呪霊装術   作:戦艦YAMATO

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ミミナナの口調に苦労してます。


14話 主人公入学

 

 

『今、どういう状況』

 

恵達が振り返ると担任である五条悟がいた。

 

『『五条先生!』』

 

『やっ、くる気なかったんだけどさ、観光がてらちょっと気になってね』

『それで、呪物見つかった?』

 

『あぁ...ごめん』

虎杖が申し訳なさそうに顔をかく。

『それ俺が食べちゃった』

 

『...え、マジ?』

 

『マジ』

五条は少年に接近して顔を見つめると、急に明るくなった。

 

『...本当だ〜、混じってるよ』

『ウケる笑』

 

『ちょっと笑い事じゃないって!』

菜々子が五条を睨む。

 

『まぁまぁ落ち着いて菜々子、君異常は?』

 

『特には、』

 

『宿儺と変われる?』

 

『宿儺?』

 

『君の食べた呪いだよ』

 

『あぁ、多分』

 

『じゃあ10秒だ、10秒だけ変わってくんない』

 

伏黒が声を上げる。

 

『先生、危険です!』

 

『大丈夫。僕、最強だから』

『あーあとこれ、持っといて』

 

紙袋を伏黒に渡した。

 

『何これ?』

 

『お土産だよ、って言っても僕のだからね』

 

『(この人お土産買ってから来やがった.....)』

『(人が死にかけてる時に....)』

 

伏黒と菜々子は無言で顔を見合わせる。

 

『マジで、クズだなあの教師』

 

菜々子は冷たい声で呟く。

 

『ちょっとひどくなーい』バッ!

 

五条が目を離すと、すぐ後ろに宿儺が迫っていた。

 

『『後ろ!』』

伏黒と菜々子が叫ぶ。

 

しかし五条は驚くそぶりを見せず、体を捻って避けると宿儺の背後に近づき、

 

『生徒の前なんでね…かっこつけさせてもらうよ』

 

『(こいつ、恐ろしく速い?...いや違うな)』

『全く...いつの時代でも厄介なものだな、呪術師は』

 

『(まぁ、だからどうという話でもないが)』

 

すると宿儺動きがだんだんと鈍くなってくる。

 

『そろそろかな?』

 

『(くそっ、まただ...乗っ取れない)』

『(この虎杖とかいう小僧、何...者..だ?)』

 

そうして宿儺の意識はまた無くなり、虎杖に戻る。

 

『うわー、本当に戻ってきた。どう、なんか違和感とかない?』

 

『いや特に...でもうるさいなこいつ』

 

『ほうほう、それじゃあ一旦』

 

五条は虎杖の額に指を当てると、虎杖は気絶した。

倒れてくる虎杖を五条は受け止める。

 

『これで目覚めても宿儺じゃなかったら、器の可能性があるね』

『さて、ここでクエスチョン、彼をどうするべきかな?』

 

伏黒は一瞬沈黙言葉に詰まるが、回答する。

 

『仮に器だとしても、呪術規定にのっとれば虎杖は死刑対象です』

『でも…死なせたくありません』

 

『それ私情?』

 

『はい、そうです』

 

『うちも恵にさんせーい!死刑とか目覚め悪いし〜』

 

五条はにっこり笑い

『OK、可愛い生徒達のためだ』

『僕頑張っちゃうから』

 

 

--------------------------

 

 

『という感じで〜』

 

『いや回想入っても展開が追いついてないし』

虎杖が少し微妙な表情で答える。

 

『まぁ死刑って言っても執行猶予がついた。』

 

五条はポケットから指を取り出した

 

『これ、君が飲み込んだ呪物と同じモノだ』

『全部で20本、うちで保有しているのは6本だ』

 

『ちょっとみてて』

 

その瞬間、指は壁にへこんでしまうぐるい叩きつけられたが、無傷だった。

 

『見ての通り、これは壊せないんだ』

『それだけ強力な呪いということ』

 

『日に日に呪いは強まってるし、現存の呪術師じゃ封印が追いついていない』

『そこで君だ』

『君が死ねば中の宿儺も死ぬ』

『うちの老害どもは臆病でね、今すぐ君を殺せと騒ぎ立ててる』

『だけど勿体無いんだよ』

 

五条の発言に虎杖が疑問に思う。

『勿体無い?』

 

『宿儺に耐える器なんて今後生まれる保証はない

だからこう提言した』

『〔殺すなら全ての宿儺を取り込ませてから殺せばいい〕』

『上は了承した、あとは君の選択次第』

『今すぐ死ぬか、全ての宿儺を見つけ出し取り込んでから死ぬか』

虎杖には二つの選択肢が提示された。

 

 

--------------------------

 

 

虎杖と五条は火葬場にいた。虎杖の祖父を火葬するためである。

 

『亡くなったのは?』

 

『爺ちゃん、でも親みたいなもんかな』

 

五条は一瞬、珍しく表情を曇らせたが、すぐにいつもの調子に戻る。

 

『そっか、すまないねそんな時に』

 

虎杖は小さく首を振った。

 

『で、どうするか決まった?』

 

『.....呪いの被害って結構あんの?』

 

虎杖の質問に五条は答える。

 

『今回はかなり特殊なケースだけど、被害の規模じゃザラにあるね』

『呪いに遭遇して普通に死ねたら御の字、死体が見つかればまだまだマシってもんだ』

『宿儺の捜索をするならもっと凄惨な現場を見ることになるし、君がそうならないとは言ってあげられない』

『ま、好きな地獄を選んでよ』

 

『〔お前は強いから人を助けろ〕』

虎杖の脳裏には祖父の最後の言葉が蘇る。

 

『....宿儺が消えれば、呪いで殺される人も少しは減るかな』

 

『勿論』

 

『あの指まだある?』

 

五条はニヤリと笑い、ポケットから指を取り出す。

『あるよ、はい』

 

五条は虎杖に指を渡す

指を受け取った虎杖は気色悪いと思いつつも躊躇なく呑み込んだ。

 

『(さて、2本目つまり十分の一か...どうなる』

 

指が虎杖の喉を通ると同時に、呪力が体を駆け巡る。

 

『クッククッ...まっず、笑えてくるわ』

 

『(確定だね)』

『(宿儺相手に自我と肉体をちゃんと保ってる)』

『(千年生まれてこなかった逸材だ)』

『覚悟はできたってことでいいのかな?』

 

虎杖が小さく息をつく。

『全然、なんで俺が死刑なんだって思ってるよ。

でも呪いは放っとけねぇ』

『.....本当にめんどくせぇ遺言だよ』

 

上を向き、大きく息を吐いた。

『宿儺は全部喰ってやる、あとは知らん』

『自分の死に様はもう決まってんだわ』

 

五条は満足げに微笑む。

『いいね、君みたいなのは嫌いじゃないよ』

『楽しい地獄になりそうだ。今日中に荷物まとめといて』

 

『どっか行くの?』

 

『東京』

 

虎杖の後ろに包帯を巻いた恵と虎杖に久しぶり〜と手を振ってる菜々子がいた。

 

『伏黒、枷場!元気そうじゃん』

 

『これみてそう思うか?』

 

『プッ』

菜々子が少し吹き出す。

 

『お前はこれから俺と同じ呪術師の学校に転入するんだよ』

 

『呪術師の学校?』

 

『ちなみに一年生は君で5人目』

 

『少な!!』

 

 

--------------------------

 

 

〜呪術高専東京校〜

 

『スンゲー山ん中、ここ本当に東京?』

 

『東京も郊外はこんな感じだよ』

 

『伏黒と枷場は?』

 

『恵は治療を受けて今はぐっすり、菜々子は疲れてたからグッスリだよ』

『とりあえず、学長と面談してもらうから』

『下手打つと入学拒否になるから頑張ってね』

 

『ええっ!そしたら俺即死刑!?』

 

『なんだ貴様が頭ではないのか』

 

虎杖の頬が裂け、口が現れた。

 

『力以外の序列はつまらんな』バチッ

 

『悪い先生、たまに出てくるんだ』

 

『愉快な体になったねぇ』

 

『貴様には借があるからな』

 

今度は手の甲から口が現れた。

 

『小僧の体をモノにしたら、真っ先に殺してやる』

 

『宿儺に狙われるなんて光栄だね』

 

ぺしっ

『やっぱコイツ結構有名なの?』

 

虎杖は顔をしかめながら質問する。

 

『両面宿儺は腕が4本、顔が2つある仮想の鬼神』

『だがそいつは実在した人間だよ、千年以上前の話だけどね』

『呪術全盛の時代に術師が総力をあげて彼に挑み敗れた。死後呪物として渡る死蝋さえ僕らは消し去ることができなかった。』

『紛うことなき、呪いの王だ』

『まぁ、呪物に関しては1人破壊できそうな人がいるんだけど、まだできない感じだね』

 

『先生とどっちが強い?』

 

『うーんそうだね、力を全て取り戻した宿儺ならちょっとしんどいかな』

 

『負けちゃう?』

 

『勝つさ、それに僕だけじゃないし』

 

五条の脳裏には頼りになる同期達の姿が現れる。

 

『他にも対抗できそうな人いんの?』

 

『そうだね、下手したら悠仁よりも危険視されている人もいるよ、まぁそのうち会えるさ』

『さぁもう少しで学長のところだよ、レッツゴー』

 

 

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〜寮〜

 

伏黒が部屋で休んでいるとドアがノックされた。

コンコン『?、どうぞ』

 

ガシャ『恵、大丈夫?』

入ってきたのは美々子だった

『美々子か、まぁだいぶ良くなったよ』

『さすがは家入先生だ』

 

美々子は安堵した表情になる。

『そう、よかった』

『大怪我したって菜々子がいうから心配になって』

 

『ありがとな』

 

『あと菜々子から聞いたんだけど、虎杖っていう人が転入してくるんでしょ?』

 

『あぁ、今は学長と面談でもしてるんじゃないか?』

 

美々子は少し考えた後、伏黒に疑問をぶつける。

『.....なんで助けたの?』

 

『どういう意味だ?』

 

『だっていくら器だとしても、いつ暴走するかも分かんないし』

『もしかしたら恵や菜々子が死んでたかもしれない!』

『それに、虎杖ってい人と伏黒は知り合いだったっていう関係でもないし....』

 

『.....そうだな』

『.....正直に言えば俺のわがままなんだ』

『あいつは間違いなく善人で、俺はその善人が死ぬのをみたくなかった、それだけだよ』

 

『…そう』

伏黒の本心をきいた美々子は小さく微笑む

『なんか納得するなぁ』

 

『なんでだ?』

 

『だって津美紀さんみたいな人を助けるんだって前言ってたもん』

 

伏黒の顔が少し赤くなる。

『.....そうだな、だけど虎杖には言うなよ』

 

『分かってる』

 

すると部屋の隣から話し声が聞こえた。

 

『誰かいるのかな?』

 

『いや俺の隣は誰も......まさか!』

何かに気づいた恵は急いで部屋の外に出ると

 

『げっ、空室なんて他にいくらでもあったでしょ』

 

伏黒は少しめんどくさそうな表情になる。

 

『おっ伏黒、これからよろしく』

 

『だって賑やかな方がいいでしょ?』

 

『授業と任務で十分です』

 

『その人が虎杖悠仁?』

美々子も恵の部屋から出てきた。

 

それをみた五条はニヤリと笑い、 

『あらあら恵く〜ん、任務終わって彼女とお部屋デートですかぁ?ラブラブですね〜』

 

ここぞとばかりに伏黒を揶揄う。

 

『えっ(照)』

 

美々子の顔が赤くなった。

 

『えっ伏黒彼女いたの?!この裏切り者〜』

 

『何がだよ!それに美々子は彼女じゃなくて幼馴染だ!』

 

『そうなの!』

『あっ俺、虎杖悠仁』

『これからよろしく』

 

『枷場美々子です。よろしくお願いします』

 

『えっ枷場ってことは姉妹?』

 

『双子です。けど菜々子が姉で私は妹です』

『呼ぶ時は名前で呼んでください』

 

『分かった、よろしくな美々子』

 

五条は何か思い出したように美々子に声をかける。

 

『あぁ、ちょうどよかった』

『美々子、菜々子にも伝えて欲しいんだけど、明日お出かけするよ!』

『5人目の一年生を迎えに行きます』

 

今年の呪術高専の一年生達が集まりつつあった。

 

 

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