可愛いからね、しょうがないね。
インターノットに114514人ほどいるプロキシ。
その腕前は玉石混交だが、その中で最高なのは誰かと聞かれれば、満場一致で帰ってくる答えは一つだろう。
伝説のプロキシ・パエトーン。
依頼はボンプと呼ばれる自立型小型ロボットによって遂行される。
そのため、彼らの本当の顔は誰も知らない。
そして、その表の顔はニコ曰くなんと六分街に居を構える一軒のビデオ屋なのだという。
「あ、おい待てい!(江戸っ子)
その店のことならよく知ってるゾ!
random playだろ?」
「嘘、なんで知ってんの!?」
「なるほど。表の顔だけでなく裏の顔まで看破していたんですね。流石です三浦大先輩。
伊達に智将と呼ばれていませんね。」
自信と威厳にあふれる三浦の表情。とても嘘を言っているようには思えない。
腐ってもあの凄まじい戦闘力を誇る迫真空手部のリーダー。
やはり、侮れない。
邪兎屋がその評価を改めようとしてた矢先___。
「そのお店、アニポケシリーズを初代から最新作まで全部取り扱ってるんだゾ〜。
会員カードまで作っちゃったもんな〜。
ほら見ろよ見ろよ。」
「.....」
前言撤回。
五歳児のような惚けた顔で財布からrandom playの会員カードを取り出す三浦に、邪兎屋は空手部の後輩たちと共に呆れた眼差しを向ける。
「はーつっかえ。」
「やっぱり池沼ね。」
「猫又、頼むからしっかり説明してちょうだい。
こいつ乳幼児並みに頼りないわよ!?」
かくかくしかじか
「うーんまさかニコたちがそんな騒動に巻き込まれていた上に、常連の三浦さんがホロウレイダーだったなんて。」
「しかもプロキシもキャロットも無しにでしょ?死にたいの?(半ギレ)」
件のビデオ屋の店主である、二人の兄妹 アキラとリン。
年若い彼らが伝説のプロキシ・パエトーンだと言われても空手部は当初信じられなかった。
「こんなに道具がそろってるとは思わなかった。」
「いろんな道具がありますねえ。」
しかし、ビデオ屋の裏に隠されたどう見ても不釣り合いなハイテク機器の数々と、それらを手足の如く操る彼らを目の当たりにすれば、信じるしか無かった。
「三浦さん、頼むから2度とそんな危険な真似はしないで欲しいな。
常連さんがエーテリアスになって永遠に来店しませんでした、なんて悲しいよ。
君だけじゃ無い。君の後輩たちのためにもね。」
アキラは常連客に、穏やかに、しかし厳しい言葉を向ける。
「ポッチャマ...。二人ともわかったゾ。2度とそんな危険な真似はしない。約束ゾ。」
三浦は申し訳なさそうに顔を覆った。
「foo↑本当にアニポケ全部あるじゃんアゼルバイジャン。
なつかしスギィ。」
「初期のピカチュウ、原作寄りのぽっちゃり体型なうえに生意気でしたよね。」
「オニスズメの大群からピカチュウを庇うサトシは何度見ても涙がで、でますよ。」
どう見ても一般客にしか見えない彼らだが、彼らが邪兎屋と互角以上に渡り合う凄腕ホロウレイダーなのは、邪兎屋のボンプ・アミリオンから抽出した映像で既に確認済みだ。
「それで、プロキシ。どうやって住人を救出する?何百人もいるうえに、子供や年寄りがほとんどだ。エーテル適応体質の人もほぼ皆無なんだ。」
猫又の疑問は当然だ。彼らに長距離移動は耐えられないうえ、非戦闘員なのだから。
「電車を使おう。ヴィジョンは爆弾の輸送に、ホロウ内の使用可能な線路を利用していたはずだ。当然、対エーテル浸蝕加工が施されている。
それを奪って、こちらの避難車両にしてしまうんだ。
Fairy、運転を頼めるかい。」
「可能。」
アキラが呼びかけたのは、紆余曲折を経てrandom playのアシスタントとなった、超高性能AI・Fairy。その権能は、新エリー都内の施設の8割に自在に干渉できるという。
「作戦は決まった。時間が惜しい。すぐに出よう。」
「あ、そうだ(唐突)。
出発前にお隣のバイク屋に寄らせて欲しいゾ。
前に依頼してた戦闘用ボンプの改造が完了してたはずゾ。
きっと役に勃つゾ。」
ビデオ屋の隣の個人経営のエンジニアは、車の整備のほかにボンプの改造までこなす凄腕なのだ。
「三浦さん、お目が高いね!
エンゾウおじさんに頼むなんて!
いいよ、見に行こうよ!」
リンも彼の改造を贔屓にしていた。彼なら間違いない。
「エンゾウさん、お久しぶりだゾ。
品物の受け取りに来たゾ。」
「おお、三浦くんか。おや、リンちゃんも一緒かい。」
「うん、今から三浦さんと『一仕事』してくるよ。」
「!そうか。気をつけてな。
中々興味深い注文だったが、きっとこいつは役に立つぞ。」
そういってエンゾウが運んできたのは、強烈な氷精製機能を持つ戦闘用ペンギンボンプ....のはずだった。
「????三浦....さん?
あの、これってまさか。
.....え?マジ?」
「お、リンちゃん知ってるのか?
そうだよ、ポッチャマだよ。
すっげぇクオリティだゾ〜。エンゾウさんありがとなぁ〜。」
その姿は、某大人気ゲームに登場するペンギン型モンスターにそっくりだった。
「ポッチャポチャ(よろしくな池沼!)」
「げ、言語モジュールも改造されてる...。」
「製氷機能を下げて、代わりに放水機能に特化させるとは考えたな。
確かに市街地のホロウなら、下水管や消火栓が残ってる。それらに接続できれば、自立する大出力の放水銃を携行するのと同じだ。」
感心するエンゾウだが、もちろん三浦はそんなこと露ほども考えていない。
ただただポッチャマっぽい動きを追求しただけだ。
「おじさん、これ大丈夫なやつ?」
「ん?確かに珍しい改造だが、所詮はスプリンクラーと同じだ。特段違法なものでも無いだろ?」
「いや、銃刀法じゃなくて著作権法的なアレが...。ううん、なんでも無い。」
どうやらエンゾウおじさんはポッチャマを知らないらしい。知らぬが仏。彼は善意の第三者のままでいるべきだ。
そそくさと店から出た。
「リンちゃんは心配性だなぁ。
パ⚪︎ワールドみたいなもんだゾ。」
「いや、アレも盛大に怒られたじゃん....。」
【Tips】エージェント紹介
<KMR>
・陣営:迫真空手部
・属性:物理
・特性:支援
特殊攻撃でパリィが打てる支援。強化特殊なら追加でクイック支援後にダメージバフと衝撃力バフが出る。
普通に欲しい(確信)