ありふれた幸運と貪欲の王(リメイク予定)   作:鮭ノ神

8 / 10
この小説、ダブル主人公ものなんですよね

ちなみにこれを投稿する前の全部書き終えて投稿するだけだった奴がありまして、それが投稿するを押した瞬間にここがクラッシュして水の泡になったんすよね。
……セルマァ


弟の進む道

コガネが落ちたその日の夜……

 

俺は自室で姉さんのことを考えていた。

迷宮で起こったことは"事故"と処理された。だが、俺はあれが事故でないと知っている。……あの時、俺は檜山の野郎が姉さんとハジメに向かって魔法を撃ったのをこの目で見た。……落ちたあと笑みを浮かべていたのも。

 

檜山が憎い、殺したい程に。そして俺達をいきなりこんなところに連れてきたエヒトも殺したい程に憎い。

 

……だが悔しい事にそれをするための力はない。力が欲しい、力が……

 

俺はふと気づいた、ここにいる限り力は手に入らないのでは?と。

 

俺はベッドに寝っ転がった。するとあるひとつの考えが思い浮かんだ。素性を隠し、誰にも気づかれずに放浪の旅に出るというものだ。骨頭無形なありきたりな考えだ。だが、俺にはそれが最善の選択に感じた。

 

 

 

翌日

俺はその考えを実行に移すべく、まずは素性を隠すための装備を探す為、宝物庫へと入った。そして探していると、あるものを見つけた。それは顔を完全に覆う兜に、両肩が出るようになっている特徴的な鎧、そして黒いローブだった。

これだ、そう思い俺はその装備を拝借した。

 

俺は装備を部屋に持ち帰ると、計画を実行するための準備を整えた。

(回復薬はある…小刀も……一応持って行くか。金もあるし…食糧は……道中で買ってくか)

そして鎧を着て、兜をかぶり、ローブを羽織ると書き置きをして窓から気づかれないように抜け出した。

 

 

 

「さて、どの方角がいいか……」

俺は道中で手に入れた地図を眺めながら旅の行き先を決めていた。南は論外、東は……亜人族が気になるが少し微妙…

「やっぱり北に向かうしかないか」

俺は地図をしまうと北に向かって歩き始めた。

 

 

 

 

そして数日後の夜

俺はそれまでと同じように焚き火を作り、それを眺めていた。すると、不意に後ろから声がした。

「フォーフォフォ、こんなところに人間が1人とは珍しい」

慌てて後ろを振り返ると、そこには奇妙な奴が立っていた。

顔はホッケーマスクをつけたような顔で見たこともないような服を着て、極めつけはそいつを握るように紫色の右手が背中についていた。

「……誰だお前は」

「フォフォフォ、そういえば名乗るのを忘れていたな」

そう言うとそいつは自身の名を名乗った。

「我こそはオメガマンディクシア、訳あって旅をしている者だ。オメガマンと呼ぶが良い」

 

 

俺はオメガマンと共に焚き火を眺めながら互いに話をしていた。

「なるほど、放浪の旅か」

「そうだ」

「目的を聞いてもいいか?」

「……無理だ。まだ信用出来ない」

「フォフォ、確かにな」

そんな事を話していると

「む、何かいるな」

「……確かにいるな。…魔物か盗賊か」

「どうやら後者の様だ」

すると暗闇からナイフを持ったいかにもな奴らがわらわら出てきた。ざっと数えて20人ほど。

「私が右を片付けよう、左を頼むぞ」

「あぁ、死ぬなよ」

「フォフォ、お前もな」

 

そう言い合うとそれぞれが盗賊の集団へと突っ込んで行った。俺はまず一人にタックルをし、そいつを盗賊の集団にぶん投げる。そして怯んでいる奴を倒すとそいつの足を掴んでジャイアントスイングをして、残りのヤツらを全員片付けた。片付け終わり、オメガマンの方を見ると

「Ω(オメガ)カタストロフ・ドロップ!!」

最後の一人を片付けているところだった。なるほど、確かにやるらしい。

そして俺達二人は盗賊の荷物を少し漁ると1箇所に山のようにぶん投げた。

「どうだ?これで信用出来るだろう?フォフォフォ」

「……あぁ、充分にな」

……一本取られたようだ。

 

「じゃあ俺の旅の目的について話すとするよ」

そして俺はオメガマンに旅の目的について話した。そして俺が"勇者"の1人であることや姉のことなども。

 

「……これが俺の目的と全てだ。俺も話したんだ、お前も話してくれないか?」

「…なるほど、では私も話すとしよう」

オメガマンは自身について語り始めた。

 

「私はエヒトによって滅ぼされた『オメガの民』の生き残りだ」

 

「………は?」

俺はオメガマンの言葉に耳を疑った。だってそうだろう、俺達を"勇者"として無理やり連れてきたエヒトが滅ぼした一族の生き残りが目の前にいる。いやそもそも本当に滅ぼしたのか分からないのにそんなこと言われたら困惑するに決まっている。

 

だが困惑する俺をよそにオメガマンは語り続けた。

 

 

『オメガの民』それはまだ今ほど人間族と魔人族との戦争が苛烈でなかった時代に存在した一族である。オメガの民は亜人族、魔人族、人間族それぞれとの関わりがあり、中立的立ち位置の一族であった。しかし、戦争を、いやこの世界をボードゲームと思っているエヒトにとっては邪魔な存在である。そこでエヒトは人間族を操り、オメガの民に『神の教えを守ろうとしない愚か者達』と認識させた。そして自身の生み出した駒をオメガの民にけしかけることでよりいっそう自身の信仰とオメガの民への軽蔑を高めた。そしてオメガの民は人間族と魔人族の戦争が起こった時、オメガの民は人間族によって『エヒトのために』滅ぼされた………

 

 

 

俺はそれを黙って聞いていた。なるほど、あいつならやりかねないことだ、俺達を身勝手に呼び出すエヒトにそれの狂信者……というか逆に疑うのが難しいくらいだった。

 

「私の目的はエヒトをこの手で殺すこと、そしてオメガの民を復活させることだ。その為に力が欲しい」

 

「それで旅をしてるって訳か……」

 

「そうだ」

 

「……お前もあいつのせいで大変な目にあってんだな」

……俺はある決心を決めた。

「なぁ、オメガマン。なら俺と一緒に旅しようぜ」

 

「いいのか?オメガの民復活に付き合ってもらうことにもなるかもしれんぞ」

 

「エヒトのクソッタレを殺したいのは同じだろ?」

 

「フォフォフォ、確かにそうだ。分かった、いいだろう」

 

 

 

 

翌朝

「それじゃあ行こうぜ、オメガマン」

 

「フォーフォフォ!あぁ」

俺達二人はさらに北へと旅を続けた……




パンパカパーン!幸利に新たなメンバーが加わりました!

前の結果は消えたがより良い感じになったのでヨシ!
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