【仮面ライダーセイバー】 リマジ版セイバーライダーズの設定・短編集   作:北村 貴之

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その18 はじめてのふんどしバー あぶないまどか

ソードオブロゴスの本拠地、コーネリア城。

ここで、「あること」が行われようとしていた…。

 

 

「なんなんだろうか…?呼ばれたはいいけど…」

仮面ライダーセイバーに変身する、ソードオブロゴスの一員、葛城直己は、スマホに届いていたラインの連絡を受け、コーネリア城に戻っていた。

彼にラインを送ったのは、ソードオブロゴスの上官にあたる「四混沌」の一員の女性、新大宮渚だった。

仮面ライダーデュランダルに変身する、長い銀髪を三つ編みにしている美女だ。

渚からの連絡を受け、直己はある場所に着ていた。

ある場所といっても、コーネリア城内にあるのだが…。

 

場所は、城内にある、お酒を飲んだり食事をとったりするためのバーだった。

バー前の扉の前に、直己はいた。

「なんかきな臭い雰囲気がするなぁ…」

直己は感じていた。

いくら親しい渚といえど、バーに来いと言われると何かがあるのかと思ってしまうからだ。

しかし、連絡を受けてしまった以上、断ることはできなかった。

 

「まぁいいや。とりあえず入ってみるか」

直己は深呼吸をしてからバーの扉を開けた。

 

「おっ、来たわね!」

 軽快な声とともに現れたのは、直己にラインを送った新大宮渚だった。銀色の髪を揺らしながら直己の方へ歩み寄ってくる。

「遅かったじゃない。首を長くして待っていたのよ?」

渚は妖艶な笑みを浮かべながら、直己を出迎えた。

顔を近づけてきた渚に直己は思わずドキッとする。

女性にあまり免疫がないため、異性との距離感が掴めないでいるのだ。

 

「いやいや、ライン送ってきてから数時間も経ってませんけど…」

直己は頬を赤くしながら、そう返した。

直己はふと、渚の方に目を向ける。

上半身には白のワイシャツを着用している。

たわわに実った豊満な乳房が、シャツを押し上げて主張している。

絵に描いたような綺麗な丸みと大きさなので、直己の視線は思わずそちらに向いてしまう。

…だが、直己の視線を釘付けにしていたのは、それだけではなかった。

それは、渚の下半身。

直己の瞳がそちらに向くと、直己は思わず絶句してしまった。

なぜかというと…。

 

(ふ、ふんどし…!?)

なんと、渚は下半身にふんどしを締めていた。

それも六尺型のふんどしだった。

渚がなぜそんなものを履いているのか、直己にはわからなかった。

だが、これには何か意味があるのだと、直己は察知した。

そんな、直己の視線が下半身に向いていたのを察した渚は、

「もうっ。直己くんたら…」

と、恥ずかしそうに股間を隠した。

ズボンやスカートは履いておらず、純白のふんどしが守る股間が、直己の眼前に映る。

「そんなに見られると、私も恥ずかしいなぁ…」

関わりは深いといえど、異性に股間を見られ顔を赤らめる渚。

「ああっ、ごめん…!」

 

謝罪する直己だったが、どうしても渚のふんどしから目が行ってしまう。

しかし、ここは気合で自身を正気に戻す。

「それはそうと…。なんで僕を呼んだりなんか?」

気を取り直した直己にそう聞かれ、渚はこう答えた。

「今日来てもらったのはね、あなたにある『体験』をしてほしくてね…」

渚は頬を紅潮させながら、そう言った。

渚の下半身は、股間に先程の六尺ふんどし、脚には太ももまでを包む長い黒のストッキング、足には黒のハイヒールだった。

そんな下半身など見れば、男はあそこが疼いてしまうだろう。

セクシーかつ引き締まりのある渚なら尚更だ。

「直己くん。あなたは『ふんどしバー』って知っているかしら?」

渚にそう聞かれると、直己は一瞬だけ考えるような仕草をする。

そして、すぐさま回答した。

「なんか大きいおじさんがいまの渚さんみたいにふんどし締めて、接客するバーだよな?でもあれ、野郎のためのお店なんじゃあ…」

直己の回答を受け、渚が嬉しそうな顔をした。

無言ではあったが正解のようだ。

直己の回答はあながち間違いではなかったようだ。

ふんどしバーというのは、男性店員がふんどし姿で接客するバーのことである。

しかし、「そちら向け」の男性専用であることが多い。

しかし、直己が疑問に思ったのは、ふんどしを締めているのが女性の渚だということであった。

すると、直己のその言葉を聞き、渚は目を輝かせて答えた。

「よくわかってるわね!今日はそれをやってもらおうと思って」

「へ?僕が?」

直己は渚の提案に驚愕した。

ふんどしを締めた女の接客なんて、恥ずかしいどころか頭が痛くなってくる。

だが、渚はニヤニヤしながら話を続けた。

 

「そ。これからあなたには実験体になってもらって、体験してもらいます」

渚はそう言って直己の手を掴んだ。

「ちょっ!?まだ心の用意が…!」

突然のことに動揺する直己だが、渚はそのまま店内奥へと引っ張っていく。

そして、ひとつの部屋に連れ込まれる。

「いらっしゃ~い♪」

連れ込まれた部屋の中には、直己と同じくソードオブロゴスの一員として戦う、仮面ライダーブレイズこと二階堂まどかがいた。

青色の半袖のTシャツを上半身に着ているがら下半身は六尺型のふんどし一丁と黒のハイソックスという、異様な姿だった。

半袖のTシャツにハイソックスと、見たところスポーティーな雰囲気を見せるが、股間には渚と同じく六尺型のふんどし。

最早際どいパンティを履いているのと変わりなかった。

しかし、ふんどしは古来の日本から古くから伝わる、由緒正しい下着。

普段は真面目なまどかが着用しているからこそ、そのギャップで直己は心の中で興奮を抑えきれなかった。

「あ、あの…、まどかちゃん?どうしてそんな格好で…?」

直己が質問すると、渚が代わりに答えた。

「今回はこの子があなたのお相手。仲良くしてね?」

それを聞いた直己は思わず目を見開いた。

返す言葉が出てこない。

目の前の美少女は、何かを欲するような光を瞳に宿していた。

普段はあんなに真面目でツンツンしている彼女が、こんな表情をするとは直己は思えなかった。

そして、今度はまどかが口を開いた。

「よろしく?」

屈託のない笑顔でそう話すまどかに対し、直己は苦笑いすることしかできなかった。

なぜなら、これから起こるであろう展開が、安易に予想できるからだ。

直己は今すぐにでもこの場から逃げたかった。

女性が得意ではない彼に、こんなセンシティブな体験は酷すぎる。

しかし、そんなことなどお構いなしといった感じで、まどかは直己を強引に席へと座らせた。

「それじゃあ、ごゆっくり」

渚はそう言って、直己とまどかのいる部屋を後にした。

「ち、ちょっと!渚さん!」

立ち去る渚を引き留めようとした直己だが、腕をまどかに握られ席に戻されてしまった。

「はーい、じゃああたしと楽しもうか」

 

まどかは直己の肩に手を回し、耳元で囁いた。

渚よりも少し低い身長の彼女。

それなのに、体つきは大人顔負けなくらい発達しており、胸も服越しにわかるくらい大きく膨らんでいた。

そんな彼女に肩を触られ、直己の顔は真っ赤になっていた。

(な、なんか…)

今まで感じたことのない感覚。

背中全体がゾワッと粟立つような感じがし、直己はビクンッと体を震わせた。

そんな様子を見て、まどかは楽しそうに微笑んでいる。

「どうしたの?緊張してるの?」

「そりゃそうだよ…!」

直己は照れ隠しのように怒鳴った。

しかし、そんなことをしてもまどかは全く動じずに笑っている。

「あははっ!可愛い反応だこと」

彼女はそう言うと、直己の頭を撫で始めた。

まどかに今まで頭を撫でられたことはなかったため、直己は戸惑いしかなかった。

怒らせて殴られたり蹴られたりしたことはよくあったが、こうして甘えたような声を発してスキンシップを図ってくるその様子には恐怖しか感じられなかった。

「うう…」

恥ずかしそうに唸る直己をよそに、まどかはにやにやと笑いながら、テーブルに置かれたメニューを手に、これから彼と飲むためのドリンクを目視で選んでいる。

「ねっ、何する?」

まどかにそう聞かれ、直己は考え込んだ。

しかし、なかなか思いつかない。

「何でもいいのか?」

直己が尋ねると、まどかはコクンとうなずいた。

「もちろん!何でもOKだよ!あたしも直己くんと同じもの、飲みたいし…」

まどかはそう言いながら、直己の耳元で

「えっちなこと、しちゃう?」

と囁いた。

それを聞いて、直己は心臓が跳ね上がった。

まさかこんなにも露骨に誘惑されるとは思わなかったからだ。

「あはは、嘘だよ」

「う、うそなんかい…」

まどかからの爆弾発言が嘘なことに直己は安堵する。

確かに、まどかはとても魅力的な女の子であり、スタイル抜群である。

加えて、普段はクールで知性的な印象を与える彼女も、今はとろんとした目で見つめてきており、直己にとって魅力的というよりも刺激的だった。

「ほんとに…、何でもいいの?」

直己は恐る恐る聞いた。

すると、まどかはニコッと笑った後、直己の唇に人差し指を当てた。

「いいって言ってるでしょ?何でもいいから言ってみてよ」

まどかはいたずらっぽい笑みを浮かべながら言った。

その仕草が妙に色っぽくて、直己はますますドキドキした。

「じゃあ、コーラサワー…、ふたつ…」

直己がそう呟くようにドリンクを頼んだ。

「決まりね。渚さ〜ん!」

まどかが叫んだ。

まどかの声を聞いた渚が、部屋に入ってきた。

渚のふんどしが、直己の視線に入る。

「コーラサワーふたつ、お願い」

「ハーイ」

オーダーを受けた渚は部屋を後にした。

まどかは直己の顔をジト目で見た。

渚の下半身に顔と視線が向いていたことに気づいたらしい。

「どこ見てたのかな?」

まどかの問いに、直己は

「アハハ…」

と乾いた笑いで誤魔化す。

「あたしより渚さんに興味ある?」

まどかはそう言いながら、にじりよってきた。

近寄ってくるまどかに、直己は戦慄する。

(いかん!俺としたことが…)

先日訓練がなっていないことをまどかに咎められたばかりの直己は冷や汗をかいていた。

またまどかに怒られるのではと、直己はビクビクしていた。

しかし、まどかは直己を叱ることはしなかった。

むしろ、直己の太ももに自身の太ももをすりすりしてきたのだ。

「うっふふふ…」

まどかは頬を紅潮させて笑い、さらに直己にくっつく。

直己は困惑した。まどかが今までしたことのないことだからだ。

いつもなら自分に対して叱責してくるのに、どういう風の吹き回しなのかと、直己は思う。

「まどかちゃ…。ちょっと…」

直己が困っている様子を、まどかは満足そうに眺めている。

まるで小動物を見るかのような目でこちらを見てくるまどかに、直己はあることに気づく。

(頬が赤い…。もう酔ってるのか?)

直己が間近で見るまどかの顔は、酒でも飲んだかのように赤かった。

頬は林檎のように真っ赤だ。

お酒とは縁がなさそうなまどかだが、まさかこれをする前に飲んだのだろう、と直己は考察する。

そんな直己に、こんな質問が直己に飛んでくる。

「あたしのこと、好き?」

唐突に質問されて、直己は言葉を詰まらせた。

「え、あ…、あの、その…」

直己の顔がどんどん赤くなっていくのをみて、まどかはさらに顔を近づけた。

鼻と鼻が触れ合いそうな距離になりそうなところで、部屋のドアが開く。

コーラサワーを作った渚が、届けてくれた。

「お待たせしました〜…。あっ、いい雰囲気のなかごめんなさいね」

笑いながら、渚はふたりにコーラサワーを届けると、すぐ部屋から去っていった。

 

「とりあえず飲むか」

直己はそう言い、グラスに入ったコーラサワーを一気に飲み干した。

炭酸の強いジュースということもあり、喉越しが爽快で美味しい。

そんな直己を横目に、まどかはゆっくりとコーラサワーを飲んでいく。

まどかも気に入ったようで、チビチビと飲んでいる。

そんな時、直己は目の前のまどかに注目した。

直己が見ていたのは、まどかの下半身だった。

汚れひとつない白いふんどしに包まれた女の子の大事な場所。

まどかはコーラサワーを口に含みながら、顔を直己の方に向けた。

まどかの視線も、直己の下半身に向けられていた。

その瞳は潤んでおり、完全に発情状態だった。

(やばい。このままじゃまずい)

直己は焦った。

アルコールの度数が高めのドリンクを飲んでいるためか、アルコールが強めではない直己にとってはそれなりに酷だった。

だが、いつまどうかのような状態になるかわからない状況だ。

どうしたものかと考えていると、まどかが再び口を開いた。

 

「ねぇ…。なんか身体が熱くなってきたんだけど…。なんとかして…」

まどかは直己の首に両腕を巻きつけ、身体を擦り付けてきた。

「ちょっ!?ちょっと待って!」

「待てないっ!」

まどかはそういうと、直己を部屋のソファに押し倒した。

「のわっ…!?」

「うふふ…」

予想外のまどかに押し倒しに、困惑と焦りを覚える直己。

何をされるかは明白だ。

まどかは直己の上にまたがるように、見下ろすように直己を見る。

 

その表情からは淫靡な雰囲気を感じた。

普段は真面目なまどかからこんな顔を見せられて、直己の理性は崩壊寸前だった。

だがここで欲望の赴くままにしてはいけないとわかっているので必死に耐えていた。

「ひとつ聞きたいけど…。まさか会う前に飲んでて酔ってるんじゃないのか!?」

「あたしは正常だよっ?」

まどかはそう言うと、なぜかいつの間にか置かれていたボトルを手に取り、その中に入っているお酒と思わしき液体を口に含んだ。

(こんなキャラだったけこの子…。まさか、渚さん、彼女に細工を…!?)

バーの入口で出会った渚ですぐに気づくべきだったこと。

それを今更、直己は理解する。

しかし、彼を待っていたのは、まどかとの密会。

しかも、いつの間にかまどかの性格が変わってしまっている。

恐らくは一時的なもので時間さえ経てば元通りに戻ると思われるが。

まどかはどうやら、渚に相当の量のお酒を飲まされただけでなく、それと別にあるものを飲まされた模様。

「直己くん…」

「!?」

突如として告白されてしまい、直己の思考が停止する。

まどかは唇を重ねてきて、口の中に何かが流れ込んできた。

「むぐぅっ…!」

まどかが口移しで飲ませてきたのは、ボトルの中に入っていた謎のお酒であった。

あまりのお酒の辛さに、意識が一気に遠のいていく。

(な、なんだ…!?意識が…)

直己はそのまま、眠ってしまった。

「うふふ…。もう終わっちゃった…。つまんなぁい…」

直己の気絶した姿を、まどかは妖艶な表情で見つめていた。

「刺激が強すぎたかな…。まっ、実験成功ってことで」

そう呟くと、直己を部屋に残して出ていった。

 

 

その翌日…。

 

自室のベッドで寝ていたまどかは目を覚ました。

「んぅ…。頭痛い…」

昨日の薬とお酒が抜け切っていないのか、まどかは少し苦しそうな顔をしていた。

「昨日のことほとんど覚えてないなぁ…。渚さんのお手伝いをしてて、それで…」

まどかは昨日の記憶を探ったが、どうも思い出せなかった。

仕事終わりに渚に呼ばれて実験の手伝いをさせられたことは覚えてはいるが、その後がどうも思い出せなかった。

思い出そうとすると、頭痛がやっえきてしまい思うように思考を働かせることができない。

「ま、いっか」

まどかはそう結論付けた。

覚えていないのなら思い出しても仕方がないと思ったからだ。

 

 

直己はこの日、仕事である訓練のためにコーネリア高校のグラウンドに向かっていた。

その道中、まどかとすれ違う。

(あっ。まどかちゃんだ)

直己はまどかに気絶させられた後、駆けつけた高田銀之丞たちに自室に運ばれた。

夕方に気絶したため、かなりの睡眠時間をとっていたようだ。

目覚めは意外にも心地よいもので、頭痛などはなかった。

「よっ」

まどかにそう一言声をかけた。

「…」

無反応のようだが、直己には目を向けていた。

「どうしたの?」

まどかの声はどこか冷ややかだった。

これが平常運転のまどかなのだが。

その様子を見て、直己は、安堵する。

(よかった!いつもの真面目すぎでツンツンしたまどかちゃんだ)

心の中で喜ぶ直己。

「い、いやあきのうは凄かったよな!あんなまどかちゃん、今まで見たこと…」

慌てながらもそう言う直己だが、まどかからは、

「は?何言ってるの?夢の話?さっさと訓練行かないと、遅れますよ」

と、クールで冷淡なまどかに戻っていた。

そんなまどかに、直己は呆気に取られてしまった。

「も、もしかして昨晩のこと全然覚えてない…?」

 

直己が恐る恐る聞くが、まどかは、

「どいて」

と言って去ってしまった。

「夢だったのかもな…」

直己はため息をついた。

 

 

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