Sie・Brechen・Online〜恋に初心なふたりと紡ぐフラグ回収〜   作:海澪

1 / 24
この作品は他投稿サイト、カクヨムにて連載中のものを改稿したものです。

皆さん、初めまして海澪(みお)といいます。
今回、初めて投稿をいたします。本作品は上記に記したサイトでラブコメメインとしているものをSFとして投稿します。

この話以降、恋愛要素が多くなるので、それでも楽しめるよという方はぜひお楽しみください。


プロローグ 決意の答え

 

黒く長い外套の裾が風に揺れる。目の前には人型の魔物。いや、魔物というには語弊がある。「ソレ」は魔物というにはあまりにも人の姿に近い。出で立ちは人そのものだ。だけれど「ソレ」の頭上には敵を示すカーソル。そしてそのカーソルと頭の間には名前が記されていた。

 

 

 『SALOMON(ソロモン)

 

 

 対峙する黒衣の少年は目を細める。

 

「…………決着をつけよう。ソロモン」

 

 その一言に『SALOMON』は嗤い、そして笑みを潜め、無表情になり声を張り上げる。その声音はさながら糾弾。されどそれは彼の答えを、分かりきった答えを求める。

 

「そうだな。……(しか)し不思議なものだ。何故お前は立ち上がれる? 打ちのめされたはずだ。なのに何故……お前に何がある!」

 

「意地だよ。ここで立ち上がらないと、僕はきっと弱いままだ。僕を、信じてくれる彼女のために僕は諦めない。こんな僕を()()()()()()。そんな彼女の信用(あい)が僕にあるものだ。それが答えだ」

 

 隣を流し見てから強い眼差しで見つめる。その目には覚悟があった。『SALOMON』は興味深げに相槌を打ち、言葉を続ける。

 

「ほう……? そうか。であれば仕方あるまい。これで終いにしよう。来い! その蛮勇、我が否定してやる!」

 

「行こう。背中、任せたよ」

 

「あぁ!」

 

 少年は長刀の刃を後ろへ向けながら疾駆する。それに合わせ、白銀の軽凱を翻しながら同じく進む少女。『SALOMON』は自身の周りに光の門を数十個もの数を浮かばせ、光弾を射出する。

 

 「は、ァァアアアッ!」

 

 少年の前に隣で進む少女が進み、剣と盾で光弾を弾いていく。弾く瞬間、凄まじい火花とつんざく音を立てそれらが四方へと散り、すでに崩れ掛けの柱や壁を壊していく。

 

 「行け!」

 「あぁ!」

 

 サッと隣から抜け出る黒衣の少年。一歩また一歩と足を進め、走る。光弾が差し迫るが顔をほんの少しズラして致命傷を避ける。

 

「ならば、これで……!」

 

「さ、せるかァ!!!!!」

 

「ぬ、ぅ……! 小、娘ェ!」

 

 少年に再度向けられる数十門の光の門。それを少女がスキルを使用し全てを向けさせた。『SALOMON』はそのスキルに抗うことはできず、少女に注力するようになり、忌々しげに叫びながら向ける。

 光弾が射出され、全てを引き受けた少女は盾を構えて轟音と共に土煙に隠れる。少年はそちらに向きそうになる顔をおさえるのと同時に、その土煙から声が張り上がる。

 

「いっけぇぇぇええええ!!!!!」

 

 その声を聞いた少年はフッと笑みを浮かべ、止めかけた足を進める。

 

 ──────ダンッ!

 

 男は確信する。これで長刀の間合いだと。だから強く踏み締める。そして。

 

 「──────……ァァアアアアッ!!!!!」

 




プロローグはいかがでしたでしょうか

もしお楽しみいただけた方はお気に入り、星、いいね等よろしくお願いします
次回もお楽しみください
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。