よろしくね」
「・・・猴鬼だ」