万装の記憶消失の艦娘と新人提督。   作:snooze

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まずいギャグを入れる余裕が


第十二話 ルンバ沖海域への準備

サーモン諸島海域を突破した艦娘たちは、

夕暮れ時の鎮守府に帰還してきた。

 

「提督ぅ! ただいま!!」

 

夕立が勢いよく走り込み、提督に飛びつく。

そのまま抱きつかれ、提督はバランスを崩しそうになる。

 

「うおっ、こらっ……!」

 

後ろで曙がため息をついた。

 

「バカばっかり……」

 

だが、その顔はどこか嬉しそうだった。

 

ヴァルキューレも、静かに艦娘たちを出迎えていた。

ほっとした顔、誇らしげな顔、緊張を解いた顔。

どの顔も、帰還できた者だけが持つ、温かい光を宿していた。

 

鎮守府の食堂。

 

提督たちがテーブルを囲み、

大量のご飯とおかずを嬉しそうに食べている。

 

「間宮さん!おかわりです!」

 

「ちょっとそれ何杯目!?」

 

「さすがです、負けていられません」

 

「い、電もたくさんたべるのです!」

 

「電、あの二人と張り合ったらだめだ、赤城と加賀は既に6杯目に入っている」

 

食堂中に、笑い声が響く。

 

鎮守府に、久しぶりに、

本当に穏やかな時間が流れていた。

 

──夜。

 

鎮守府の裏手、人気のない整備棟。

 

そこに、ヴァルキューレは明石と夕張を呼び出していた。

 

彼女はいつになく、真剣な表情だった。

 

「……お願いがあります」

 

ヴァルキューレは静かに言った。

 

「例のあれを……いつでも使えるように、整備しておいてください」

 

夕張と明石は顔を見合わせる。

 

「えっ……あれって、まだ……早いっていうか……」

 

夕張が戸惑い気味に言う。

 

「……本当に、準備していいの?」

 

明石も、慎重に尋ねた。

 

ヴァルキューレは、ほんの僅かに首を縦に振った。

 

「お願いします。…きっと必要なはずなんです」

 

小さな声。

けれど、確かな決意が込められていた。

 

二人は数秒だけ沈黙し、そして──

 

「……わかったよ」

 

「ちゃんと、準備しておくから」

 

夕張と明石は、真剣な顔で頷いた。

 

ヴァルキューレは、深く頭を下げた。

 

(ありがとうございます、これでやっと…私も…!)

 

翌朝。

 

まだ薄暗い司令室に、提督宛ての緊急電文が届いた。

 

「次作戦指令か……」

 

提督は静かに封を開く。

 

──そこには、次なる命令が書かれていた。

 

1:大本営 ID:G1Tuvk02b

 

 

各鎮守府に告ぐ。ルンバ沖海域への進撃を命ずる。敵主力艦隊、同海域に存在確認。

 

2:佐世保鎮守府 ID:/4egt8MZJ

 

 

了解。

 

3:呉鎮守府 ID:56PPKMb5g

 

 

わかりました、四大鎮守府の力を見せましょう。

 

3:横須賀鎮守府 ID:AfLP9Z7uu

 

 

最近は舞鶴も元の活気を取り戻しつつありますからね、負けていられませんよ。

 

4:舞鶴鎮守府 ID:BWw774oZR

 

 

ありがとうございます。これからも精進していく所存です。

 

(やっぱり、そう簡単にはいかないか)

 

提督は苦笑し、窓の外を見た。

 

そこには、まだ真っ暗な海が広がっている。

 

 

 

 

感ジル…アノ方のノ力ヲ…待ッテイルゾ…

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