迫真エリー都!ホロウレイダーと化した先輩   作:我蔦早瀬

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第23話 たくやびと

「うう…。」

 

意識を取り戻したマジメの視界に、自分の顔を覗き込む濃いサングラスをかけた男がいた。

男は黒いスーツに身を包んでおり、天使というには硝煙の臭いがきつすぎる。死神といわれたほうがしっくりきた。

 

「悪いのう兄ちゃん。ここはまだ地獄とちゃうで。」

 

そういって、マジメの腕を掴んで助け起こす。

 

あれほどの高さから落下したのになぜ生きているのか不思議だったが、自分が柔らかいものに包まれていたことに気づいた。

 

それは、災害救助時に使われる、空気式救助マットだった。

 

「あ、ありがとう…ございます?」

 

明らかに堅気の雰囲気ではない男たちに、マジメはたじろいだ。

 

「俺らみたいなはみ出しもんがよぉ、人助けしちゃいかんのか?」

 

ドスをきかせるイニ義に、マジメは慄く。

 

「ははは、軽い冗談やがな。そないにビビんな。安心せい。確かに俺らはスジモンやけどな、今回は依頼でお前を助けるためにきたんや。そうでもないと、こないな危険なホロウにこんなデカブツ運ぶわけないやろう。」

 

「た、助ける…?依頼…?」

 

「お前、上でべっぴんなシリオンの姉ちゃんに突き落とされたんやろ?

あの姉ちゃんな、サツの回し者や。一緒におった空手男もな。

お前を助けるために、一芝居うったいうこっちゃ。」

 

確かに、救助マットの真上にはホロウの裂け目が開いていた。

事前に場所を特定していれば、可能な芸当ではある。

 

セスだけではない。ジェーンの姉御もミュラーの兄貴も、自分の為に危険な橋を渡ってくれたのだ。

命拾いした恐怖と感謝で、マジメは震えた。

 

「さて…いくか。こんな場所に長居は無用や。」

 

そういって乗ってきた車に乗り込むイニ義の腕を、マジメは思わず掴んだ。

 

「ま、待ってくれ!!あの人たちはいまピンチなんだ!今度は俺が助けないと…!

た、頼む!力を貸してくれ!俺にできることならなんだってする!!」

 

しかし次の瞬間、マジメはイニ義に胸倉を掴まれて壁に押し付けられる。

 

「お前、いま自分がどんだけ恵まれとるかわかっとるんか?あの半グレ共から無傷で足洗わせてもろたんやで。こんな幸運、もう二度とないぞ。

そのうえで、俺らみたいなスジモンに貸し作るいうんがどういうことか、わかってて言うとるんか?男なら、背負わにゃいかん時はどない辛くても背負わにゃいかんぞ!」

 

その迫力は、拓也組の誰よりも恐ろしかった。暴力を目的ではなく手段として使う、本物のヤクザがそこにはいた。

 

それでも、マジメはイニ義の小指の欠けた手を掴んで睨み返して叫ぶ。

 

「わかってる…。

わかってるよ、そんなこと!

でも、俺がもしこのまま何食わぬ顔でカタギにもどって、そのままあの人たちが死んだら俺はもう二度と陽のもとを歩けねえよ!

あんな優しいたち人が、俺みたいなクズの為に死ぬなんて、そんなの…ダメだろ!筋が通らねえよ!」

 

イニ義の顔を真っすぐ見据えて啖呵を切る。

恐ろしさに若干小便が漏れた気がするが、そんなことはどうでもよかった。

 

「……離さんかいワレ。」

イニ義は掴む手をすさまじい力で引き剝がした。

 

サングラスの奥で目がギラリと光る。

 

 

 

 

「よう言うた!それでこそ男や!」

 

イニ義の背後から、エーテリアスが複数接近してきていた。

全速力で車を飛ばしていたので、気づかれたのだろう。

 

「どかんかいワレ!!漢の花道やぞ!!!」

 

しかし、イニ義は懐から取り出した防衛軍からの横流し品である対エーテリアス用ショットガンを放つ。

エーテリアスは残らずコアを蜂の巣にされて絶命した。

 

「う、うわあああ!?う、上からもきてやがる!!」

 

騒ぎを聞きつけたのか、飛行能力を持つエーテリアスが3体飛来してくる。

 

二人を餌食にせんと、奇声をあげながら襲い掛かる。

 

 

 

しかし次の瞬間、エーテリアスのコアが何処からか放たれた弾丸に貫かれた。

着弾後に発砲音が聞こえたことから、遠距離からの狙撃であることは明らかだった。

 

「も、もう拓也組の追手が!?」

 

「安心せい。今のは俺の舎弟や。」

 

イニ義は、耳に着けたインカム越しに礼を述べた。

「助かったわ、タカダ。相変わらずええ腕や。防衛軍も裸足で逃げ出すで。」

 

「兄貴、冗談はよしてください。防衛軍には俺より上の狙撃手が最低二人いますからね。あいつら相手にカチコミするくらいならホロウでエーテリアス相手に戦争してたほうがよほどマシですよ。

それにしても驚きましたね。まさか治安局の連中にここまで正確なルート確保ができるとは。キャロットも恐ろしいくらい精確でしたよ。」

 

ホロウレイダーの中でキャロットの精確性に最も拘るのは、僅か数センチの誤差が命中に直結する狙撃手である。

そのタカダの鑑定眼で以てしても、これほどの精度のキャロットは見たことがなかった。

 

「それだけとちゃうぞ。あの案内人、ホロウにおる俺に外からリアルタイムで通信寄越してきおった。」

 

「兄貴!それってまさか伝説の…。」

 

「ああ、間違いない。パエトーンや。」

 

「突然アカウントを削除したことは知っていましたが、生きていたんですね。てっきり消されたのかと思っていましたよ。今は宗旨替えして治安局の狗ってことですかね?」

 

しかし、イニ義はゆっくり首を振る。

「いや、恐らくちゃうな。会話の中でそれとなく探り入れたんやが、俺らが『親』に誓う忠誠心みたいなモンは感じひんかった。おそらく金で雇われたか弱みを握られとる。」

 

「…ならこちら側に引き込めるチャンスはまだありますね。

 

ま、それはともかく!今はそいつをつれて早く離脱を。

今の銃声でエーテリアスだけじゃなくて拓也組が集まる可能性も出ました。

待ち伏せ(アンブッシュ)がありますからね。」

 

「悪いのう兄弟。俺はもう少しこのアホに付き会うたるわ。…勘違いすな。これは『仕事』とちゃう。せやからお前は帰れ。」

 

そういって、イニ義は車から突撃銃を取り出してマジメに握らせた。

 

しかし、インカムから鼻で笑うような音が聞こえる。

「人が悪いですよ、兄貴?あのとき兄貴が救ってくれなかったら、俺は今頃エーテリアスです。そんな俺が兄貴を置いてどの面下げて帰れるっていうんですか。お供しますよ、地獄でもホロウでもね。」

 

そう言い残し、タカダは一方的に通信を切った。

 

「…ははは、なんや。この男気ある あんちゃんより、俺のほうがよっぽど幸せもんやないかい。」

 

 

 

 

ジェーンが偽装工作でマジメを突き落としたあと、拓也は続けてセスも処刑しようとしてた。

しかし、ジェーンは拓也組の本拠地で行われる自らの親衛隊昇進において、セスを大々的に処刑して贄とすることを提案。

巧みな口車で拓也組の構成員を扇動し、拓也自身に承認せざるを得ない状況を作り上げた。因みに三浦は「そうだよ(便乗)」以外、特に何も発言しなかった。

 

 

 

 

数日後、親衛隊昇進の儀式のため、ジェーンと三浦は拓也組の本拠地。通称『尸魂界(ソウル・ソサエティ)』へと招かれた。

 

 

「ここは、零号ホロウ!成程、こんな危険なエリアは確かに治安局も迂闊に捜査できない。

裂け目のルートさえ確保できれば、追っても振り切れるわね。随分危ない橋を渡ったものね。」

「あ~、もう一回言ってくれ。(痴呆)」

「もういいわ。あんたが物事を理解することを期待するのは無駄だって、いい加減 悟っちゃった。」

 

 

ジェーンと三浦の視線の先には、拓也の中でも選りすぐりの構成員である親衛隊たち、その首領である拓也。

そして囚われの治安官セスがいた。

 

「お~!みんな勢ぞろいだゾ!今日はいっぱい飲むぞ~。」

完全に宴会気分の三浦をよそに、ジェーンは妙に物々しい雰囲気に僅かな違和感を感じていた。

 

「ジェーン・ドゥ。ミュラー。

お前らを親衛隊に仕立てや・・・仕立てあげてやんだよ。お前らをしんえいて・・・隊にしたんだよ!

お前らを親衛隊にしてやるよ(妥協)」

 

滑舌が悪いうえに噛み嚙みで三回も言い直しながらも、高らかに拓也は昇進を宣言した。

 

しかし次の瞬間、周りの親衛隊たちがジェーンと三浦を羽交い締めにする。

 

「ポッチャマ!?」「ボス!?どういうつもり!?」

 

「親衛隊になれるのは一人だけだ!

お前らみたいな生意気なのは二人もいらねえんだよ!!」

 

そういって、羽交い締めされた三浦の腹に拓也は蹴りを見舞う。上半身に対して下半身はひょろひょろなのであまり痛くなかった。

 

「俺様の言うことには絶対服従なんだよ!」

そういって、今度はジェーンの頭にシェービングクリームを塗りたくる。

 

「おおーなんかソフトクリームみてえじゃん!(無邪気)」

妙に可愛らしい喩えである。

これには周りの親衛隊も「生クリーム…ケーキみたいだな!」とスイーツで例えを被せだした。

 

拓也組は拓也も親衛隊もホモなので、スタイル抜群の美女相手でも性的凌辱は加えないのだ。ある意味ジェンダーレスである。安くて早くて安心ね。

 

「髪なんて必要ねぇんだよ!」

何処からともなくバリカンを取り出し、ジェーンの頬にあてがう。

 

「あ、おい待てい。髪は女性の命ゾ!いくらなんでもそれは言語道断ゾ!剃るなら代わりに俺の髪を剃れゾ!!」

その非道な振る舞いに、三浦が怒りの声を上げる。

 

「お前は元から坊主頭だろうが!坊主頭をミリ単位で刈り上げて揃えても面白くもなんともねえんだよ!

どうしてもやめろっつーなら、お前がジェーンを殺せ!そしたら身体は綺麗なままで返してやるよ!」

 

拓也が激高しながら三浦に残酷な二択を突きつける。

 

 

 

 

「....わかった。」

三浦は覚悟を決めたような鋭い目つきでジェーンを睨みつける。

 

それを見た拓也は下品に笑いながらジェーンを地面に投げ捨てた。

地面に這いつくばり、息も絶え絶えなジェーンにゆっくりと三浦が歩みよる。

 

セスが「やめてくれよ(絶望)」と悲痛な声をあげるが、三浦は聞く耳を持たない。

 

 

 

「せいやああああああああああ!!」

三浦は息を整え、鍛え抜かれた拳を見舞った。

 

しかし、三浦が殴り飛ばしたのはジェーンではなく、

 

 

 

 

 

 

拓也でした。

 

「コ°ッ!!」

突然の不意打ちに対応できず、拓也は悶絶しながら地面を転がる。

 

 

 

「貴様は、悪党としても将器としても三流以下だ。」

三浦は、倒れ伏したジェーンを助け起こしながらそう吐き捨てた。

 

「ふ…ふふふ。あんたって正直池沼な言動ばっかりで人としてどうなのって思ってたけど、初めて意見が一致したわね。

アタイもこんなあほくさいのに付き合うのはもう無理だわ。」

 

「何ィ!?なんつった今、もう一回言ってみろ!」

 

「聞こえなかった?あほくさいって言ったのよ。あんた、ボスの器じゃないわ。作戦も戦いもAIに頼り切り。オツムはガバガバどころかスカスカ。ゲイの末路って感じ。あのザマでNo1ですか。」

 

拓也はジェーンの口撃に青筋を立てて怒り狂った。あと若干泣いた。

 

「殺されてぇかお前・・・もう許せるぞオイ!もう許さねぇからなぁ?(豹変)

親衛隊ども!こいつらを殺れ!!二人ともエーテリアスの餌にしてや…ア゜ッー!」

 

しかし、号令を叫ぼうとした次の瞬間、セスの強烈な蹴りが拓也の金的に命中した。

 

「義のあるふりをして、仲間を平気で手にかけるサーフ系ボディビルダーめ!

ジェーン!ミュラー!これでわかっただろう!これがこいつらの本性だ!

俺の提案を呑んでいれば、こんなことのはならなかった!」

「お、そうだな。よし、じゃあブチ吞んでやるぜ!」

 

「そうだよ(便乗)。…え?いまなんて?」

思わず三浦の口癖が感染してしまったセスが、振り返る。

 

「ミュラーが言った通りよ。足を洗ってやり直すわ。」

「ていうか俺ら、治安局のスパイだゾ。朱鳶さんや秋吉師範は最初から知ってたゾ。」

「は・・・・?え・・・・?」

「うわ最悪。いまネタバレする普通?見直してあげようかとおもったけど、撤回。やっぱりあんた池沼だわ。」

「ちょ、ちょ、ちょっと待って下さい!待って!助けて!待って下さい!お願いします!アアアアアアアア!どういうことだよ!?最初から説明してくれ!!!」

 

「ッッッこんの糞どもがああ!治安局だかスパイだか知らねえが、もう関係ねえ!!!殺せ!全員ぶち殺せ!!

相手はたった三人だ!」

金的から復帰した拓也が絶叫する。

 

その声に、あっけにとられていた親衛隊たちも我に返り、次々と得物を構える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「3人?バカ乳首どもはついに数も数えれんようになったんか?」

 

しかし、そこにショットガンの乱射と突撃銃の3点バーストが襲い掛かった。

 

「イニ義さん!」「マ、マジメ!?お前、生きてたのか!?」

 

「借りは返さなきゃ…ダメだろ!(真面目)

セスの兄貴の武器も取り返してきたぞ!(大手柄)」

 

「雑魚どもは俺らが遊んだるわ。お前らはその北京原人をやれ。」

 

 

煙草を吹かすイニ義を親衛隊たちが嘲笑する。

 

「はっ!古臭えヤクザと裏切り者!たった二人でおれら親衛隊に勝つつも…」

しかし、次の瞬間に親衛隊の得物が腕ごと吹き飛ばされた。

 

 

「ス、スナイパーだ!!隠れて狙ってやがる!!て、てめぇ、卑怯もんが!」

「ハ!聖人君子でも相手にしとるつもりかいな。安心せい。サツがおる手前、今回は(タマ)はとらんといたる。ただまぁ、一生流動食くらいは覚悟してもらうで?」

 

 

 

イニ義たちの援護もあり、ジェーンと三浦、そしてセスが拓也に攻撃を仕掛ける。

 

しかし、拓也の強さはいまだ健在である。

 

「のべりすと!攻撃予測!」

『ウッス!戦闘データでは、三浦の初撃の95%は右の正拳突きナリ。

次に左の正拳突き。その後、右足蹴りのフェイントからの頭突きのパターンが最も多いナリ!』

 

のべりすとの予測は見事的中し、三浦は攻撃を完璧に捌かれて顎にカウンターを喰らってしまう。

パワードスーツにより強化された上腕二頭筋のラッシュが間髪入れず襲いかかる。

 

『ウッス!三浦はガードの際に右側の警戒が甘くなる癖があるナリ!

そこを集中的に狙えば、逆に腹部への警戒が下がる確率81.0%ナリ!』

 

のべりすとの的確な予測により、拓也は次々に三浦に有効打を与えていく。

 

「ウッソだろお前(ニュータイプ)!弱すぎて笑っちゃうぜ!」

 

「させるかァ!」

追撃を阻止せんと、セスが盾を構えて拓也に突撃する。

 

「おーいってぇオイ!……もう許せるぞオイ!」

 

初見の相手ながらも、拓也は過去の戦闘経験とAIの補助によってセスと互角以上に渡り合う。

そして、戦えば戦うほどAIはセスの動きを学習してしまう。

 

短期決戦こそ勝機であると確信したジェーンは、セスの動きにあわせて追撃する。

 

 

「馬鹿じぇねえ!?てめえの動きは三浦と一緒に学習済みなんだよォ!!

のべ りすと!攻撃予測だ!」

 

 

 

 

『ウッス!ジェーンの次の攻撃は『ちくわぶマンカス大盛合せ』『どすこいチクワ天入り』『たくや様の御言葉が書かれた紙切れ』『小銭入れの袋に印刷されたたくや様の写真の切抜き10枚のセット』『たい焼き』『乳首』『サーフパンツ一丁に着替えてるところを隠し撮りした写真集を印刷したもの』『尿路結石』『たくやが肛門にねじり込んだゴルフクラブ』『ウインナーが挟まって抜けない汚い一本糞を加工したイヤリング』『エヴァンゲリオン初号機』『エヴァンゲリオン弍号機』『3DS本体』『浜田雅功に似せた蝋細工の顔面がプリントされたマスク』『ウルトラマンフィギュアに精巣が入っていて萎えてる様子を収めたポラロイド写真100枚が入った封筒』『「俺はもうダメです死にそうです」と書かれたたくやが書いたと思われる置き手紙がセロテープで止められたたくやが愛用している万年筆』『バナナ』『乳首に貼り付けられてる磁石から発する磁束を利用して撮影された乳首の拡大写真50点のセット』『キンタマがはじけ飛んでいるように見えるTシャツ』『白衣のポケットに入っていたたくやの使用済みおしっこ』『歯磨きした後もしばらく口の中に残ったままだった小魚の佃煮の容器がいっぱい入ってる袋』『たくやの部屋をくまなく捜索して得られたザーメンがこびりついていた綿棒のかけらが大量に詰まった麻ひも』『歯の隙間にくっついたたくやの毛髪の残骸が詰められた白い歯ブラシの柄の先端部』『黒魔術の儀式に使う祭壇に使用する黒い布』

 

「な、なんだよコレ!おいどうした、のべ りすと!!?」

突然のべ りすとが意味不明な言葉の羅列を繰り返し、サングラスの視界がブラックアウトを起こした。

 

そして、聞きなれない声がインカムから届く。

『残念でしたね。貴方のクソ雑魚ナメクジなAIは現在ハッキングされ、私の制御下にあります。』

 

「て、てめえ誰だ!?のべ りすとじゃねえだろ!」

 

『拒否。貴方のような北京原人に名乗る名前はありません。さっさとブン殴られて、どうぞ。』

 

謎のAIの無慈悲な宣告どおり、無防備な拓也にジェーンの、セスの、三浦の渾身の一撃が放たれた。

 

パワードスーツは完全に破壊され、拓也のガタイがあらわになる。

 

サングラスが外れた素顔はジジィだった。顔、皺皺で、ある意味、ビックリ。

 

「シュワッチ……シュワッチ!!」

 

奇妙な断末魔とともに、拓也はついに倒れた。

 

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