「…またグランドかよ…」
あとセイバー以外の全クラス残ってんだっけ。強いて言うならプリテンダー主軸のはこの前アヴェンジャーのオルタと一緒に混じってやってたような気もするけど。
今使えるのはヴラド三世のバーサーカースタイル。バーサーカーはメンツが多いからこれでなんとかしろってことかね?
(にしたって難易度高すぎやしない?限定も恒常も当ててる地獄のクラスだぞ)
限定を含めて星5が6体。その内の限定が4体。他のクラスと比べても一番えげつないのがバーサーカーである。
「ふむ、そんなことを思わないでくださいわが夫よ。今回は愚昧の時とは違いしっかり棲み分けのできるクラスですから」
「ジャストタイミングで一番クラス内の危険なやつが来たのにそんなことを言えると思いますか?」
グランドになる前から妻になるだの全員解雇しろだのやばいキャラ筆頭。去年のピックアップで引けて以来使ってる女王陛下。
「いいえ、私は最も安全ですよ。少しばかり母娘でグランド制覇をしたいだけのバーサーカーです」
というわけで最初に会ったのはモルガン。確かに一番グランドに近いキャラクターと言えるかもしれない。
正直なことを言えばそんなにキャラが育ってないのが弊カルデアだし。
「黙りなさい。課金をしてないにしては明らかに星4と星5の量がおかしいのに何を言っているのですか?」
「いいだろ別に…たまたま引けた奴らも多いんだからさ…」
「うるさいですね。今度周年記念があるとのことですし、そちらのほうで決着をつけると致しましょう」
そもそもまだ一年も一緒にいないだろ、とは思うものの確かに比較的絆は高い。始めての星5のB全体アタッカーだと思ってたからね、しょうがないね。
そんなモルガンよりも先にいたモードレッドもいたのだが…まあ、育成は全然してなかったからなぁ…
「他のクラスのことを考えるのもやめてください。というか私とバーヴァンシー以外の全てのサーヴァントを解雇しなさい」
「スケールが大分変わったなぁ…そんなことをすると終章で絶対に勝てないからやめよ。ね?」
なんかスケールのデカさが思っている以上にデカい。グランドってそういう感じではないだろ。
「ええ、そうでしたね。夫は妖精國に移住して王になるのでしたね」
「話を全然聞かないじゃん…」
逃げようと思ったけれど平然と魔力でできた槍が飛んでくる。バーサーカーって人の話聞かないのが特徴みたいな扱いやめてやれよ、今夜の俺が死ぬかもしれないだろ。
(そんなことを考えても状況は変わらないんですけどね…)
モードレッドのときは完全に固有結界に放り込まれてたし、もしかしたらモルガンも同じようにしてやってくるかもしれない。
というか間違いなくやれるし宝具がシンプルに強いんだもん。
「もしかしてグランドになった私の宝具が見たいのですか?」
それならそうと言ってくれればいいのに。
またなんか巻き込まれる気配がするので今のうちに水銀の礼装を貼っておく。無敵さえあればなんとかなるやろ。
「では、動かないでくださいね─もしかしたら、あなたの体を壊してしまうかもしれませんから」
せっかくだし見るとするか。…いや、やっぱり怖いけど逃げれないやん。まあ諦めたほうが賢明だな。
【最果てにて輝く光、旅の果てに座りし玉座─】
なるほど、最初は雨の魔女に戻って見上げるのね。上になんかでっかいロンゴミニアド用意されてるけど。
【血塗られた歴史の中、いずれも見れなくなるとして─】
あ、普段みたいに周囲に杭みたいなのが落ちてきた。絶対に避けさせる気がない。
【見果てぬ夢の終わり、その全てを忘れずに─】
【
眩しい光に包まれたが、殆ど体には害はない。寧ろ体に力がみなぎってくるような感覚がする。なんなら無敵の上から対粛清防御張られてる。
「ふふ。驚いていただけたようで何よりです」
「モルガンの宝具…だよ、ね?」
少しわけがわからないので頭が混乱している。どうしてこんなことをしてきたのだろうか。
「そうですね。やはり我が夫との絆や自分の感覚がこの防具へと変化したのだとしたら、それはとても嬉しいです」
いつの間にかモルガンの服装も普段の王女然としたものではなく、第二再臨のアルキャスのような少し着飾った程度のものになっていた。
(宝具換装とかそんな感じか…にしたって絶対にぶっ壊れた性能してそうなんだよな)
やっぱりモルガンはシンプルにえげつなかった。しかしまさか攻撃宝具じゃなくなるとはな。まさかこのマスターの目を持ってしても全くわからないとは。
「それでは私たちの理想郷へと行きましょうか。カルデアでは少し狭すぎますし、ドバイあたりがいいでしょう」
「お世辞にもブリテンとは言わないんだな」
「国のことよりも娘と夫のほうが大切ですので」
どうやら結構グランドになると精神が変わるらしい。というか普通にモルガンを正妻にしようかね…
すっごい上からなんか来る気配がする。この前もこんなことなかったっけ…?
「ふざけるんじゃありません、このおたんこなすマスター。この誰よりもあなたのバーサーカーとして働いてきたこの謎のヒロインXオルタをお忘れですか」
「帰れ。著作権として存在してはいないギリギリを攻めるんだから帰れ」
即刻でノーを突きつけたのはやり過ぎな気もするけど、こちとら初手から殺されかかってんだよ。危ねえ、モルガンの宝具がなかったら即死だった。
ちなみに謎のヒロインXオルタは俺のカルデアではバーサーカー内だと間違いなくあとの方だ。5人しかいないから中堅、って言ってもいいかもしれない。
そんなえっちゃんはフードをせずにこちらを睨んでいた。明らかに俺のことを殺そうとしているのが丸わかりだ。
「だって私はもう殆ど使われないじゃないですか。ちゃんとレベル100にして置き去りなんてそんな酷いことしないでください」
「もともとえっちゃんはノリで引いたから特に要らないんよ…」
そもそもイベントや高難易度でセイバーのサーヴァントが出ることが少ないからなぁ…普通に強いには強いけど似てるような奴らが多すぎてちょっとパーティに組み込めないんですよね。
「セイバーの連中に対しての競合がおかしいんですよ。なんですか水着武蔵とかいう脱法セイバーとか確実に私メタじゃないですか」
「まあそりゃ色々とあるからなぁ…もともとえっちゃんは強い、と思うぞ?」
「怪訝な目からして信じてないようですね。それなら私の真なる力をお見せましょう。コハエース立志望になった謎のヒロインXXXオルタの宝具を…!」
Xが二つ多くなっているだけなのかXをかけているのか全くわからないタイプのキャラやめろ。お前はそもそも世にも珍しい文系バーサーカーじゃないの?
【束ねるは異界の息吹─】
「あ、待てこれ間違いなく嫌な気配しかしない奴だ」
なんか明らかにスターレイルで聞いたことある文言が出てきた。セイバーの機能が段々強くなってきてるのかね?
【遠き星にも開拓を。調和に満ちた壊滅を─】
「異界の技術を使いすぎじゃない…?靭性破壊とかまだ習ってないんだが…?」
逃げるのはもう間に合わなさそうなので手元にある槍でガードができるようにしておく。つーかなんでオルタが使えるんだよおかしいって。
【記憶に残る存護の道を今歩まん─】
とてつもない大きさの紅い光がこちらを飲まんとしている。もうこれは諦めて吹っ飛ばすしかない。
【
…すっごいなんか色々と混ざってた。噛み合ったときの瞬間火力はえげつないからな、えっちゃんって…
今回助かったのはグランドセイバーのときよりバーサーカーに近い状態だったからだろう。というかそうじゃなきゃ両方の特攻が入って詰む。
「あら、マスターじゃん。そんなボロボロになってどうしたの?」
「リリスか…うん、正直一番会いたくないタイプのサーヴァントだな」
ヤンデレ・シャトーで一番気をつけなきゃいけないのは魅了とかスタンとかの行動不能系のスキル。
そしてリリスが150%の魅了を持っている、つまり逃げるにしかず。
「ちょっと待ちなマスター?まさか人の顔を見てすぐに逃げるなんて非道なことはしないよね〜?」
しかし当然リリスもわかっているので行動進路にハサミを置いている。しかも一瞬で再臨を変えて使い魔を増やしたし。
「再臨ころっころ変わるなぁ…第三再臨か第一再臨かしっかりしてくれぇ…」
「ではこちらで。これでも喋れるように狂化を下げているのですよ?」
パチンと指を鳴らすと見知らぬ部屋へ飛ばされる。リリスの部屋なんだろうけど、明らかにクラシックすぎて恐ろしい。
…もしかして何か仕掛けがあるのだろうか。
「そんなことを気にしなくてもいいじゃないですか。こちらで淫欲にふけりませんか?」
「グランドになった影響で頭がキアラになったのか?…まあいい、とりあえず拒否する」
しかし口ではそう言っても体の動きがとんでもなく悪い。まるでアヘンかなにかをやったあとの人間の動きをしている。
(この部屋に充満しているってことか…でもそれだとリリスが受けてない理由はなんだ…?)
仮にも毒耐性があるマスターの体にそんなことがあっていいのかは別だけど、起きているのだから仕方がない。まさか静謐の毒でも使ったんじゃあるまいな。
「いいえ、リリス印の御香ですよ。マスターに効かなければ自信を喪失してしまうところでしたけど…ちゃんと聞いてみるみたいですね」
「つーかなんでそんなもん作ってるんだよ…」
「一応私もサキュバスの一番上として扱いをされやすいですし、これくらいはお手のものです。肉体から出てくるものもそういう効能も持ちますからね」
雑談をしているけど結構不味い。理性を確実に殺すような服を着ているリリスの誘いってかなり辛いぞ。
「カルデアの味方になりたいと考えていたときからあなたのことを奪いたくなりましたから。2ヶ月も待たされて…本当に許せませんよね?」
「そうかい。初の登場シーンがこんなもんで残念だったな」
のんびりと話しつつ、爪を手に血を出すくらい食い込ませる。痛みがある以上はなんとか持ちこたえられるはずだ。
「そういうことをするんですね。では…」
こちらのことを攻撃するのではなく、寧ろ自分の体を傷つけるような抱擁をもらう。明らかにおかしい力加減だがこちらが感じるのは優しく包み込むリリスの体。
「私たちのような悪魔の血や肉って体に毒なんですよ。その効果は様々なんですけど…私の権能はマスターも知っているでしょう?」
リリスは血塗られた爪を俺の口に突っ込む。芳醇な香りと鉄じみた臭いが鼻の中に一緒に入ってくる。むせることすらリリスは許すつもりはないだろう。
(最近なんか薬を飲まされる機会おおくない…?)
もはや喉にそういうタイプの予防品でも貼り付けておくべきだろうか。
今回はどちらかと言えばまだましな方であり、体がえげつないくらい痛くなる程度で済んだが。普通に考えればもうちょい酷くなってもおかしくないからね、しょうがないね。
「そうですか…やはり嵐ではマスターの体は耐えてしまうのですね」
「前提として嵐を血の中に入れないでほしいんだけど!?」
というか斬り刻まられる感覚でも普通に体が生き残っているのが怖いわ。もしかして普通に体がおかしくなっていたんじゃないか。
「変質していく因子を混ぜましたからすぐに異形になれますよ」
「これまた前回とネタが被ってんなぁ…」
トパーズってもしかしてここらへんから全部持ってきたのか。流石にここまで変わらないなら怪しくなってくるけど…
(そもそもこの技はハメ技になるから考える意味ないんよね…)
しかし前回とは違って確実に変な方向に体が進化していた。
なんか凄い厨二病が喜びそうな翼と角と鉤爪…あれ、悪魔になりかけてる?
「まあ闇の娘の血ですものね」
「やめてほしいんだよなぁ…あ、今回はこれで止まるか」
寧ろ魅了に耐性ができていそうだから嬉しい。リリスがまだニヤニヤしているのが少し気になるけど…まあ、そこはなんとかなるよな。
「よかったです。ちゃんと私の体と変わらなくなりましたし」
「…どういうこと?」
「ほぼマスターと私が変わらないのです。だからこういう風に混ざり合うんですよ…!」
手を入れられると柔らかい感触と共に心臓を鷲掴みにされる。
「打つ手はありませんね?」
甘やかな声が私の中から響く。
「一緒に堕ちましょう?」
ナイチンゲールと水着武蔵は作者の事情により使用できませんでした。他の星4とかも書けるようにしたかったなぁ…