十数分前
〜地上〜
夏油視点
私たちはエレベーターで地上に出た。外は雑魚呪霊で高専がパニックになっていたが、私は片っ端から祓いながら悟がいるところへ向かう。鳥居が見えてくるとその近くで悟が血まみれになって倒れていた。
夏『悟!』
硝『五条!』
私たちはすぐに悟に駆け寄った
夏『硝子頼む』
硝『分かった』
硝子が反転術式を使って治そうとすると突然手を止めた。
夏『?どうしたんだ硝子早く治さないと』
硝『いや、もう傷は塞がってる』
夏『!一体どうやっt』
悟が突然起き上がった。
夏『悟?』
私は悟がいつもと違う感じがしたが、今考えている暇はない早く千鬼に加勢しなければ、
夏『悟、千鬼があの男と戦っている。すぐに加勢しに行くぞ』
五『いや、俺1人で行く』
夏『何を言っているんだ、2人で行った方が『傑』!』
五『大丈夫、傑は天内たちと一緒にいてくれ』
夏『...分かった、気をつけろよ』
五『あぁ』
悟はそういうと、地下の方へ行ってしまった。悟の身に一体何が起こっているのだろうか
現在
〜薨星宮〜
五『よぉ、久しぶり』
甚『マジか?』
五『大マジ、元気ピンピンだよ』
『お前に喉ぶち抜かれた時、反撃を諦めて反転術式に全神経を注いだ』
『呪力は負のエネルギー、肉体の強化は出来ても再生することは出来ない』
『だから負のエネルギー同士を掛け合わせて正のエネルギーを生むそれが反転術式だ』
『言うのは簡単、俺も今まで出来たことはねぇし周りで唯一出来る奴は何言ってるかさっぱりだしな』
『だが死に際でつかんだ、呪力の核心!』
『お前の敗因は俺を首チョンパしなかったことと 頭をぶっ刺すのにあの呪具を使わなかったこと』
甚『敗因だと?まだ勝負はこれからだろ』
千『あぁ、そうだな』
俺は重い体をなんとか立たせた、血はでているがまだやれる。
五『おい千鬼無理すんなよ、あといいもん見せてやるから大人しくしとけ』
千『だったら俺もいいもん見せてやるよ』
『いや〜俺も案外抜けてるところがあるよ、自分の呪霊のことをまだ把握できていなかった。』
伏黒甚爾はこの時、違和感を感じた。
甚『(違和感?相手は一度瀕死に追い込んだやつと今現在瀕死のやつのはずだ。問題なくいけるはず、いや問題なし。)』
甚爾は自分に言い聞かせ、まずは五条をやろうと千鬼から目を離した。
千『まず俺が見せてやるぜ、がしゃどくろ!』
髑髏『オァー!!』
巨大な髑髏が現れ千鬼は命令した。
千『がしゃどくろ、領域展開
【
甚、五『!』
すると甚爾の周りの風景が変わり、枯れた木や草がところどころしかない荒地になっていた。
甚『(ちくしょう、いきなり領域展開か、だがこいつは未完成だな、まぁどっちにしろ俺は認識されねぇとっとと出て...!、こいつら俺のことを確実に狙ってきてやがる!)』
甚爾は全速力で領域の外に出ようとした。未完成な領域のためか人の形をしたものを襲うようになっている。
周囲からは武者鎧を着た無数の骸骨たちが迫ってきたが、甚爾は三節棍のような呪具を取り出して叩き潰しながら領域の外へ向かった。
甚『(時間が経つほどに数が増えていく単純で厄介な効果だがもう少しで出れる)』
『(出たらまずはこの領域にいねぇ五条悟から殺して、もう1人は気絶まで追い込む)』
甚爾が領域の結界を天逆鉾で刺し、外に飛び出ると
五『待ってたぜ、虚式;茈;』
甚爾の目の前に紫色の玉が迫り、そのまま甚爾の体を貫いた。
甚『(...あぁ、俺もヤキが回っちまった。だが、目の前には覚醒した無下限呪術の使い手、危険とも言われる術式を難なく使う術師)』
『(否定したくなった、ねじ伏せてみたくなった
俺を否定した禪院家、呪術界、その頂点を)』
『(自分を肯定するために、いつもの自分を曲げちまった、瀕死の相手だと自分に嘘を付いちまった。)』 『(その時点で負けていた)』
『(おいおいそれは捨てたろ)』 『(自分も他人も尊ぶことない、そういう生き方を選んだんだろうが)』
五『最後に言い残すことは?』
五条は体の右半分が、消し飛んだ甚爾に問いかける
甚『ねぇよ....!』
そう言った甚爾だが、脳裏に何かがよぎる。
『....あと2〜3年したら、俺のガキが禪院家に売られる。好きにしな』
そしてそのまま、伏黒甚爾は息絶えた。
五条は千鬼をおぶって夏油たちのところへ戻った
夏『....!悟、無事だったか...千鬼!?』
硝『千鬼!五条今すぐそこに寝かせて』
硝子はおぶられている千鬼の元へ駆け寄って、治療する。
千『あぁ硝子、わりぃ相手思ってたよりも強かったわ』
硝『この馬鹿!無理すんなって言ったろ!』
千『いや〜ごめんごめん、でもこうしてみんな無事だから結果オーライってことで』
涙ぐんでいる硝子に言い訳を展開している千鬼
五『傑、天内たちは』
夏『夜蛾先生のところだ。同化を拒否したが、狙われる可能性はまだある。黒井さんを含めて守れるように対策を練るらしい』
五『そうか』
その後、護衛任務はなんとか達成された。天内理子は高専の方に住居を移し、護衛に傑の呪霊をつけている。黒井美里は高専の寮母になった。
なんでだか分からないが、同化自体は問題ないと後から先生に言われたので、もしかしてしてやられたかもしれないなと千鬼は感じた。五条は本当に最強になり、単独任務が増え、千鬼はしばらく硝子の監視付きで傷を療養している。
一件落着に思われたが、夏油の心には少し闇がかかりつつあった。