硝子視点
治療中、山の上から少し音が聞こえてくる。おそらく戦闘音だろうが、あいつなら大丈夫だろう。
そう自分に言い聞かせて治療を行った。
だけど治療が終わる頃になっても戦闘音は続き、たまに雷や竜巻のような轟音も聞こえた。
私は嫌な予感がして補助監督が止めるのを聞かずに階段を登った。
近づくにつれて戦闘音が大きくなる。
『大丈夫、大丈夫だ』と自分に言い聞かせる。
私がつく頃には音はしなくなり、終わったのかと思い登りきると目の前には
『ハァ...ハァ...』
『あーはっはっはっは』
息を切らして身体中に傷を負っている千鬼と傷を回復させて高笑いしている鬼がいた。
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硝『千鬼!』
硝子が千鬼に声をかける
千『硝子?!なんでここにきた!今すぐ逃げろ!』
硝『いや、だってあんたがすぐ帰ってこないから気になって』
大『ん?ほう、そこの女もなかなか良い呪力だ(この女...)』
千『こいつは大嶽丸だ!早く逃げろ!』
硝『!、だったら尚更あんたも一緒に』
大『よそ見をするな小僧!』
大嶽丸は腕を振ると岩が複数現れ千鬼の方へ向かった。
千『!ふんっ』ガガガッ
千鬼は大百足を装備して防いだ。
大『クハハ、やはり面白いな特級を複数取り込んでいる呪霊装術の者は』
大嶽丸が楽しんでいるかのように笑った。
千『こっちが必死だってのに、だったらこれはどうだ!行けっ』
大百足『承知した!』
千鬼は装備を解除し、大百足を出し、突進させた。
大百足『はぁー!(ガシッ)なっ!』
大嶽丸は大百足の牙の部分を掴み、簡単に突進を止めた。
『ならば!』
大百足は口から毒液を出したが、大嶽丸には効かなかった。
大『虫ケラが、調子に乗るな!』ドゴッ!!
大百足を地面に叩きつけ、それと同時にがしゃどくろを装備して後ろに回り込んだ千鬼に炎を浴びせた。
千『バレてるぞ小僧!』
ボァァッ
千『ぐぁっ!』
硝『千鬼!』
大『はははは、いいぞどんどん来い!』
大嶽丸が笑っていると、突然炎が消え千鬼の後ろに雪女が印を構えていた。
雪女『領域』
大『させるか!』
大嶽丸が止めようとするが、
千『こっちのセリフだ!』
千鬼が前に出てきて大嶽丸を止めた。
『展開【
周りの景色が変わり、吹雪が大嶽丸に襲いかかる
大嶽丸が徐々に凍っていくが、
大『こんなもので、俺を止められると思うなー!』
自身の体から溶岩を出し、凍結を防いだ。
雪『なら!』
人間大の鋭利な氷柱が大嶽丸を襲うが、
大『効かんわ!』
大嶽丸の頑強な体には効かなかった。
雪女はさらに追撃を放とうとするが、大嶽丸は雪女との距離を一瞬で詰め
大『邪魔だ』
咄嗟に氷でガードしたが、大嶽丸の炎を纏った拳が直撃し、千鬼の方に吹き飛ばされ、2人一緒に転がり、それと同時に領域が解除されてしまった。
雪女『ぐっ、申し訳ありません千鬼様』
千『ハァ、ハァ、いや大丈夫だ。少し休んでろ』
千鬼は雪女をしまった。
千『(これで雪女はしばらくは使えない、大百足はもう少しかかる、がしゃどくろと天逆毎でなんとかできるか?影逆鉾も攻撃を解除するのに使ってもう使えないし、他の奴らも食われたりして迂闊には出せない、まいったなこりゃあ)『何か考え事か?』!!』
千鬼が状況を把握していると大嶽丸が一瞬で千鬼の後ろに来た。
大『はぁ!』ドゴッ!
千『ウグッ!』
千鬼は殴られ、大嶽丸はさらに風を発生させて千鬼を吹き飛ばした。
千鬼はそのまま吹き飛ばされて倒れた。
千『ガハッ』
硝『千鬼!』
硝子は駆け寄って千鬼に声をかける
千『硝子..逃げろって...ハァ、言ったろ
ハァ...ハァ』
硝『できるはずないでしょ!』
硝子は急いで反転術式をかける
硝『いいから一緒に逃げるよ』
大『あの女、反転術式を他人にも施せるのか...(ますますあいつに似ているな、忌々しい)』
大嶽丸は倒れている千鬼の方へ近づいた。
大『女、どけろ。俺の戯れを邪魔するな』
硝子は治療をしつつ大嶽丸を睨みけた
硝『誰がお前なんかの指図を受けるか!お前こそあっちに行けよ!』
大『ほう、気の強い女だ』
『だが言葉に気をつけろ!』
そういうと同時に大嶽丸は硝子はの後ろに倒れていた千鬼を蹴り飛ばした。
千『ゴハッ!』
硝『千鬼!お前何するn『邪魔だ』ぐっ』
硝子は大嶽丸に殴られ、憑いていた呪霊の結界も破壊されて祓われてしまった。
千『硝子!』
大『なんだ心配なのか?安心しろ、強めに殴った』
『それにまずは自分を心配したらどうだ!』
大嶽丸が手を振り下ろすと落雷が千鬼を襲う
ビリビリビリ!
千『ぐぁー!』
瞬時に呪力で肉体を強化したが、ところどころ火傷を負い、ダメージは大きかった。
千『この野郎!』
千鬼は天逆毎を装備し、がしゃどくろを槍にして大嶽丸に向かう、
突きや叩きを連続で繰り出すが、防がれるか躱されてしまうのでいまいち効果はない
大『何だ、動きが鈍くなってきたなぁ』
『槍はいい選択だが、もう少し威力と速さが欲しいところだ』
千『ハァ...ハァ、』
千鬼の動きが少し鈍ってきた
大嶽丸は手に氷の刀を生成して
『もう終わりか?情けないな!』グサッ!
千鬼の腹に突き刺した。
千『ガハッ!』ビチャビチャ
硝『千鬼ー!』
千鬼の腹や口から大量に血が出てくる。
千『この!』
千鬼は大嶽丸に殴りかかるが、
ガシッ、ドゴッ!
大嶽丸は簡単に千鬼の拳を受け止めて、胸の方に拳を放った。
胸骨が折れ、
バキバキバキッ
『うぁ...』
千鬼の心臓が止まった。
ドサッ
そのまま千鬼は倒れて動かなくなってしまった。
硝『千鬼?千鬼!どうした!』
硝子は急いで千鬼に駆け寄って声をかける
『千鬼!どうしたの?返事して、...!息が、』
硝子が確認すると千鬼は息をしていなかった。
大『なんだ死んだのか?まだ足りないが、退屈しのぎにはなったか』
大嶽丸はつまらなそうにしている。
その中でも硝子は千鬼に声をかけて反転術式をかけ続ける
硝『千鬼、起きろ!頼むから、お願い起きて...お願いだから!!!』
だが千鬼からは返事はなく、
『あぁぁぁぁー』
硝子の慟哭が響くだっけだった。