100人の彼女と白蛇 作:KQ
いよいよ神符以外のオリキャラ登場です
あと楠莉先輩も登場します
-放課後-
「昨日は楽しかったな…」
前回、恋太郎たちとスパリゾートに行った神符は、思い出に浸っていた。最初はあまり乗り気ではなかったが、時間が経つにつれ神符自身もいつのまにか楽しむようになっていた。
(あいつらと遊びに行くの、意外と悪くないな…今度私から誘ってみるか……)
神符は歩きながらスマホを操作して、どこかいい所はないか探した。すると……
ドンッ!
「うぁっ!」
「ッ!」
神符は向かい側から歩いて来る一人の男とぶつかってしまった。
「いてて……すいません、私の不注意でした…」
「いや、俺もうっかりしていた…すまなかった…」
そうして、二人の目が合った次の瞬間……
ビリっときたあああああ‼︎
「「!?」」
突如ッ!神符と男の脳内にッ!謎の電流が走ったッ!!!
(い、一体なんだコレはッ⁉︎コレはまさかあの神が言っていた、ビビーン‼︎というヤツなのか⁉︎……いや、でも何か違う。よく分からないが、それとは別の何かを感じる……それよりも、この男どこかで……もしや…!)
「……君は、"ハート・ブランドー"か…?」
「…そういうお前は、"白蛇神符"……」
"ハート・ブランドー"
神符が小学生の頃に出会った、恋太郎以外の友人。金髪のウルフカットが特徴的で、緑のハートのヘアバンドを身につけている。イギリスの首都ロンドン出身で、神符と同じ小学校に転校してきたが、家庭の事情で中学の頃はロンドンに戻っていた。
「日本にまた来たのかい?ロンドンに戻ったはずじゃあ…」
「両親が離婚してな…今は母親と一緒に暮らしている」
なんかどっかで聞いた設定だな
「…こんな廊下のど真ん中で喋るのもなんだし、外で喋らないか?」
「ああ…」
〜〜〜
「久しぶりだね…まさか同じ高校で会えるとは思わなかったよ…」
「全くだ。
「…今だって十分ガキだろ?」
「ハハッ、言うようになったな。あの頃のお前はいつも静かだったのに」
二人は自販機でジュースを買うと、裏庭のベンチに座り始めた。
「…プッチ、なんだか以前に比べて、少し姿勢が良くなったんじゃあないか?」
「そうか?」
「ああ、表情も穏やかになっている……ここ3年間、何か変わるきっかけでも見つけたのか?」
「……そうだな…強いて言うなら、恋太郎のことだな」
「れんたろう?」
「中学で出会った友人さ。隣に住んでて……ほら、あそこ」
神符が指刺した方を見ると、そこには唐音に引っ張られながら、彼女たちと一緒に走る恋太郎の姿があった。
「…なんだか没個性な見た目だな」
「言い方を変えればイケメンだよ。普通の人と違う点を挙げるなら……過去に100回失恋した」
「何かの冗談だろ⁉︎」
「そんで、胡散臭い神にお前は100人の彼女ができるなんて言われて、今に至る」
「…ラブコメでしか聞かない設定だな」
「普通のラブコメでも聞かないけどね???」
二人は小学生の頃の思い出話に浸っていた。神符とハート、一見正反対に見える二人の会話は意外にも噛み合っていた。
「そういえば…」
「ん?」
「あれからどうだい?君の"スタンド能力"は…」
両手で缶ジュースを握りながら、神符はハートにそう聞いた。
友達が誰一人としていなかった神符に、ハートという友人が出来た理由。それはハートが自分と同じスタンド使いだからだ。
「スタンド?……ああ、あの悪霊の事か…そうだな。前よりも強くなったのは確かだ」
「そうか。久しぶりにハートのスタンドを見s「そこの人!避けてください!」
突然上から声がして神符が見上げると、そこには1鉢の植木鉢が落下していた。
「何ッ⁉︎」
神符がホワイトスネイクを召喚し、植木鉢をキャッチしようとした次の瞬間……
「『
ドゥゥゥゥゥン
ハートの背後から彼のスタンドが姿を現した。金色の身体に三角形のマスクを頭に被り、背中にタンクののような物体。手の甲には時計のようなマークが記されている。
そして、スタンドの名前を叫んだ瞬間、突如周りの景色の動きが止まった。
車道を走る車が、空を飛ぶ鳥の群れが、裏庭に吹く風が、神符目掛けて落下してきた植木鉢の動きが、その場でピタリと静止した。
「時は動き出す」
すると、周りの景色は元通り動き出し、再び車は走り、鳥は飛び、風は吹き始めた。
「い、今のは…⁉︎」
「……これが今の俺の『
女子高生はハートがキャッチした植木鉢を返され、そのまま去っていった。
「いずれは1分、10分、1時間と、今までよりも長く止めれるようにしてみせる……そうだ」
そう言うとハートは再びベンチに座り、神符にこう聞いた。
「お前はさっき、その恋太郎とかいう奴のおかげで変わることが出来たと言っていたな…お前自身、彼のことはどう思っているんだ?」
「えっ、急だな…」
突然のハートの質問に、神符は目を丸くしたが、すぐに腕を組んで考え始めた。しばらく沈黙が続き、神符はこう答えた。
「恋太郎は……私にとって特別な存在さ…彼女たちのためなら危険なことも、不可能なこともやり遂げれる。不思議なことに、彼がそばにいるだけで毎日が楽しく感じられるんだ。恋太郎がいるから、私は前よりも自分を表に出せるようになった。彼には感謝しているよ」
「……そうか」
ハートは立ち上がり、神符に向かってこう言った。
「なんだか嬉しい気分だな。親友が成長するというのは」
「…君は私の親になったつもりかい?」
「まさか。俺はあくまでお前の親友だ……じゃあな、困った時は連絡しろよ。どこにいようとも、俺はお前を助けるさ」
「フッ……ああ、ありがとう。元気でな」
そう言うと二人は背を向け合い、その場を離れた。ハートと再会し、神符はどこか懐かしい気持ちと、恋太郎に対する思いで心がいっぱいになっていた。
「…と言う次第でございまして…薬膳楠莉さんを新しい彼女として迎え入れさせていただいてもよろしい「やーやーよろしく薬膳楠莉なのだ!尺の都合で初登場シーンが丸々カットされたのだ」
「作者がハートの登場シーンじゃ尺が短くなるとか言ってたからな…」
"薬膳楠莉"
お花の蜜大学附属高等学校の三年生で、化学部の部長。赤毛の短髪で制服の上に白衣を羽織っており、静並みの小柄な姿だ。頭頂部の2本のアホ毛が特徴的。
そしてこの作品の作者が100パズで初めてゲットした☆3でもある。
「…それで?聞かせなさいよ。自己紹介の続き」
「楠莉は……薬が大大大好きなのだ〜〜❤︎❤︎」
「ちょっと大丈夫なのこの子!!?」
「大丈夫。シャブはまだだって言うから」
「むしろ不安になるレベルの大丈夫」
「大丈夫だよな?薬で学校中カビまみれとかにしないよな??」
「失礼なのだ!あんなゲス野郎と一緒にしないでほしいのだ!」
いやでもなぁ……人のこと殺したりはしないだろうけど、下手したらチョコラータ以上のことしそうな気もするんだよな…
「今日は皆にお近づきの印として…プレゼントの薬を作ってきたのだ!」
「え…?」
「唐音には……」
「『胸が大きくなる薬』なのだ!」
「どう言う意味よ‼︎‼︎」
他にも楠莉先輩は『ひねくれ者じゃなくなる薬』、『少しは女の子らしくなる薬』なるものを取り出した。なんてもの持ってきてんだ⁉︎下手したら唐音にぶっ殺されるぞ⁉︎
「なんなのよそれ、どこで私のそんな情報リサーチしてきたのよッ‼︎」
「恋太郎から聞いたのだ」
「うそだろ恋太郎」
アァーッ!唐音が恋太郎にプロレス技をッ!
「あっ違うのだ‼︎恋太郎は唐音のこと、スラっと細身でスタイルがいいだとか、素直じゃないとこがすごくかわいいだとかって…」
「それを聞いた上でそんな薬を作る先輩もどうかと思いますよ???」
「ごっ、ごめんね…あんなのうそだからね…大嫌いなんて…ほんとは思ってないからね…い…痛かった…?」
「大丈夫。あんなのちょっと元気一杯のボディタッチって考えればむしろご褒美だから」
「ドMなのだ?」
「キッツぅうう〜〜〜!!♥」
「今なんか聞こえた気がするが私の気のせいだよな!!?」
『何も聞こえなかった』
「羽香里には…『よりセクシーになる薬』なのだ!」
よりセクシーに…?今でも十分やばいのにこれ以上何がどうなると言うんだ…?アイツ疑うこともなく普通に飲みやがった。
「…?なんだか…汗が…」
「は?」
「ひゃああッ!!?服が溶け…ッ!!?」
「うわァァァァァッ!!?」
「それは衣服を溶かす汗が出る薬なのだ!セクシーと言えば"すっぽんぽん"なのだ!!」
なんてもん作ってんだこの人ッ⁉︎あと毎回思うけど、このシーンよくアニメに流せたなッ!?
「『ホワイトスネイク』ッ!」
神符は急いで自身の視覚をDISCとして抜き取り、羽香里の全裸姿を見ないようにした。
(危なかった…恋太郎の彼女の全裸なんて見たら即メタリカだからな)
恋太郎が急いで自身のジャージを羽香里に渡したことで、なんとか事態は解決できた。
〜〜〜
その後も、静が『うさぎみたいになる薬』でウサ耳が生えたり、凪乃が『髪を操れる薬』で恋太郎とキスをして……いよいよ私の番が来た。
「プッチにはこれ!『声が良くなる薬』なのだ!」
「声……?」
神符に渡されたのは、真っ白に輝く薬が入った試験管だ。
「最近プッチの声が嗄れ気味だって恋太郎が言ってたのだ」
確かに、恋太郎たちのバカ騒ぎを見るようになってからよく喋るようになったが…
「……今までの傾向からして碌なもんじゃあない気がするが……ええい、ままよ!」
神符は一度深く深呼吸をし、試験管の中の薬を全部飲んだ。
「ふぅ……さて、これでどうなるのかだが…」
「ハーーレルヤッ ハーーレルヤッ ハレルヤッ ハレルヤッ」
「プッチィィッ!!?!?!?」
「これは飲むとオペラ声になる薬なのだ!副作用としてレコード人間になっちゃうのだ」
「それはそれとしてなんで曲がメサイヤなのよッ!?」
恋太郎たちはなんとか打ち消しの薬を飲ませて、神符を元の状態に戻した。
「そうそう!お茶の用意もしてきたので皆でお茶にするのだ!」
神符たちは薬を堪能したところで、楠莉はカゴに入ったクッキーと3つの水筒を取り出してそう言った。しかし楠莉は尿意に襲われ、お茶の前にトイレに行くことに。
「あっ…‼︎
「?……恋太郎や羽香里たちはともかく、なんで私用も分けてるんです?」
しかし説明する間もなく、楠莉は先にトイレへと行ってしまった。
「えっと、大きいのと小さいの…それと、十字架模様ののがあるな……」
なんか今後のご都合展開に分けてるようにしか思えないな……まぁいいか…
皆の分のお茶を注ぎ、楠莉も戻ってきたことで、一同は改めてお茶をすることに。
「「「「「「「いただきまーす!」」」」」」」
「わ…悪くないクッキーね!」
『甘美なる誘惑』
「一度修道院のクッキーを味わったことがあるが、これも中々…」
「修道院?」
「ああ、キリスト教の修道士や修道女が共同生活するための施設だよ。クッキーも売ってて…」
「だわわわわわ‼︎‼︎皆ゲーするのだ‼︎ゲーッ‼︎」
突然楠莉が慌てた様子で皆に言った。どうやら恋太郎用とその他用のお茶が逆だったらしい。そして、楠莉は白状した。
どうやら恋太郎用のお茶に『大好きな人とチューしたくてたまらなくなる薬』が入っており、それで恋太郎とチューをしまくる作戦だったらしい。
そして次の瞬間……
ブンッ
「楠莉先輩ッ⁉︎」
「焼き殺すレベルのヤキモチ」
突如唐音によって投げ飛ばされた楠莉を、神符はホワイトスネイクを召喚し空中でキャッチした。
「た、助かったのだ…」
「だがしかし……なんなんだこの状況は…⁉︎」
お茶を飲んだ唐音と羽香里、静と凪乃の様子が豹変しだした。
「ちゅちゅーっ‼︎」
「っ⁉︎」
「危ねぇ‼︎」
羽香里が恋太郎目掛けて飛びかかるが、寸前で神符が恋太郎を引っ張ったことで回避できた。余程の勢いだったのか、羽香里が着地した瞬間、床にヒビが入った。
「男子の性欲の向かう先が"肉体的快楽"…つまりエロい事なのに対し、女子の性欲の向かう先は"精神的快楽"…つまり…キス…!」
「もともと女子とは『恋人に最も求めるものがキス』である生き物なため、それ以上キスを欲する状態にしてはいけなかったのだ‼︎四人は今やキスがしたいと言う本能のみに身を委ね…理性によるリミッターが外れ、超身体能力が発揮されている状態…‼︎」
「大好きな人とキスをする事しか考えられず、自我を失いさまよいうごめく……言わば"キスゾンビ"なのだ!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドド
-BGM- Awake
「ちなみに薬が全身に回りきる前に『打ち消しの薬』を飲ませなければ四人は一生このままなのだ」
「……薬が全身を回りきるのはどのくらいだ…」
「個人差はあるが…大体一時間なのだ…!」
「なるほど……つまりこのハードな状況を一時間以内に終わらせなくては………四人はただ恋太郎とキスをする傀儡に成り果てるというわけか……‼︎」
こうしてッ!恋太郎と神符、彼女達の"キスゾンビハザード"が幕を開けたッ‼︎
To be continued →
楠「プッチは異性とキスしたことあるのだ?」
プ「今の状況で聞くことじゃあないだろ⁉︎…したことはないが、もしかして恋太郎以外の異性とキスしたら効果が切れるのか⁉︎」
楠「いや、打ち消しの薬しか解決策ないからキスしても意味ねぇのだ」
プ「ふざけんなァッ‼︎」
[次回]第6話:キスゾンビがやって来る!