あれからしばらくが経って俺たちは5年生になった。
と言っても特に変わったことはなく、たまに任務に行く、みんなで遊ぶ、硝子とデートなどとあまり変わらない日常だった。(と言うか高専の生活で一番暇な年だと思う。)
菜々子と美々子もすくすく育ってきているし、津美紀と恵も五条の悪影響を受けずに、しっかりした子になっている。
ある日5年生もそろそろ後半にさしかかった頃に夜蛾先生に呼び出され教室で待機していた。
珍しく硝子も一緒だ。
千『急になんだろうな』
硝『さぁ、というか2人だけで呼び出されるの初めてじゃない?』
千『そういえば、そうだな。大体五条たちといっしょだからな』
『なんかしたわけでもないしなー』
硝『クズ2人と一緒にすんなよ笑』
すると夜蛾先生が教室に入ってきた。
夜『突然すまない、少し緊急な任務が入ったのでな』
千『どうしたんですか?』
夜『実は東北の方で強力な呪力が確認された。』
『それと同時に確認された地域では落雷が発生し、住民が被害を受ける事態になっている。』
『呪力の発生から被害が出るのがあまりにも早いから、こちらからは一級術師1名と準一級2名を派遣したがその後は消息不明になり、確認をしにいった補助監督とも連絡が取れていない。』
硝『よって特級任務となり、そこで千鬼が選ばれた、ということですね』
夜『その通りだ』
硝『先生、私は?』
夜『硝子を呼んだのは、地域住人や現場をおさえていた補助監督などの呪術関係者が落雷にたびたび当たるということがあってな。』
『しかも死なないような落雷で怪我人が増加している。現地の医者も対応しているが、なんせ雷による傷だから下手に手が出せない部分ある。』
『だから、お前も指名されたということだ。』
硝『りょうかーい』
夜『2人とも大急ぎで向かってくれ』
俺たちは補助監督と一緒に新幹線に乗り、東北へ向かった。
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〜ある山の上の古びた神社〜
数時間前
『なんだ...んっ?ここは?。』
『あいつと戦ってからどれくらいが経ったんだ?それになんだか力が戻っていないな、本当に面倒なことをしてくれた。』
『試しに雷を打ってみるか、』
『...なんだこれは弱いな、なんてことだ力も満足に出ない』
『まぁいいか、時間が経つか呪力があるものを食えば回復するだろう。それまでは適当に技を使って感覚を取り戻してみるか』
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千鬼と硝子は新幹線に乗り、駅に着くと補助監督の車で呪霊が確認された場所まで向かっていた。
千『それにしても特級案件か、久しぶりだな』
硝『そうだね。というか最近任務も少なかったし
まぁ、あんたなら余裕でしょ』
千『ははは、油断はしないようにするよ』
硝『当たり前じゃん、また油断して怪我するようだったら徹底的に教育しないとな』
千『それ冗談ですよね』
硝『どうかなー』
千『頑張ります(汗)』
すると目的地に着いたらしく、車から降りて補助監督から案内されると、火傷を負った人たちが苦しんで悶えていた。
千『なんだこれ...』
補助監督『1時間ほど前から雷は確認されなくなりましたが、怪我人は多数出ており、怪我からも呪力が感じられますので呪霊の仕業には間違い無いかと』
千『なるほど、これは厄介な呪霊かもな』
『硝子はここで治療をしててくれ、俺は呪霊を祓う』
硝『分かった、気をつけて行きな』
千『おう!あぁそういえば、これ念のためお守り』
そう言って千鬼は呪霊一体を硝子に預けた。
硝『いいの?』
千『いいよ二級だし、最近は特級2体に二級が3体は一度に出せるようには強くなったからな』
『そいつは攻撃を防ぐ結界を張ることができる。特級相手とはいえ何回かは防げるはずだ。』
硝『そう、ありがと』
『じゃあ、気をつけて』
千『いってきます』
硝『いってらっしゃーい』
階段を登って山の上にあるという神社に行ってみると、そこには人の腕を食べている鬼の姿があった。
グチャッ、バリッ『んっ?』
鬼はこちらに気づいたのかすぐに腕を食べ尽くして声をかけてきた。
??『ほう、お前さっき来た奴らよりもはるかに強いな、それになかなかの呪力量だ。』
『これなら俺が回復するのにそう時間はかからんかもなぁ、それにしてもまだ呪術師がいて助かった。』
千『(こいつ、強いな)お前一体何者だ?』
??『ん?あぁすまんすまん、名乗るのが遅れたな
俺は[
いや鬼神魔王の方が通じるか?』
千『(マジかよ!確か呪いの王と称された両面宿儺と何度もやり合ったとされているやつじゃねぇか。)そんな大嶽丸が一体こんなところで何をしてたんだ?』
大『あぁ実はな、ある奴とやりあった結果眠りにつかなくてはいけない事態になってな、そのまま眠りについて最近になって起きたというわけだ。』
千『...宿儺か?』
大『ほう、知っているのか。やはりさっきの呪術師が言っていたが、やはり1000年以上時が経ていたか』
千『落雷もお前だな』
大『落雷?あぁあれか、なにちょっとした術の練習だ』
『起きたばかりで満足のいく威力が出ないがな』
千『...なんで人を食ってるんだ?』
大『?勘違いするな、俺は人を食っているのではなく呪術師を食っているのだ。宿儺とやりあって力がなくなってしまったからな。自分の力を回復させるには呪力のあるものを食うのが一番だ』
『さて、食休めの問答はいいな。そろそろ体を動かしたくなってきた』
千『そうか...』
千鬼は構えるとがしゃどくろと天逆毎を装備し、更に二級の銃弾を飛ばす呪霊を2体後ろに出した。
大『お前その術式...なるほど呪霊装術か、なかなか珍しい術式を持っているな』
『お前を食えばだいぶ力は戻りそうだな』
千『いやだね!』バッ!
千鬼は距離を詰めて大嶽丸に急接近し、腹に向かって拳を放った。
ドゴッ、
鈍い音が響くが大嶽丸には効いていない様子だった。更に後ろから飛んでくる銃弾も効いてない様子だ
大『さっきの奴らよりはやるみたいだが、足らんな』
そういうと大嶽丸は千鬼に向かって回し蹴りを放つ
千鬼は咄嗟に守りの構えになり、がしゃどくろを使って骨の盾で守るが、いとも簡単に吹き飛ばされてしまった
ドガーン!
千『っっ!(おいおいなんだよこの威力、多分左腕の骨にひび入ったな、ふざけんなよ)』
大『ほう、流石に防ぐか』
次に四級呪霊を100体ほど放つがあっという炎を出されて全て祓われてしまった。
千『(一撃かよ)』
大『烏合では足しにもならんな、さぁもっと呪い合おう』
いつのまにか、後ろにいた二級呪霊をあっという間に殺した大嶽丸が笑みを浮かべている。
千鬼は反抗するためかそれとも楽しくなってきたのか自然と笑みが浮かべていた。