俺は如意を構えながらも、走り出した。
ドロタボウ達は泥で覆われた腕を伸ばし、俺を田んぼの中に引きずり込もうとした。その腕は黒く染まっており、まるで泥の塊のように見えた。
俺は如意を巧みに操りながら、その腕を弾き飛ばした。
「やっぱり、泥の塊らしいよ、こいつは」
呟きながらも、俺は如意を振り下ろし、ドロタボウ達を吹き飛ばす。
如意の先端は鋭く尖っており、その力は非常に強大だった。ドロタボウ達はその威力に押され、次々と田んぼの中に沈んでいった。
だが、ドロタボウ達は、痛みに恐怖せずに各々に向かって、歩いて行く。
俺は如意を振り回しながら、ドロタボウ達の攻撃を避け続けた。
「さてさて!こちらも散々鬱憤が溜まっているんだ!行こうか!!」
俺の言葉と共に、如意が唸りをあげながら、ドロタボウ達を次々と打ち倒していく。
如意は俺の手の中で自由自在に動き、まるで生き物のように相手を捉えていた。
俺は如意を振り回しながら、ドロタボウ達に接近した。ドロタボウ達は俺に向かって泥を投げつけてきたが、俺はその全てを如意で打ち落とした。如意は泥を弾き返しながら、さらに力を増していった。
そして俺は如意を振りかざすと同時に腰にある音撃鼓をドロタボウにセットすると共に。
「はぁ!」
真っ直ぐ突く事により、ドロタボウに清めの音で貫く。
それによって、ドロタボウはそのまま爆散する。
けれど、その数は未だに収まる事がない。
「・・・さてと」
ドロタボウは田んぼから次から次に湧き出てくる。
そのドロタボウに対抗する為に、俺は如意を構えながら。
「ふぅぅぅぅ」
如意を構えながら呼吸を整える。そして全身に力を込めると身体は黒く変化する。毛が逆立ち身体中に力がみなぎるのを感じながら叫び声を上げた。
「はぁ!!」
その叫びと共に、全身の力を解放しながら飛び上がる。そのままドロタボウの群れの中心へ落下すると同時に繰り出された攻撃は凄まじいものだった。
それはまさに戦場だった。
土煙が舞い上がり地面が抉れていく中で生き残ったドロタボウ達は吹き飛ばされていった。
「あれって、もしかして、猴鬼さんの」
「あぁ、俺のと同じような奴だよ」
そうしながらも、俺は響鬼さん達と合流する。
「相変わらず、黒くて渋いじゃないの」
「俺としては、響鬼さんの赤の方が好きなんですけどね」
呟きながらも、ゆっくりと構える。
夏の季節に合わせて、特訓した事によって、得られた姿。
その姿を俺達は各々がこう呼ぶ。
響鬼紅と
猴鬼黔。