呪霊装術   作:戦艦YAMATO

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飛ばし飛ばしで書いてます!


55話 東京第一結界

 

 

〜東京第一結界〜

 

虎杖達が結界の中に足を踏み入れた瞬間、空気がひしゃげるように歪んだ。

一歩踏み出しただけのはずなのに、虎杖の足裏は次の瞬間、空を踏んでいた。

 

「!」

 

冷たい風が顔を叩く。周囲の景色が高速で流れ、気づけば真下には廃ビル群が小さく見える。

重力が体を掴んで引きずり込むように落下が始まる。

 

「げっ!? (伏黒達がいない!)」

 

死滅回游の結界は侵入した泳者(プレイヤー)を9つの決められた地点にランダムに転送する。

これは死滅回游の総則(ルール)にはないもの、そしてこの地点には必ず、

 

ビュンッ!

 

総則にない現象に動揺した泳者を狙う泳者

 

──初心者(ビギナー)狩りがいる。

 

空気を裂く鋭い音がすぐに迫った。

落下中の虎杖に狙いを定めた影──ものすごい加速で飛び込んできた女が、虎杖に体当たりをかます。

 

ゴドッ!!

 

「固っ!? (大体はこれでミンチになるのに…!?)」

 

衝突した女、羽生(はにゅう)は虎杖の体の硬さに驚き、次に虎杖がまるで跳ね返したようにピンピンしていることに目を剥いた。

 

飛ばさた勢いをうまく消した虎杖はそのまま着地する。

 

「(いきなりか…!)」

 

羽生はすぐに状況を読み、

 

「ダーリン、合流しましょ」

 

その瞬間。

 

虎杖の手が瓦礫を掴み、呪力が短い閃光のように走った。

 

ズガァッ!

 

瓦礫が弾丸の速度で羽生の脇腹を撃ち抜き、羽生は悲鳴もなく地へと墜ちる。

 

「(簡単に落ちた。日車のこと聞いて伏黒達探さねぇと…)」

 

だが、休む暇もない。風を切るような耳障りな音が頭上から響いた。

 

ババババババ!

 

見上げると、頭部がプロペラ状になった異形の男・羽場(はば)が降下してくる。

羽場の回転するプロペラが空気を切り裂き、周囲の塵埃を吸い込み渦を巻かせていた。

 

「なんじゃワレェ! 人の女に何しとんのじゃ!」

 

「…こっちに聞けばいいか」

 

虎杖は腰を落とし、構えを取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜別地点〜

 

「痛い! 痛いっ! ちょっと離してよ! どうしてこんなことするの?」

 

「はぁ? 恵に襲いかかろうとしたくせに何言ってんの!」

 

転送された地点では伏黒と菜々子が一緒に転送され、いきなり襲いかかってきた女性を菜々子が撃退。

菜々子が掴むのはその女の髪。引かれる度に悲鳴が響く。

 

伏黒の横に、周りの偵察に行かせた鵺が静かに降り立つ。

 

「どうだ?」

 

鵺は首を横に振る。

伏黒は眉を寄せた。

 

「(この結界は渋谷より広い…つまり虎杖達とは2キロ以上離れたか)」

 

視線を女へ向ける。

 

日車(ひぐるま)という術師の場所、知ってるか?」

 

「男ってさ、少し顔怖くしたら女が言うこと聞くって思ってるよね」

 

菜々子がさらに髪を引き、女は悲鳴をあげる。

 

「早く言ってくんない」

 

「痛い痛い痛いってば! わかったわよ話すから髪から手を離して!」

 

「菜々子、離してやれ」

 

「……まぁ恵が言うなら」

 

手を離すと女、麗美(れみ)は大きく乱れた髪を手で整えつつ、半眼で菜々子を睨んだ。

 

「ったく…(乱暴な女)」

「日車ってあれでしょ。100点持ってるあいつ」

「どこにいるか知ってるのか?」

 

麗美は伏黒を見て、口元をわずかに上げた。

 

「ふーん……なるほど。そういうことね」

「教えてあげてもいいけど、私のお願いを聞いてほしいの」

 

伏黒の視線が細くなる。

 

「…言ってみろ」

 

「私の騎士(ナイト)になって」

 

「分かっ──」

 

「ちょっと待って!?!?」

 

即答しかけた伏黒の言葉を、菜々子が割って入って吹き飛ばす。

 

「なんでいきなり襲ってきたやつの騎士になんのよ! ふざけんな!!」

 

「あら? あなたこの人の恋人?」

 

「ちがっ…! 幼馴染!」

 

麗美は肩をすくめ、にやりと笑った。

 

「だったらいいじゃない。恋人になってなんて言ってないし」

 

菜々子の眉間に血管が浮き上がる。

 

「〜〜〜っ! 恵! この女絶っ対日車の場所知らない!」

 

菜々子はこれ以上麗美と関わると絶対に良くないと感じて、伏黒を説得しようと話し相手を変えた。

 

「なんでそう思うんだよ」

 

「女の勘!それにいきなり襲いかかってきたやつの言うこと信じてついていったら絶対にやばいって」

 

女の勘はともかく…確かに菜々子の言うことには一理あるが、それでもバラバラになってしまった現状自分たちよりこの結界内で活動して日車の場所がわかると言う麗美についていった方がもしかしたら目的が早く達成できるかもしれないという考えもあった。

少し考え込む伏黒だったが

 

「いや、それでもついていくしかない。日車との接触が最優先だ」

 

菜々子は深くため息をついた。

 

「……分かったよ。恵についてく」

 

麗美は勝ち誇ったように笑い、くるりと踵を返す。

 

「それじゃあついてきてね。私の騎士と、野蛮女」

 

「……恵、今すぐ動けなくして顔面潰してもいい?」

 

「やめろって…」

 

伏黒は額を押さえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜とある劇場〜

 

 

 

静まり返った舞台に、スポットライトだけが白く光を落としている。

客席には誰もいない。まるで呼吸をやめたように静かな空間。

 

それでも七海は足を止めなかった。

術師としての予感──それが彼をこの劇場まで導いた。

 

壇上には、スーツを着たまま湯に浸かる男がいた。

湯気の中、濡れた前髪が頬に貼りつき疲れた目だけが七海を捉えている。

 

日車寛見(ひぐるまひろみ)

 

「……誰だ。そこで何をしている」

 

七海は眼鏡を押し上げ、静かに返す。

 

「質問を返すようですが……あなたこそ、なぜその格好で風呂に?」

 

日車は視線を天井へ向け、ぼそりと呟く。

 

「……君は服を着たまま風呂に入ったことは?」

 

「ありませんね」

 

「思っていたより気持ちがいいぞ」

 

湯気が彼の肩から立ちのぼる。

 

「最近、色々どうでもよくなってな。やってはいけないと思い込んでいたことにチャレンジしているんだ。

三十半ばを越えて……グレてしまったわけだよ」

 

「それは……相当苦労していたようですね」

 

「分かるか」

 

「えぇ」

 

日車はそこでようやく七海へと目線を戻す。

 

「君とは話が通じそうだ。で、質問の答えを聞こうか」

 

「私は七海建人。日車という方を探していました。あなたですか?」

 

「俺が日車だ。何か用か?」

 

「少しお願いしたいことがあるのですが……その前に話しませんか?」

 

日車は湯から立ち上がり、濡れたスーツの襟を整えた。

 

「……いいだろう。少し、二人で“話そうか”」

 

劇場の空気が重く沈む。

スポットライトが滲むように揺れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

羽場を戦闘不能にした虎杖は、使いっ走りだった甘井(あまい)の案内で日車のところに向かっていた。

途中で美々子と合流し、現在は劇場の入り口前にいた。

 

 

「ここが日車が拠点にしている場所だ」

 

「おぉ!マジで助かったありがとう!」

 

「ありがとうございます」

 

早速劇場の中に入ろうとした虎杖と美々子に甘井は慌てて声をかけ引き止める。

 

「ちょちょ、待てって」

 

「何?」

 

「マジで行くのか?」

 

何やら不安そうな顔の甘井の質問に

 

「仲間と合流したいところだけど急ぎだからなぁ」

 

「俺は日車に会ったことはないけど、あの羽場さんが一度コテンパンやられたんだ」

 

「じゃあ大丈夫!俺は逃げるくらいはできるってことだろ?」

「そんじゃなー」

 

颯爽と劇場の中へ入っていった。

 

 

 

虎杖と美々子が中に入って、下に降りれる階段があったのでそこに降りていくと、椅子が散乱して壁などが破壊された跡が少しある劇場だった。

 

その中心に椅子に座ったお互い少し傷ついている七海と日車がいた。

 

「ん?…虎杖君、それに美々子さんも」

 

「あっナナミン!」

 

「七海さん、ここで何を?」

 

七海は椅子から立ち上がって向かいに座っている日車に手を向ける。

 

「こちらが私たちが探していた日車さんです。少し話し合いをしましてね。

先ほどポイントを使ってルール追加をしてくれると約束してくれました」

 

「へー、話し合い……」

 

劇場の様子を見ると、明らかに普通に想像するような話し合いだけではなかったことは明らかだが、虎杖はとにかく目的の一つは達成されたことに喜ぼうとツッコミはしないようにした。

美々子も同様らしい。

 

すると日車が立ち上がって

 

「コガネ、ルール追加だ」

「泳者と泳者の点の受け渡しを可能にしてくれ、もちろんこれは総則8の“変動”に含まれるものとする」  

 

「承認されました」

「総則10 泳者は他泳者に任意の得点(ポイント)を譲渡することができる」

 

さらに日車は追加で指示を出す。

 

「コガネ、俺の1点を七海へ」

 

「かしこまりました」

 

すると七海のコガネが現れて

 

「日車寛見から1点が譲渡されました」

 

「これでお互い19日間は術式を剥奪されることはない」

「では達者でな、久しぶりにいい会話ができたよ」

 

日車は振り向いて劇場から出ようとした。

そんな日車の背後に七海は声をかける

 

「これからどうするのですか?」

 

「…結界が開けたら自首でもするかな。それまでは自分が何をすべきかを考える」

「それとそこの学生達も頑張って、ではまたな」

 

日車は劇場から去ってしまった。

 

「……とりあえず、このあとは?」

 

「そうですね。天使の捜索をしつつ伏黒君達との合流を目指しましょうか」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

一方、伏黒達は麗美についてて行っていた。

人の気配はなく、空気だけがざらついていて、まるで結界そのものが息を潜めて獲物を待っているようだった。

そんな中、菜々子は露骨に麗美の行動は胡散臭すぎると睨んでおり、伏黒に身を寄せて耳打ちをした。

 

「恵、やっぱここら辺で逃げよう」

 

「何度も言ってるだろ、今は少しでも可能性がある方を…」

 

すると麗美がひょいっと後ろを振り向いて

 

「一旦私の拠点にしているマンションに行かせて、シャワー浴びたいの」

 

「別にいいから早く案内しろ」

 

伏黒の返答は乾いていた。

菜々子はそんな2人を見比べ、内心で(いや、怪しすぎでしょ…)と毒づく。

 

そしてマンションを上がっていくと、通路にレシートを蓑のようにして全身に纏っている男が立っていた。

 

「……お前が日車か?」

 

伏黒の問いに、男は肩をすくめながら笑う。

 

「日車?あー……残念ながら俺はレジィだ」

「君達、騙されたの♡」

 

そう言われた瞬間、伏黒と菜々子の表情は歪んで後ろでニヤついている麗美を睨みつける。

特に菜々子は、こめかみがピクつきその目は完全に“狩る側”の視線になっていた。

 

「何その顔、全ッ然怖くないんだけど、言っとくけどレジィ様はマジで強「黙れ口だけ女」っ!」

 

麗美の調子に乗った発言を菜々子の低い声が遮った。

 

「それ以上喋んなし、不快なんだけど」

 

「そうだな」

 

菜々子がスマホを構えると同時に伏黒も渾を出す。

 

「時間の無駄だ」

 

まさに一触即発。

しかしその空気をぶち壊すように、レジィの手を叩く音が響いた。

 

「いやー合格合格」

 

「あ?」

 

「なに?」

 

「もういいよ分かったから、その式神相当だ」

「女の子の方も厄介そうな術式を持ってるね」

 

ニヤつきながらレジィは2人を値踏みする。

伏黒と菜々子はレジィの急な賛美に警戒しながらも動きは止めていた。

 

「弱けりゃカモって終わりなんだけどね。いいよ君達、仲間になろう」

 

「どういうつもりだ?」

 

「君たちは死滅回游についてどこまで知ってる?」

 

レジィの急な質問に僅かに目尻が上がる伏黒が答える。

 

「儀式だろ。結界内での泳者達の呪力を利用して日本の人間を彼岸に渡し、人ならざる者へ変えるための」

 

「!、何君羂索(けんじゃく)と知り合い?」

 

レジィの言葉に伏黒と菜々子はピタッと止まった。

 

「「!」」

「(いるとは思っていた。羂索と関わりのある術師)」

 

「今君が言った泳者の呪力を利用しているって所、おそらく(ブラフ)だ」

 

「はぁ?どういうわけでそんなこと」

 

菜々子の苛立ちなどが混じった反応に同調するように伏黒も目を細める。

 

レジィの話によると、

 

泳者の呪力を利用する部分は二番手三番手の計画であり、

その根拠としては、

 

・泳者の数

・実力差

・結界の総則

 

本当に泳者の呪力を利用したければ、より多くの術師により長く戦って欲しいはずなのにそれにあっていない。

だから総則にある永続のような建前は本当の計画の隠れ蓑であり、最終的に羂索が何らかの強力な一手で死滅回游は役割を終える。

 

とのことだった。

 

「だがその一手、つまり爆弾が何かわからない。

しかもそれは遠くない未来、今この時かもしれない」

「だから備えとして強い仲間を募り、点を貯めておく」

「だからどうだい?」

 

レジィの提案に伏黒は答えを言おうとした瞬間──

 

「ゴンゴンゴンゴン!」

「泳者による死滅回游へのルール追加が行われました!」

「総則10、泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる」

 

「何このルール?」

 

「菜々子!」

 

「オッケー!」

 

パシャ!

 

伏黒の合図で菜々子はレジィを撮影、レジィが固まった瞬間に通路の手すりを飛び越えてマンションから飛び降りた。

そして鵺に捕まり地上に着地する。

 

「点を取りにいった方がいいが、相手が未知数だ。虎杖達と合流するぞ」

 

「分かった」

 

だが、走り去ろうとしている伏黒と菜々子の後ろから眼球が飛んできた。

気づいた伏黒が菜々子を庇おうとすると

 

「あぶなーい!」

 

突然飛び込んできた男が眼球を頭で受け止め、

派手に爆発した。

 

「なっ!」

 

「ちょっ、大丈夫!?」

 

「少女よ大丈夫だ」

「逃げている人間を後ろから攻撃するなんて、あいつらのような人間を何者と呼ぶか…そう!」

「卑怯者だ……卑怯者の攻撃は効かん。みろ!」

「ダメージ0だぜぇ!」

 

煙から晴れると明らかにダメージが0(全然そうではない)男、高羽史彦(たかばふみひこ)がいた。

 

そんな高羽に感謝をしなくてはならない伏黒と菜々子はとても微妙そうな顔になり、追いかけてきたレジィと仲間である黄櫨と針も目が点になっていた。

 

「助太刀するぞ少年達よ。……少年はなかなか悪そうな顔だな。だがまぁいい!相対評価だ」

 

「恵、怪しさ全開なんだけど」

 

「だが俺たちを庇ってくれたんだ。とりあえずは信用しよう(なんだが東堂と同じ匂いがする)」

 

伏黒は内心で疲れ切りながら声をかける。

 

「すみませんそこの変な人」

 

「失礼だな!だがいいよ別に、それに私には高羽と言う」

 

「だったら高羽さん、少し逃げるのに手を貸してくれ」

 

「いいとも、見ていなさい!」

 

高羽は尻をレジィ達の方に向けると、伏黒と菜々子は嫌な予感しかしなかった。

 

「「((ま、まさか…))」」

 

「喰らいなぁ!」

 

ブォォォ!

 

ものすごいオナラをした。しかも漫画で見るような黄色い煙のオナラだった。

煙が晴れる頃には伏黒達の姿はなかった。

 

 

 

 

 

 

逃走している伏黒達だったが、レジィ達が追って来ないのを確認すると、少し立ち止まって息を整えていた。

 

「なんなのあれ、もっといい逃走方法とかないわけ?」

 

「面白かっただろう!」

 

「汚いし!」

 

感謝する所だが、方法が方法なだけに菜々子はお礼の前に愚痴が出てきた。

 

すると建物の角から──

 

「あ、伏黒いたぁ!」

 

「恵!菜々子!……誰?」

 

虎杖と美々子が手を振りながら出てくる。

建物の向こうからすごい煙が出ていたのを気になって駆けつけていたのだ。

 

すぐ後ろから七海も少し安心したような顔をして歩いてきていた。

 

「虎杖、無事日車は見つけられたらしいな」

 

「いや、ナナミンがやってくれた」

 

「伏黒君に菜々子さん、無事で何よりです」

 

伏黒は七海に向かって頭を下げる。

 

「七海さんこそ、ありがとうございます」

 

「いえいえ、大人としての仕事をしたまでですから……ところでそちらの方は?」

 

七海の視線の先には、

感動の再会を見た。と思っているのか涙を流して、うんうんと頷いている高羽がいた。

 

「……名前は高羽と言うらしいです。一応俺たちを助けてくれたので信用はしていいと思います」

 

「そうですか…(少し不安ですが)」

 

七海は周囲を警戒したまま、伏黒たちに向き直る。

 

「ここで長居はできません。移動しま──」

 

七海が言葉を切った。

全員が気づく。いや、“感じた”。

 

上空から薄い金光が差し込む。

まるで汚泥に沈んだ街の上空だけが、一瞬だけ清浄になったように。

 

伏黒が顔を上げる。

 

「……なんだ?」

 

羽がひとひら舞い落ちた。

虎杖が息を呑む。

 

「あれが……天使?」

 

光の柱の中心に、ひとりの少女がゆっくりと降り立つ。

少女、来栖華(くるすはな)は静かに虎杖達を見つめた。

その瞳は、迷いも恐れもない。

ただ一点を見るような、使命に突き動かされた者の光。

そして伏黒を見つけると

 

「ようやく見つけました」

 

その声は鈴のように澄み、しかし冷たく響いた。

伏黒の身体が、無意識に硬直する。

 

「私の運命の人」

 

その言葉にいち早く反応した者がいた。

 

「「はぁ!?」」

 

菜々子と美々子だ。

明らかに来栖を敵視した目で見つめた2人の様子を見て、高羽以外の他の者はこれからもっとこの結界は混乱に陥るだろうと感じていた。

 

 

 

 




七海と日車の回は、もしかしたら幕間で書くかもしれません。
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