その日、俺は獣槍の事を含めて、たちばなへと向かっていた。
「それにしても、この槍、それで隠せているの?」
「仕方ないだろ、いきなり空を飛んでいる所を発見されたら、それこそ大問題だからな」
現在、俺は獣槍を布で覆って、ゴルフケースの中に隠している状態で向かっている。
剥き出しの状態のままで、外を歩く訳にはいかなかった事もあるが、それでもかなり重い。
「はぁ、さて、どうしたら良いのかって」
すると、店から急いで出てくる人影が二人。
「あれ、ダンキさんにシュウキさんじゃないですか」
「あっ猴鬼!」
たちばなから凄い勢い出てきたのは、同僚である二人。
だが、二人は何やら血相をかいて逃げているようだが。
「お前、もしかしてたちばなに用があって、来たのか?」
「えぇ、ちょっと相談事があって」
「だったら、今は止めておいた方が良いぞ、厄介な人が来ているから」
「厄介な人、それって」
「とにかく、俺達はここで帰るから」
そう言って、二人は凄い勢いでそのまま帰って行った。
「なんだ、あの二人?」
「さぁ、とにかくたちばなに入るか」
二人の様子は気になるが、今はたちばなでの響鬼達に相談しなければ。
そうして、俺達が店に入る。
店内は、人気がないように見える。
疑問に思いながら、店の奥へと入ると。
「あれ、皆さん、ここに集まっていましたか」
「あっ、猴鬼に猫猫ちゃんじゃないか」
そうして、俺達が部屋の中に入ると。
「ふむ、彼は?」
「あぁ、彼は猴鬼君。ここの支部担当だけど、今は訳あって、色々な所を転々としていてって」
すると、見た事のない人物がいた。
その人物は、俺が持つゴルフケースが気になったのか、すぐに近づく。
「これは、もしかして」
「えっ、あぁ、ちょっ」
すると、その男は、すぐにゴルフケースの中にある獣槍を取り出した。
それを見て、目を見開いていた。
「これは、獣槍じゃないか!」
「獣槍?なんですかそれは?」
「私がこのアームドセイバーを作る際に、参考にした代物だ!伝説の代物で、どこかに封印されていたと聞いていたが、君!これはどこで!」
「いや、ちょっと訳があって、これに選ばれてしまって。ただ、未だに制御出来ていないから、鍛え直す為に相談しに来たんですよ」
「ほぅ!獣槍に選ばれたという事は素質は十分のようだな!」
そうして、興奮状態で俺を見ているようだけど。
「私も、少し興味があるわ。ねぇ、せっかくだから、このアームドセイバーと獣槍を一緒に比べてみない。もしかしたら、何か分かるかもしれないから」
そうして、俺もよく分からない間に、何やら事が進んでいるが。