ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした   作:犬型大

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目指せレベルアップ8

「そっちはどうだ?」

 

 トモナリは4班の方も気にかけている。

 一緒にトレーニングする仲であるしマコトのことも気になっている。

 

 4班の子たちも順当にレベルアップしている

 

「えっと……僕はレベル5かな」

 

 元々一般クラスでレベルが低めだったマコトは少しレベルが低い。

 けれどもまだまだ追いつけるぐらいのレベル差なのでマコトにモンスターのトドメを刺させるようにしてレベルを上げている。

 

「良い調子だな」

 

 あまり急激にレベルを上げすぎても経験が追いつかなくなる。

 まだまだアカデミー一年生なのだから焦ることなくレベルを上げていけばいいのである。

 

 教員やスイセンギルドの手助けもなくゲートの攻略は進んでいった。

 途中ユウトがブルーホーンカウの攻撃を引きつけすぎて轢かれるということがあった。

 

 けれどもアカデミーから支給されている防具はちゃんと優秀なものでブルーホーンカウのツノは刺さらずユウトが軽く跳ね上げられるだけで済んだ。

 失敗から得られる経験もある。

 

 死なない間にこうした失敗するのもいいだろう。

 トモナリやヒカリも戦いに参加して、いつの間にかトモナリのレベルも8に上がっていた。

 

「次の部屋がボス部屋となる」

 

 進んでくると別の道を行った3班と7班の子たちと合流した。

 ボス部屋は一つ前の部屋と隣接していて覗き込んでみると通常のブルーホーンカウよりも一回りほど体もツノも大きなボスブルーホーンカウが地面の草を食べていた。

 

「今日はここで切り上げて一度ゲートを出る」

 

 ボスには手を出さないでトモナリたちは外に出た。

 先に攻略を済ませた生徒たちもテントを張っていて、そこで一晩を過ごすことになった。

 

 これはゲートを最大限有効活用する可能性を残すためである。

 ゲートの中のモンスターは時間が経つと再出現するものがある。

 

 再出現までの時間の長さも様々なのであるけれど早いものでは1日経てば中が元通りになってしまうこともあるのだ。

 攻略するということだけを考えるとモンスターが再出現することは厄介な要素となりうるのだけど、レベルアップやモンスターを倒してお金を稼ごうとする上では再出現が早いことは利点になりうる。

 

 実際どのぐらいの早さで再出現するかは待ってみないと分からない。

 ブルーホーンカウのゲートもどれぐらいで再出現するのか不明なので1日待ってみるのだ。

 

 仮に再出現していたらもう一度攻略してレベル上げをするのである。

 

「ヒカリ、油取ってくれ」

 

「はいなのだ〜」

 

 ゲートの攻略だけがゲート攻略の全てではない。

 テントを張ったように身の回りのことも攻略のためにはやれるようにする必要がある。

 

 スイセンギルドがゲートから倒したブルーホーンカウを運び出してトラックに積み込む横でトモナリたちは晩ごはんの準備をしていた。

 近くに食べ物を買えるようなところがない時事前に買って持ってきておくこともある。

 

 調理の必要ないもので簡単に済ませることもあれば料理を作ることもある。

 今回はアカデミーがキャンプ用品や食材を用意してくれていた。

 

 攻略に入った班で分かれて料理を作ることとなった。

 作るのはカレー。

 

「なんで料理までできんの!?」

 

 ここで良いところをなんて思っていたミズキであったがトモナリは手際良く食材の下ごしらえを進めていて驚いた。

 

「母子家庭だからな。少しぐらいはできるんだよ」

 

「あっ……そなんだ」

 

「別にそんな顔すんなよ。俺はなんとも思ってないから」

 

 聞いちゃいけないことを引き出してしまったかもしれないとミズキは申し訳なさそうな顔をするけれど、トモナリはゆかりと二人であったことをなんとも思っていない。

 触れられて申し訳なさそうな顔をされることではないのだ。

 

「それよりもコウだろ?」

 

「えっ、僕?」

 

「一番手際がいい」

 

 コウは思いの外上手く下ごしらえを進めていた。

 サラサラと食材の皮を剥いたりなんかして意外だとトモナリは思っていた。

 

「ははっ、両親は忙しくて、姉さんが料理できない人だからね。自然と僕が料理するようになったんだ」

 

「へぇ」

 

 トモナリはマサヨシの横にいるミクのことをチラリと見た。

 教員たちは教員たちで料理を作っている。

 

 マサヨシも手伝っていてミクはその横で大人しく様子を見ている。

 なぜ何もしないのだと思っていたけれど料理ができないのだなと納得した。

 

 なんでもできそうな雰囲気があるけれど料理がダメだという可愛らしい一面があって少し面白いなと思った。

 

「クドウは指切んなよ?」

 

「うん、気をつける」

 

 サーシャは不器用なタイプだった。

 ジャガイモの皮もざっくりと剥いていて指でも切りそうで少しヒヤヒヤする。

 

「トモナリがんばれ!」

 

「お前は少し手伝えよ」

 

「できるやつに任せたほうが効率的ってもんだろ?」

 

 そしてユウトは手伝いの手伝い、応援役に徹している。

 ユウトは一切料理をやったことがないのでトモナリたちに全てを任せていた。

 

 曰く味見は任せておけとのことである。

 

「ヒカリの方が役に立つな」

 

「ふふん、僕の方が優秀なのだぁ〜」

 

「うっ! 確かに……」

 

「今のところユウト君が勝ってるところないもんね」

 

「ひっでえ!」

 

 ワイワイとしながら料理を進めてミスなくカレーを完成させて晩ごはんを食べ、ヒカリのお菓子なんか食べて少しだべってから眠りについた。

 

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