100人の彼女と白蛇 作:KQ
7部がアニメ化するわけだけど、ウルムド・アブドゥルとかF・V・シュトロハイムは当然元キャラと同じ声優さんってことでいいんだよな〜〜?
あと我らが野澤先生誕生日おめでとうございます
ゴーン……ゴーン……
日本のどこかにある教会にて、とあるカップルの結婚式が挙げられていた。
愛城恋太郎。白のスーツに身を包んだこの男の目の前には、ウェディングドレス姿の100人の新婦がいる。
そして教壇に立っているのは、聖書を手に持つ牧師姿の白蛇神符だ。
「新郎、愛城恋太郎。あなたはここにいる花園羽香里、院田唐音、好本静、栄逢凪乃、薬膳楠莉……その他大勢を…」
「おいその他大勢とはなんだちゃんと全員分名前挙げろ殺すぞ!!!!」
「いや、ほら…この小説作品じゃまだ本編に出てない彼女とか、原作でまだ明らかになってない彼女が合わせて95人もいるわけだから……」
「ああそっか……じゃあしょうがないか…」
「食い下がるの早いな……コホン!……… 病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、妻として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」
「…当たり前だよ。皆を幸せにするためなら、この命も捧げるから…ッ‼︎」
恋太郎の真っ直ぐなその答えに、神符は一瞬微笑んだが、気を取り直して、結婚式を続けた。
「新婦、花園羽香里、院田唐音、好本静、栄逢凪乃、薬膳楠莉、その他大勢。あなた方はここにいる愛城恋太郎を、病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も、妻として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」
「はい!」
「…はい」
『おうよ』
「はい」
「はいなのだ!」
「……では、『誓いのキス』を…」
そして、まず最初に羽香里が恋太郎の前に立った。
「………」
「…?羽香里…?」
羽香里が俯いたまま黙っていると、突然顔を上げてこう言った。
「恋太郎君…お別れしてください」
「え…?」
〜〜〜
「ハッ!?」
神符が目を覚ますと、そこは自分の家だった。窓から陽の光が差し込み、神符の部屋を明るくしている。
部屋の棚には
「…夢か」
身体を起こし、ベッドの上に座るような体勢になる。
(結婚式か……今ではなくとも、いずれステンドグラスから差す陽の下で、式を挙げる日がくるのだろう……その時は牧師として、彼らのそばにいてあげたい…)
眠気故か、それとも微笑み故か、神符はそんな事を思いながら、そっと目を閉じた。だが、ここで一つの疑問が浮かび上がる。
(最後の羽香里の台詞……あれは一体なんだったのだろうか……もし本当だとするなら………いや、やめておこう。せっかくの休みが台無しだ…)
すると、神符はスマホを取り時間を確認すると、すぐさま目が覚めた。
「し、しまったッ!もうこんな時間かッ⁉︎」
ベッドから立ち上がると、クローゼットから衣装を取り出し急いで着替え始めた。というのも、今日は羽香里の提案で、皆で
(私はいいと言ったんだがなぁ……恋太郎がプッチも行こうなんて言い出して、結局私も行くハメになったんだよな…恋太郎のヤツ、全然食い下がってくれなかった…)
夢の事はさておき、今日はフラワーパークで楽しむとしよう。そう考えている間に着替えが終わり、家の玄関を開けて外に出た。
「いやぁすごいな、蘭舞園フラワーパーク…!さすが羽香里!最高のデートスポットだな!」
フラワーパークか……プールの時も思ったが、母と離婚し、父親は朝から晩まで忙しく、家の中で常に一人でいることが当たり前だったからこそ、こういうテーマパークは新鮮だ。
「あそこで咲いてるのはユリに、カーネーション、さらに胡蝶蘭か」
『随分詳しいじゃあねぇか』
「教会の花によく水を上げていたからな…いやでも覚えるものさ」
すると突然アナウンスが流れ始め、ブーケトスを行うと言い出した。
ブーケトス
蘭舞園フラワーパークで月一回に行われるイベントッ!ブーケをキャッチできた者は、恋人と一緒に、パークの花をあしらったウェディングドレスを着て、記念撮影ができるッ‼︎
「そんなの参加するしかないじゃあないか!!!」
「うおー‼︎やるのだーッ‼︎」
「恋太郎と…ウェディングドレス…ッ!!!」
「なるほど…まぁ、恋人のいない私には無関係かもしれないが、君たちがブーケを手に入れられるようサポートはするよ」
〜〜〜
そして、いざ会場に行くと……
「てめーらァッ‼︎死んでもブーケをキャッチして『撮影権』をアタイとユウ君に譲るウホ‼︎」
「「「はい総長!!!」」」
「この作品の原作癖強いキャラしか出てこないのか???」
「何だあれは…⁉︎」
「呉莉羅連合(ごりられんごう)は、21世紀初頭に結成された日本の暴走族。」
「wikiみたいな解説ありがとう」
しかしあんな奴らが登場するとは…どうやらこのブーケ争奪戦、只では済まなそうだ…
「この人混みだし過激なのもいるし…静ちゃんも俺達を応援してくれないかな!」
「確かに…静の身長じゃ巻き込まれたらちょっと心配ね」
『仰せのままに』
「楠莉は『打ち消しの薬』で元の姿に戻るのだ」
キスゾンビを戻す時にも使った薬を飲むと、楠莉の身体が成長し、8歳ほどの小柄な体格から18歳ほどの長身の姿となった。
「すごいですね……ドッピオがディアボロになった感覚です…」
「楠莉は多重人格者じゃあないのだよ」
「
すると恋太郎はバッグからタオルと油性ペンを取り出してそう言った。いわゆるチーム名ってやつか。名は体を表すというし…それじゃあ……
「
「絶妙にダサい」
「ええっ…?割とカッコいいと思ったんだけどな…」
「カッコいいの価値観中学生で止まってんのよ」
「確かにプッチのもいいけど、俺達はもっとこう………そうだ!」
すると何か思いついたのかタオルに書き出して私たちに見せてきた。
「こんなのどうかな!」
恋太郎ファミリー
恋太郎ファミリー……『家族』か…あれちょっと待てよ…?
「なぁ恋太郎…確かにいい名前だが、それだと私も家族ってことになるぞ?」
「あれ…俺はプッチのこと、てっきり家族みたいなものだと思ってたけど…イヤだった?」
「え………ああ、いや!すまない…急だったもので、つい…」
今、アイツなんて言ってたんだ…?聞き間違いじゃあなければ、私のことを家族と言ってくれたのか…?羽香里や唐音たちの事を言っているならまだしも、私の事まで家族と思っていたのか…?
…考えていてもしょうがない。今はブーケトスに集中するとしよう。
「恋太郎ファミリー、勝つぞーーーッ!!」
「「「「「「「おーーーっ!!!」」」」」」」
『それではブーケトスを行います。決して他の参加者への妨害や暴力行為は行わないようお願いいたします』
いよいよだな…スタッフもああ言ってることだし、今回は『ホワイトスネイク』の出番は無しかな…あ、向こうで静がタオルを掲げている。ありがとう。それだけで元気が湧いてくる。
『それではゲストの元砲丸投げ日本代表、馬場杏選手トスへの意気込みをお願いします』
「
「教頭先生って書いて長乳お化けって読むな」
「『元陸上選手』って砲丸投げ⁉︎」
「いや全種目らしいわよ」
「人間やめてんのか」
安心しろ恋太郎。お前もその内人間をやめることになる
「とっととギャラもらって出張ホストはい321
さぁブーケトスが始まった!ブーケが投げられた瞬間、参加者が飛ばされた方向に動き出す。しかし突然、会場内で殴る音が聞こえだした。
(……⁉︎暴力は禁止のはず…)
「これは『他の参加者への暴力』じゃあねーウホ‼︎アタイ達呉莉羅連合同士の
なんと呉莉羅連合の総長が、同じ連合の部下を殴り飛ばしていた。
(ま、まさか……仲間なら暴力行為はしてもいいというのか…⁉︎)
「ウホホホホ‼︎巻き込まれたって知らないウホよォーッ‼︎」
そしてまた投げ飛ばし、今度は羽香里に向かって飛んでいった。
「羽香里‼︎」
ガシイィィッ‼︎
-BGM- Determination
寸前のところで唐音が部下を受け止め、直撃を回避した。
「唐音さん…!」
「このゴリラが…ッ…んな無茶苦茶な理論が通用すんならねえぇ…ッ‼︎」
すると、部下の着ていたジャージや鉢巻を奪い取り身につけ……
「これで私もこの瞬間から呉莉羅連合よッ!!!」
(((((か…かっこいい…ッ!!!)))))
「おらアアァ修行でも何でもやってやろうじゃあないのッ!!!」
唐音と総長の取っ組み合いが始まり、力は互角。お互い一歩も引かない状況だ。
「この野郎ッ!」
突然、連合の部下が唐音に向かって走ってきた。が……
ボゴォッ
「!?」
「な、何ウホッ⁉︎」
横から別の部下が現れ、走ってきた部下の顔面をぶん殴ったと思いきや、周りにいた呉莉羅連合を次々と倒していった。
「い、一体何がどうなっているウホ!?」
「ッ!まさかあの男は…!?」
よく見ると、その男の身体には塩基配列の模様が入っており、薄紫のボディをしている。
「まさか…白蛇神符の『ホワイトスネイク』…⁉︎」
「『ホワイトスネイク』は記憶をDISCにして保存できるだけじゃあない。幻覚を見せて相手を錯乱させることだってできる。今、『ホワイトスネイク』が連合の部下に変装している……この隙にブーケを手に入れるぞッ‼︎」
「分かった‼︎」
恋太郎と神符はブーケに向かって一直線に走り出した。
「今だやれウホオオオオォッッ!!!」
突然総長が大声を上げたと思いきや、部下達が一斉に動き出した。
「呉莉羅連合名物 "呉莉砂嵐"‼︎‼︎」
「ジョジョ風にアレンジされているッ⁉︎」
応援をしていた呉莉羅連合の部下が旗を振り回し、ブーケが風で方向転換をし、総長のもとへ。
「ウホホホホ‼︎ブーケはアタイ達のものウホッ‼︎」
「くそッ‼︎このままじゃ…」
「待て恋太郎!ブーケと共に何かが飛ばされているぞォッ‼︎」
「鳥だ!」
「飛行機だ!」
「いや……」
「静ちゃんだッッッ‼︎‼︎」
そう、ブーケと共に飛ばされた謎の飛行物体は、応援席にいた好本静だった。
「そうか…!さっき連合の部下が吹き起こした暴風に巻き込まれたのか‼︎そして、掲げていたタオルをハンググライダーのように…ッ‼︎」
「お花畑の妖精さんかな?」
『今こそ勝利を我が手に‼︎』
静は震えながら宙を漂い、ブーケをキャッチした。が…
「ああっ‼︎タオルを離したからグライダー効果がッ‼︎」
『おらまだ死にたくねぇ』
ブーケを手にしたはいいものの、静はその場で落下してしまう。
「落下予測地点はここ…!」
「静さん!」
「楠莉達が受け止めるのだよ!」
「駄目だッ!!!その高さから落下する人間を受け止めるなんて全員怪我を…‼︎」
残りの三人が静をキャッチしようとするが、三人の大胸筋によって跳ね返ってしまう。
「ああっ‼︎駄目、勢いが残ったまま頭から……!!!」
「こうなったら…恋太郎ッ!下手したら大怪我をしてしまうかもしれないが、それでもいいなッ⁉︎」
「えっ⁉︎」
部下に変装していたホワイトスネイクが神符の元に戻ったと思いきや、恋太郎の腕を掴んだ。
「ッ!そういうことか…ッ!」
「ああ……行くぞ恋太郎ッ‼︎ 」
なんと、神符のホワイトスネイクが恋太郎を静のもとへ投げ飛ばした。これは以前、キスゾンビハザードの時に羽香里と唐音が使っていた合体技で、超人的な投力によって投げ飛ばされる人間の速度は、時速150kmを超えるッ‼︎*1
ズザザザザ
落下寸前だったが、直前で恋太郎がキャッチしてくれたおかげで静は無事でいることが出来た。
「よかった…!間に合った…!」
「代わりに君の背中が無事じゃあないけどな」
『あ…アニキィ〜‼︎俺と結婚してくれ』
予測していなかった妨害やハプニングがいくつかあったが、何はともあれ……
「恋太郎ファミリーの勝利だーーっ!!!」
そしてあの後ウェディングドレスを着て写真を撮る人を決めようとクジをした結果、羽香里が着ることとなった。
「ほら、そうと決まったらさっさと撮ってきなさいよ」
「あ…あのっ!じゃあっ皆で一緒に撮りませんか…⁉︎」
「はぁ…?皆でなんかいつでも撮ってんだからせっかくだし今日は二人で…」
「いえ…!皆で撮りたいんです……皆で……!」
ということで、恋太郎は白スーツを、羽香里はウェディングドレスを着て、他の皆も二人と一緒に写真を撮ることに。
「それでは撮りまーす。3…2…1…」
パシャ
「どんな風に撮れたか楽しみなのだ!」
「そうですね……ん…?」
「…?どうかしたのだ?」
「いや、何でもない…」
(花、ブーケ、ウェディングドレス……どこかで見た光景と類似している要素が多々ある…)
「……一つだけ…わがままを言ってもいいですか…?」
「なんだよ一つだけなんてみずくさい!羽香里のお願いなら何個でも聞くよ俺は!」
(ウェディングドレス……羽香里………まさか…⁉︎)
……この時、私は今朝見た夢の意味が何だったのか、やっと理解することができた。それは…
「…恋太郎君…私と……
あの夢は……羽香里が恋太郎と別れる運命を示唆していたんだ…
To be continued →
[次回]第8話:運命を変えろ