俺のピカチュウだけでんき技使えないんだけど   作:イリノイ州の陰キャ

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 拙作を読んでいただきありがとうございます。誤字報告、感想、評価、お気に入りなども大変励みになっています。

 以前申した通り、活動報告というものを投稿してみました。おそらくこの小説を読んでいただいている大半の方は読む必要のないものと思われます。何なら活動報告を書いたことに後悔しており、消そうかなとすら思っています。




10、休める羽もないけど

 

 何だ……いい匂いがする。

 

 少し乳味のある、甘くてローカロリーな匂いが漂ってきた。何というか、今の俺でも食えそうな……。

 

「おはようございます。お邪魔していますわよ」

 

 あ?

 

 えっ…………!?

 

 

 ユリオが台所で鍋を混ぜていた。

 

 

「ゆっ、ユリ――――!?」

「はいはいはい、病人は安静にね」

 

 慌てて飛び起きようとした俺の肩を、横から伸びてきた腕が押さえ付けた。

 

「れ、レブンも……! お前らどうやって……!?」

「どうやってって、カギ開いてたし。不用心だから気をつけなよ」

 

 開いてたからって普通入るか!? 俺の部屋を共有スペースか何かと勘違いしてないだろうな。

 

「昨日ね、友達から聞いたんだ。いつも青白い肌の強化生が、輪をかけて顔色を真っ青にして寮に入っていったのを見たって」

「ですから、万が一を懸念して、不作法は承知しつつも強行させていただきましたわ。事後報告になるようで申し訳ありません」

「あ、いや……悪い……」

 

 心配して来てくれたのだと言われると、不法侵入も怒るに怒れない。別に見られて困るものも特に置いてないし(男のタンスを漁って下着を物色するたわけはいないだろうし)、物盗りでもないんだから、この際無粋な怒りは傍に置いておこう。

 

「それにしても、本当に顔色悪いね。血液が青色だったりする?」

 

 そうなら面白いかもね。残念ながら単なるヘモグロビンの色だよ。ふざけやがって。やっぱムカつくわ。

 レブンは俺が捨て忘れたサッカー誌のバックナンバーを読みながら、コップにスポーツドリンクを注いだ。

 

「飲みなよ。汗かいてるでしょ」

「ありがと」

 

 一際甘く感じる青い包装ラベルのスポーツドリンクを、時間をかけてゆっくりと飲み干した。口蓋に当たる冷たい感触が爽快で、ようやく頭が冴えてくる。

 

「二人とも、お見舞いにきてくれたのか」

 

 まだ知り合って二週間ばかりの仲だというのに、いい奴だね。二人とも。お礼にライムのこといくらでも撫でていいぞ。優しくな。ハイネはダメ。少し触るならまだしも、あいつ羽の繕い方にこだわりあるし。

 

「えぇ。ご迷惑なのは承知しておりましたが、その……」

「迷惑な訳ない。ありがとう、ユリオ。レブンも」

「放っておいて重症化してても寝覚めが悪いからってだけだよ」

 

 看病なんかしてもらったの、初めてだな……寝巻きのまま髪も整えていないのが恥ずかしいけど、まだ寝ているほうが倦怠感が軽いし、無理に着替えるよりは安静にしておくべきか。

 人を迎える格好でないことに関してはご容赦いただきたいが、俺の返事も待たずに部屋に突入してきた彼らのタフな振るまいを考えれば、気にするとは思えない。

 

「ところでその鍋は?」

「あ、勝手にお借りして申し訳ありません」

「いいって。何かいい匂いだけど」

 

 芳芬というにはおよそ家庭的な匂いだ。牛乳と、あと何か甘味料の類。知っているはずの香りが二つ合わさって、どことなくエスニックな情緒が部屋の中で気配を巻き始めた。

 

「ミルク粥です。食べやすいかと思って」

 

 ミルク粥? 何だろ。聞いたことないな。名前からして牛乳を使っているのは間違いないだろうけど、味が想像付かない。

 

「私が風邪をひいた時には、お母様がこれと同じものを作ってくださったの……思い出しますわ……作り方を聞いておいてよかった」

 

 底に当たるか当たらない程度の弱火で、ゆったりとかき混ぜられる鍋からは、濁音めいた工合でふつふつと泡が立つ音がしていた。

 その後ろ姿をぼんやりと眺めていると、頭の中にあったいくつかの話題や単語の覚えが煙を巻いて消えていった。

 

「僕はね、こっち」

 

 レブンはそういうと、バトル学概論と表紙に書かれたノートを取り出した。

 

「レポート手伝ってもらおうと思ってさ」

 

 病人に寄りかかろうってのかこいつ。いや、いつも微分で教えてもらってばかりなので、俺に反論はないけどさ。

 

「ま、これは明日にしとくよ」

「別にいいよ。寝たら少し調子戻ってきたし」

「ほら、ちゃんと元気ある時に手伝ってもらったほうが、いい感じのアイデアもらえそうだからさ」

 

 それもそうか。迷惑をかけた分、明日はいつもよりは真面目に手伝うべきかな。

 バトル学、レブンの話から聞くだけでも、先生の持論が程々に混ざっていて、アイデアのとっかかりにはなりそうだった。受講しておくべきだったとまでは思わないが、全く無駄という訳ではなさそうだ。

 

「そういえば、理事長のご息女もお見舞いに来てたよ。私が来たことは内緒にしろ、とか言ってさ、冷蔵庫にスポドリだけ入れて帰ったんだ」

 

 たった今がっつりレブンに訪問をバラされたアコニの心遣いは、ユリオが盆を運んでくる行きしなに、冷蔵庫から取り出した。

 

「奥ゆかしい人ですのね。保健室より、なんて嘘の付箋が貼られていますわよ」

 

 照れ屋め。しかし、本人が隠したがっているなら、そういうことにしておくか。

 

 

 

 二人が去った部屋のベッドの上で、俺は寝付けないでいた。ほぼ半日寝ていたのもあるし、夕方の沈み切らない陽光の横殴りが鬱陶しくて仕方なかった。

 

 いい加減見知ってきた天井を意味もなく眺めていると、扉をノックする音が聞こえてきた。

 

「はーい」

 

 感動だ……この世にはまだノックという概念を忘れていない人間がいたのか……というのは冗談にしても、誰だろう。レブンが忘れものでもしたかな。

 

「シランという強化生の部屋はここで合っているだろうか?」

 

 訪問者はトリトマだった。この人を見て思い出したが、この学園の男子生徒の制服ってこんなんだったな。

 

 

 

「僕の傘下の者がキサマに迷惑をかけた」

 

 トリトマは見舞い品らしいフルーツの詰め合わせを台所に置くと、机の上を片付けようとした俺を手で制した。

 

「楽にしていてくれ。時間は取らせない。単なる謝罪だ」

「いえ……俺が聞きたいんです」

 

 トリトマが案外罪悪感を抱いているらしいというのは僥倖だった。

 

「そうか…………キッチンを借りる」

 

 長くなりそうな気配を察したのか、トリトマは病床の俺に代わって、使用済みの食器を流し台に置き、緑茶を淹れ始めた。二人が退散した部屋にはミルク粥の慎ましい香りが残っていて、何だかミスマッチだった。

 

「すまなかった。僕の力不足だ。キサマに不利なバトルを仕掛けた生徒についてはこちらで把握し、研究会を無期限の謹慎とした」

 

 トリトマはまず、謝罪から切り出した。

 

「キサマが望むなら、さらに罰則を追加する用意がある」

「い、いや……十分です」

 

 もう喧嘩を売ってこないなら、それでいい。それで何か金銭や貴重品を強奪された訳ではないし、バトルも無事に切り抜けたし。

 それに、バトル自体は歓迎している。日取りを決めて正式に挑んでくる者に関しては。

 

「そうか……」

「それより、あの、何で俺を勧誘したんですか?」

 

 てっきり俺は、あの襲撃はトリトマの差金だと(まだその可能性もあるにはあるが)思っていたので、わざわざ謝罪に来る意図が分からなかった。飴とムチで心を開かせようって企みかとも思ったが、何にせよすぐには結論を出したくない。

 

 トリトマは自虐的に笑うと、膝に両肘を乗せて手を組み、俯き加減の姿勢で落ち着いた。

 

「正直に言って、僕には研究会を制御しきれていない」

「……というのは?」

 

 トリトマは適度に熱い緑茶で口の中を湿らせ、長くなりそうな話をコンパクトに抑えようとしてか、顔をしかめながら逡巡した。

 

「僕には確かに、僕自身が勧誘した40人ばかりの研究会員がいる。ただ、その下の協力下の研究会は、姉である〝シャグマ〟の実権だ。会員達はそうは思っていないだろうが、僕が指揮棒を振れるのは、ほぼ僕の研究会の中のみだ」

 

 ミヤコが言っていた〝ユリ〟姉弟の片割れのことだ。この学園内でも、トリトマに次ぐ実力があると噂されている。

 

「僕を含めて総勢43名の研究会に対して、姉が僕の研究会の傘下を謳っている諸研究会の総勢は、おそらく600人は超えている」

 

 全校生徒のうち10%が、シャグマとかいう人物の下に付いた人間らしい。

 確かに連日のチャレンジャー共は、正直に言ってバッジの一つも取得が怪しい連中ばかりだった。最強と名高いトリトマの研究会直属の人間の実力とは、到底思えない。

 

「あー……お姉さんと、仲悪いんすか?」

「…………」

 

 人の家庭環境に口出しなんかしたくはなかったけど、トリトマ先輩にはお目溢しいただきたい。なんせ実害が出ているのだから、これくらいは許されるはずだ。

 

「僕の研究会は、元は僕の兄が発足したものだ」

「先輩と、そのシャグマって人のお兄さん?」

「そうだ。卒業した兄に代わって、僕か、僕の双子の姉のシャグマ、そのどちらが研究会を引き継ぐのか、バトルで後継者が選ばれることになった」

 

 バトルの研究をする集団な訳だから、そういう決め方がむしろ理に適っている。当然ながら、誰しも強い人を相手に勉強をしたいものだ。

 

「バトルは僕の勝利。研究会は僕が引き継ぐこととなった。姉も、その時は納得していた……少なくとも、僕の目にはそう見えていた」

 

 ここから、トリトマの暗愁に凪いだ平坦な声色が、明らかに疑問の感を濁し始めた。

 

「……2年前からだ。姉が突如、僕の研究会の名を使い、大量に人を集め始めたのは」

 

 奇しくも、俺がバッジを制覇した年と同じ頃だ。2年前といえば、カントーではようやくハドリアという地方が、巷間にも認知され始めた頃、ということになっている。

 

「姉は変わってしまった。不良同然の生徒までを囲い込み、徒党を組んで研究会の実質的な立場を向上させ、成績優秀な研究会に降りる活動費を独占している」

「それが、最近俺にちょっかいかけてきた……」

「おそらくはそうだ。僕が直接勧誘などしてしまったから、目をつけられたのだろう。僕も姉も、それだけキサマを買っている、と思ってくれていい」

 

 褒められるのは嬉しいが、謝罪と一緒に言われると複雑な気分だ。年上の人間にこうも頭を低くされると、こっちも腰が低くなる思いだった。

 

「キサマやミヤコ強化生、他にも実績ある生徒を研究会に勧誘しているのは、至極個人的な理由だ。兄の残した研究会を存続させ、シャグマを止めるため……」

「親に言えばよかったんじゃないですか」

「生憎、姉の方が父に気に入られていてね、父に介入を頼もうにも、姉は言葉巧みに父を騙してしまう。それに、あの人は所詮学生同士の取り合いだろうと、甘く見ている」

「お兄さんは?」

「兄は……今、レンジャーの資格を取るべく猛勉強中だ。手を煩わせる訳にはいかない」

 

 トリトマは、兄の話をする瞬間に、罪悪感を一瞬だけ隠しきれていなかった。どうやら込み入った事情をお持ちの家庭である様子は分かった。

 とはいえ、納得はできない。トリトマの勧誘は本当に単なる勧誘で、彼自身に非がなかったとしても、家族の監督責任は消えないはずだ。

 

「じゃあ、学務科に報告するのは? それが一番手っ取り早くないですか?」

「…………具体的な数字は言えないが、父は毎年、この学園に相当額の寄付金を支出している。姉やその取り巻きの素行に問題があっても、学園は父の怒りを買いたくないはずだ」

 

 ややこしい話だ。同じ血を分けたトリトマの言うことよりも、父親の寵愛を受けている姉のご機嫌を損ねるほうが、学園は恐ろしいと見ているようだ。

 まぁ、そこからさらに降ってきた金にあやかっている俺には、あまり文句の付けようもない。やれる範囲で拒否を突きつけ、逃げられなければ降参する時が来るだろう。

 

「勢力を伸ばしつつある姉に抵抗し得る集団を作るため……そのために、強者であり、ハドリアに縁のない者に声をかけた。姉の息がかかった生徒である可能性が少ない者に」

 

 長い申し開きの最後に、お声がけの理由が分かった。

 暴走気味のお姉ちゃんを止めたいらしい。そのお姉ちゃんの顔は知らないが、きっと彼のように真っ赤な髪色なのだろう。

 

「なら、何であの時グリーンさんの名前を出したんですか」

 

 正直に言えば、別にバトルを吹っかけられたことはそこまで怒っていない。こんなハンデを抱えながら、情け容赦ないライバル達を跳ね除け、決死の覚悟で8つのバッジを集め切った自負がある。小細工なしにバトルで挑んでくるならば、大抵は受け入れる。

 一番は、グリーンさんの名前を示唆して、くだらない粉を撒き始めたのが気に入らなかった。俺を試そうとしていたのか、あるいはお前のことなんてお見通しだぞ、と脅しを付けようとしたのか、そこまで必死になって俺を派閥に取り込みたいという熱意は嫌いじゃないけどね、周りくどい腹の探り合いは、好むところではない。

 

「何で……? 君はそんな人にも認められている実力者なのだな、という意味だが」

「いや、そうじゃなくて……」

 

 言葉が理解できてないとかじゃなくてさ、俺の質問の意図を理解しているのか?

 

「ん……?」

「あ、いや、何でもないっす……」

 

 何だこいつ。天然かよ。はぁ……裏を読もうとして要らない心労を背負っていた訳か。ややこしい喋り方しやがって。最初に家族の威光を匂わせる奴があるかよ。そこからどうやって友好的な反応を引き出そうとしたのか。

 いや……その辺を考えていたというよりは、ただこういう喋り方が癖になっているだけか。今の話も、姉に対抗するために俺に力を貸してほしい、という単純な結論までに、相当回り道をしていたし。

 

「つーかあの、さっき言ってたじゃないですか、俺に喧嘩売ってきた緑頭には罰則を言い渡したって」

「あぁ。信じられないならば、それを証明する準備もある」

「いえ、その、先輩の話によると、その緑頭は、実際には先輩の研究会の人間じゃないんですよね。罰則なんか……」

「そのことか」

 

 それにあの緑髪の男は、トリトマに心酔しているようなことを言っていた。トリトマ本人の言ではあの男はシャグマの下っ端らしいが、ではなぜあのような行動に出たのか?

 

「姉に名前を利用されている情けない身上だがね。その分、本当に僕が名実共にリーダーであると疑っていない。姉に目を付けられない程度には口が利く。少なくとも、僕が神輿に担がれている間はな」

 

 他人事のように鼻で笑ったトリトマは、己の立場を本気で恥ずかしく思っているようであった。シャグマとかいう姉貴は、相当うまいこと父親に取り入って立場を固めつつあるようだ。

 ほぼ未成年しかいない閉鎖社会で政治風マスゲームに興じるのもいいけどね。学生は勉強が主目的だろ。どんなコンプレックスを抱えているのかは知らないが、はた迷惑な女がいたものだな。

 

「長い話を聞いてくれて感謝する。勧誘の件は忘れてくれ。すまなかった」

 

 そう言って立ち上がると、トリトマは自分が飲んだ分の湯呑みを、極めて自然な動作で台所に片付けた。育ちってか、しつけがいいなこの人。

 いや、そうじゃなくて、話はまだ終わってない。

 

「待ってください、先輩」

 

 立ったまま扉の前で止まった先輩は、その暑いメガネの奥に沈黙する双眸を小刻みに動かして、乱視気味の切れ長の眼を気怠げに垂らした。

 

「厚かましいことを言うようですが、一つお願いを聞いてくれませんか?」

「もちろん聞こう」

 

 不確かな眼差しの中には、いかなる感情も見出せなかった。真横にぴったりと合わさる唇も、喜怒の上下に何らの偏りも見せず、全く無表情であった。

 

「可能な限りなどとは言わない。どんな要求でも受け入れる。それがキサマに対する誠意だと思ってくれ」

 

 無表情は真面目な気風の現れだったのだろうか。とにかく、そう言ってもらえるなら何よりだ。たった今、俺の悩みを全部解決するクリティカルな妙案を思いついたところだ。

 

 

 

「ほ、本日よりトリトマ研究会の末席に加えていただく運びとなりました……練習生の、あ、アコニです」

「研究会の〝客分会員〟として、及ばずながらお力添えさせていただく所存です。強化生のシランと申します」

 

 確かに40名弱の生徒数だ。それが競技棟二階の会議室に集まっていた。一人を除いて、どれも学園内で見たことのない顔だった。

 

「そういう訳だ。アコニ、シラン、分からないことがあればいつでも僕に相談してくれ。キサマらも、積極的に二人と意見交換を試み、普段通りバトル研究に励むように」

 

 屈託ない拍手が響く。トリトマが選んだ生徒、というのは、おそらくそれだけで信頼に値する、というような関係がこの内部になり立っているのだろう。

 あ、あの激ヤバ剃り込み坊主の先輩もいる。めっちゃ力強く拍手してくれるじゃん。アコニ共々これからよろしくね。そんな風に、俺にもアコニにも、歓迎するような眼差しだけが集まっていた。

 

 やはり、一人を除いて。

 

「ななな、何じゃそりゃ……!?」

 

 端の方で壁にもたれていたミヤコは、マメパトが豆鉄砲喰らったみたいな顔をしていた。

 マメパトがマメ鉄砲ってか。うーん……もう一度チャンスをくれ。次はもっとマシなシャレを用意しておくことにする。

 

 





あまいミツとバナナのミルク粥

味 :★★★★★
栄養:★★★☆☆
他 :★★★★☆

総合評価:★★★★☆

 連戦でヘロヘロになっていた俺でも食べられるように、消化によく、エネルギー効率のいい食品で作ってくれた甘いミルク粥。材料は小さく切ったバナナと、ミツハニーが集めたあまいミツ、モーモーミルク、米。

ライム評:★★★★★
備考
 ピッカピ!(あまーい! おいしい!)

シラン評:★★★★★
備考
 ユリオに曰く「お料理も嗜み」だそうだ。実際俺の雑な調理よりずっと手際が良かったし、使い終わった台所も綺麗だった。ちょっと悔しい。
 非常に優しい味わいで、食後に吐き気や胃袋の痛みもなかった。しっかり煮詰められていて、代謝に体力を使わせないようになっている。病人食としてだけではなく、何かこう、普段の朝食のメニューにあっても違和感はない。
 味ももちろんだが、心遣いが嬉しい。お節介な人についつい甘えてしまう気持ちが分かったような気がする。
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