【仮面ライダーセイバー】 リマジ版セイバーライダーズの設定・短編集   作:北村 貴之

9 / 20
仮面ライダーティルヴィングは「仮面ライダーアウトサイダーズ」に登場した仮面ライダーデザストと同一の姿。


その7 仮面ライダーティルヴィング出陣 邪を射抜く矢

京都府京田辺市。

ここで、何やらよからぬことが起こっていた…。

 

「うわあああああっ!?」

京田辺市内の住宅地で、老夫婦が悲鳴を上げて腰を抜かしている。

彼らは今、異世界からやってきた怪異「アナザーライダー」のひとりである、「アナザー鎧武」に襲われていた。

鎧武者のような外見をしたアナザーライダーだ。

手には太刀を握っている。

アナザー鎧武は太刀を振り回して老夫婦を脅していた。

戦う力がまったくない老夫婦は完全に怯えている。

アナザー鎧武が太刀を振り下ろそうとすると…。

 

「何してやがるっ!」

突如、アナザー鎧武を妨害するかのように何者かが飛び蹴りを繰り出した。

アナザー鎧武は、その蹴りを受けて大きく後ずさった。

「あ、あんたは…!?」

老夫婦は驚いた。

アナザー鎧武を蹴りつけたのは、なんと仮面ライダーティルヴィングに変身する青年、香芝直幸だった。

ソードオブロゴスの剣士だ。

首元には藤色のマフラーを巻いている。

着ている衣服はどこか忍者を思わせる黒を中心とした衣装だ。

「ここは俺に任せて早く逃げろ!」

直幸が老夫婦を逃がすとアナザー鎧武は彼を目掛けて襲いかかってきた。

「やる気なのか」

直幸がそう呟くと、懐から「聖剣ソードライバー」を取り出してそれを腹部に当てた。

するとソードライバーから帯のようなものが飛び出し、それが直幸の腰に巻き付く。

ソードライバーには剣のようなものが納刀されている。

これこそが、直幸が使用する聖剣「黒嵐剣漆黒」だ。

直幸は再び、何かを取り出す。

それは、大きなワンダーライドブックだ。表紙には忍者のような絵と、「骸骨忍者伝」と文字が書かれている。

直幸はそのワンダーライドブックをソードライバーにセットした。

「変身!」

直幸はそう叫んで、ソードライバーから剣を引き抜く。すると、ワンダーライドブックから音声が流れる。

「骸の咆哮!忍の残香!黒嵐渦巻く百鬼夜行! 骸骨忍者伝!」

音声とともに、直幸の姿が仮面ライダーへと変化する。

赤い複眼に、黒を基準とした忍装束のようなスーツの「仮面ライダーティルヴィング 骸骨忍者伝」がここに爆誕した。

「さあ、来い」

仮面ライダーティルヴィングに変身した直幸は、挑発するように太刀を構えるアナザー鎧武を見据えて言った。

「はあっ!」

ティルヴィングは漆黒を片手にアナザー鎧武に斬りかかった。しかし、アナザー鎧武はその太刀を受け止めると、反撃の蹴りを放つ。

ティルヴィングはそれを受けて後ずさりした。

「くっ!やるな」

そう呟くと、ティルヴィングは再びアナザー鎧武に斬りかかる。

だが、今度はその攻撃がかわされた。そして逆に斬撃を受ける。

「ぐあっ!?」

ティルヴィングはダメージを負う。

アナザー鎧武は休む暇を与えずにティルヴィングに斬撃を放つ。

「ぐああああっ!!」

その斬撃を受けたティルヴィングは大きく吹き飛んだ。

地面を転がると、体勢を立て直しながら立ち上がり、再び斬りかかる。しかし今度は横薙ぎの太刀を食らった。

「うあっ!」

ティルヴィングはまたも大きく吹き飛ばされる。そして地面を転がった。

そんなティルヴィングは、あることを思い出す。

(そうだ、アレ使ってみるか)

ティルヴィングは漆黒を構えたまま、あるものを取り出す。

それは、紫色の小型ワンダーライドブックだ。

「滅亡迅雷モンスターズ!」

そのワンダーライドブックから音声が流れた。

これは、先日海馬コーポレーションの三沢という男からもらったものだ。

「ものは試し…、ってか」

そう独り言を呟くと、刀身の先端にあるワンダーライドブックをスキャンする場所に「滅亡迅雷モンスターズ」を読み込ませた。

すると、ワンダーライドブックが消失し、ティルヴィングの左手にアタッシュケースのようなものを持つ。

「これは…?」

ティルヴィングはいきなり左手に握られたアタッシュケース型のものを見て呟く。

すると、アタッシュケースが突如、弓のような形へと変形する。

「そうか…」

ティルヴィングはそれを見て理解したようだ。

ティルヴィングが持っているのは、紫色のラインの入った弓形武器「アタッシュアロー」だ。

弓部分は刃のようになっており、これを剣のように運用可能だ。

ティルヴィングは漆黒を一旦ソードライバーに納刀すると、アタッシュアローを構えた。

アナザー鎧武は何が起こったのか理解できぬまま、太刀を持ちティルヴィングへと向かっていく。

ティルヴィングはアタッシュアローで光の矢を生成してアナザー鎧武に撃ち放つ。

「はあっ!」

光の矢は全てアナザー鎧武に命中した。

アナザー鎧武はダメージを受けて後ずさる。

その隙にティルヴィングはアタッシュアローからまたも光の矢を生成し、アナザー鎧武目掛けて放っていく。

アナザー鎧武は抵抗できぬまま、矢の攻撃を食らい怯んでいた。

「決めるぞ」

と呟くとティルヴィングは召喚したプログライズキー「アメイジングコーカサスプログライズキー」をアタッシュアローの装填部分に装填した。

そして先程のようにアローをアナザー鎧武に向ける。

「アメイジングカバンシュート!」

音声が流れ、黄金色の巨大な矢が、アナザー鎧武に向かって放たれる。

アナザー鎧武は逃げようとするも手遅れ。

放たれた矢はアナザー鎧武に命中した。

 

「ぐおおおおっ!!」

光の矢で爆散しながらアナザー鎧武が断末魔をあげると、その体は炎に包まれて消滅した。

「ふーっ…」

ティルヴィングの変身を解除した直幸は一息つくと、アタッシュアローは消失した。

直幸は先程使った「滅亡迅雷モンスターズ」を持ち、見つめる。

「これが人工ワンダーライドブックか…。なかなかやるな」

直幸はそう独り言を呟くと、その場を去った。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。