北海道で戦ったシシノケ。
そのシシノケの身体から取れた毒の情報を、猫猫は調べている。
「分かっていると思うけど、それはかなり危険だからな!触れたらゾンビみたいになるからな」
「いやぁ、自然界でも寄生するタイプはいたけど、毒でこういう風になるのは初めてだからね、正直に言うと興味は尽きないよ」
「聞いていない」
嬉々として、その毒の成分を調べている猫猫に対して、俺は呆れてしまう。
「いやぁ、噂には聞いていたけど、なかなかに面白いお嬢ちゃんだねぇ」
「響鬼さんは当事者じゃないからそんな事が言えるんだよ」
俺は東京に戻ってきた響鬼さんと会話を行っていた。
どうやら、しばらくぶりに会った事もあるが、少しは嬉しくはあった。
「にしても、凄いね。まさか冷凍でここまで新鮮な海鮮丼を作れるとは思わなかったわ」
「白鬼の氷で凍らせたらしいからな」
そう現地の鬼である白鬼からの土産として渡された土産。
その土産で作った海鮮丼を食べながら。
「それで、何か分かったの?」
「うん、分かった事はあったけど、これがまたよく分からないんだよねぇ」
「分からない?どういう事だ?」
まるで歯切れの悪い返答に対して、俺達は首を傾げる。
「この棘の中にある成分の一つと、シシノケの成分が一致している。この事から、シシノケの毒が混ざっている事は分かるんだ」
「マジで、つまりそれって」
「これは魔化魍の細胞で作られた薬ですね」
「マジかよ」
それはさすがに全員が驚きを隠せなかった。
「それが本当だったら、かなり前から作られたっていう事?」
「まぁ、けれど、自然に出来た可能性はあるのかなぁ?」
「魔化魍に関しては、私は知らない事が多いから偶然に出来た可能性は否定は出来ないし」
「どちらにしても、魔化魍の身体から取れる細胞を調べれば何か分かる可能性がある。自然に生まれた代物か、何者かに作られたのか」
その言葉に全員は頷いた。
「もしも、何者かによって作られたのならば、シシノケの能力を考えれば、魔化魍を操る事が出来る」
それは、考えられる限りでも最悪な出来事が待ち受けているのは、すぐに分かる。
「それを確かめる為にも、すぐに調べなければならないのか」
それを理解して、俺もまたすぐに調べる為に動きだそうとした。
だが、そんな俺とは正反対に他の面々は。
「それで、次はどこにします」
「そうだねぇ、北海道以外にどこか美味しいのなかったけ?」
「でしたら、瓦そばとかどうですか」
「あぁ、良いねぇ」
「・・・俺、仕事で行くはずなのに」
「まぁ、良いじゃん、私はただで旅行に行けるからね」
「お前はなぁ、はぁ」
賑やかに会話を行っていた。
それを見て呆れながら、次の目的地へと向かうように準備した。