俺たちは九尾に勝利した後、最初にしたことはこの地で犠牲になった鬼達の供養だった。戦いの痕跡が残る場所には、多くの鬼の死体が散らばっていた。
俺たちは手分けして、鬼の死体を集めた。
その死体はどれも無残な姿をしており、その中には手足が引き千切られたものや、頭が潰されたものもあった。
俺はその死体を丁寧に集めながら、心の中で彼らに謝罪を繰り返した。彼らの犠牲があってこそ、俺たちは九尾に勝利することができたのだ。
白鬼たちはそれぞれの死体を担ぎながら、俺たちのもとに集まった。
「この地で亡くなった鬼達は、この地の守護者たちだった」
俺は呟きながら、彼らの死体を前に、手を合わせた。
その手には、先程まで握り締めていた如意が握られていた。
「彼らの犠牲があってこそ、俺たちは九尾に勝利することができたんだ」
白鬼もまた、俺たちと共に手を合わせた。
その手には、先程まで握り締めていた音撃管・熊吼が握られていた。
「彼らの魂が安らかに眠れるよう、祈ろう」
俺たちはその場に跪き、手を合わせながら祈りを捧げた。
その祈りの声は森の中に響き渡り、まるでこの地を慰めるかのように聞こえた。
俺はその祈りの声を聞きながら、この地で勝ち取った平和を噛み締めていた。
この地で犠牲になった鬼達の魂が安らかに眠れるよう、俺は心から祈っていた。
「・・・けれど、なぜ九尾がこの地で復活したのだろうか」
それと共に、九尾の死体へと近づく。
伝説と呼ばれた存在である九尾は、一体何故復活したのか。それを調べる必要がある。
しかし、その死体はすぐに消えてしまった。
「なんだ?」
消え去った九尾の死体には、九本の尻尾が残るのみ。
その尻尾は、まるで何かを示しているかのように見えた。
「・・・・・・」
その時、隼鬼が呟く。
「何か感じるか?」
「・・・妙な感じがする」
そうしながら、見つめる。
残った尻尾からは、何かを感じ取ったように。
その感覚は、俺にも伝わってきた。
「・・・何か、嫌な予感がする」
俺は呟きながら、その場を離れることにした。
九尾の復活の理由が解明されないまま、俺たちはこの地を後にした。
だけど、その時に俺達はその存在を確認する事は出来なかった。
それは、九尾の戦いを遠くに見ていた二人の男女。
「・・・九尾の強さは、やはり制御は出来なかった」
「だが、鬼達を十分に倒せた。制御出来るように造り出すまでは時間がかかるな」
「・・・ならば、その名前は何をする?」
「・・・カシャだな」
その九尾が、新たな脅威へと変わるのは、未だに知らない。