ごすずん「お前達にも、多くの
ごすずん「ここからは…いや。これからも、お前達の感覚に従って行け」
※この先、キャラ崩壊があるため注意下さい
ゴタゴタが一段落し、依頼の予定もないとある日。
エアから休息が必要と言われて、どうしようかと考えていたら外食を勧められた。
言われてみれば確かに、このキヴォトスには食事処があちらこちらにある。
折角なので食べて回るという贅沢をしても偶には良い気がしてきた。
思いついた時が
1件目。エアの調べで訪れた店は(ルビコン水準で)綺麗ながらも私のような傭兵でも入りやすい、(レッドガン基準で)おしゃんてい?な店内だった。
程よく店はにぎわっており、楽しそうな雑談が聞こえて来る。
【レイヴン。あちらの席が空いています】
うん。エア、ありがとう。
空席を見つけてくれたエアに交信で礼を言うが、…いえ…と返事が返ってくる。
相変わらず私からのお礼に複雑な思いを抱いているらしい。
私としては自分のせいなのだから、気にしないで欲しいと思うのだけれど。
一先ず空席に座り、食事メニューに目を通す。
…うーん。どれも(解放戦線レベルと比べ)美味しそうだ。
表示されている画像に迷うが、ここは本日のオススメと書かれた物にしてみよう。
ウェイターさんを呼ぶ機器をエアが操作し、来てくれた人へ画像を指さして注文する。
この店は呼び出して注文するタイプらしい。それならと、再教育センターにて
少なくともこの店ではそういう事はしていないらしい。文化の違いは難しいものである。
【注文取り、配膳、清掃。これだけの仕事をしても、小遣いすらないキヴォトスの文化は不思議ですね】
エアが心から言っている通りである。
注文後に置いていかれた水にしても、冷たく透き通っている上に氷まで浮かばせてある。
水は別で飲み物を注文した筈だと手振りで伝えたが、無料との事である。何故。
アビドスでも紫関ラーメン以外では、それなりの値段がした筈だが。
これが学園の規模による差なのか、そもそもの文化なのか。
エアが調べても店によって違うらしいので、未だ分からない。
暫くの間、周りの雑談に耳を傾けて情報収集をしながら待っていると、注文した品がやってくる。
ジュウジュウと油のはじける音を響かせる、細かくひき砕いた肉を一塊にして焼き上げた楕円形の肉塊(ハンバーグ)。
同様に細かくひき砕いた肉を、薄く細長い皮に詰め込み焼き上げられた一本の肉塊(ソーセージ)を挟んだ反対には、一部だけ皮の付いた部分を切り出して炙り焼きしたらしい鶏肉(グリルチキン)。
添え物として粉々にしたパンを絡ませ油で揚げたらしい芋(フライドポテト)、そして鮮やかな緑色の粒粒を生やした野菜を湯通ししたもの(ブロッコリー)。
ここにセットメニューとして、ふあふあに焼かれた白いパンと
肉汁と水のように透き通った油が弾ける匂いに混ざり、食欲を誘うスパイス類の香りが漂うのには、エアも興味深そうな声を見せていた。
それでは用意してくれた料理人さんを始めとし、キヴォトスの食文化に感謝をして頂―――
両掌を合わせて拝んだ後、フォークとナイフを両手に装備した所でサブマシンガンの銃声が鳴り響く。
同時に目の前にあったご馳走達がテーブルから弾け飛んで行った。
床に落ちた残骸を見た後、銃声の元へ視線を向けてみればどうやら言い争いから発展したようだ。
ハンドガンとサブマシンガンでどっちが取り回しに優れているか。
互いに利点を上げていたのが欠点の言い合いになり、実戦で感じて見ろといった具合に拡大したらしい。
少しの間見ていたが、エアが
ウェイターさんは申し訳ないと謝り、作り直すと言ってくれたので手を振って気にしていない旨を伝えると安心したように息をついていた。
頭を下げて再度謝った後、再注文を伝達してから客同士の争いを止めに入って行った。
正直、床に落ちたのを食べても私は構わないのだが、エアから止められてしまった。
先生から衛生面の水準引き上げを頼まれているらしい。お陰で最近は身体を洗うのも頻繁に行っている。
水代も燃料代も勿体無いと思うのだが、その程度は必要経費だとエアは断言する。
彼女が言うならそうなのだろう。そう思いながら再び注文が来るのを待っていた。
御店の不手際ではないが、再注文代は無料と言うありがたい言葉と共に食事が来た。
身振りで感謝を伝えて、私は食器を装備する。
頭頂から冷たい感触がして何事かとまばたきをする。
目線を上げれば、どうやら氷水の入ったコップが私の頭部に着地したようだ。
耳を傾けた所、どうやら別な所で始まった、キノコタケノコ戦争なるエターナルウォー――勝者無き紛争とも言うらしい――が加熱した結果、コップを投げ合う争いが始まったらしい。
目線をそちらへ向けた後、下へと下げれば水浸しとなった焼肉達。
エアがパクパクと口を開いたり閉じたりしている気配を感じたが、まぁこの程度なら衛生面にも問題ないだろう。
気にせずコップを頭に乗せたまま、フォークを突き刺した瞬間。
真横に発生した爆発と共に、私の意識は吹き飛んだ。
「この店はスパイスの量もケチっている上、髪の毛まで入り込んでいますね」
「食品の大きさもメニューとは全然違いますね~。これはアウトでしょう」
意識が戻り、
その結果が、今の二人のやり取りである。取り出した起爆スイッチも目視確認できた。
エアも
【…ハッ!?待って下さい、レイヴ――】
◆◇◆◇◆
-ハルナサイド-
…このお店はダメですね。ファミリーレストランだとしても、そのレベルの美食すら満たせていません。
御一緒したアカリさんも笑顔で同意しております。
イズミさんは気にせずヘタ付きトマト入りのハンバーガーを口にしていますが、いつもの事ですので問題ないでしょう。
ジュンコさんもドリアに手を付ける前ですが、それにも埃が入っているのが見えますし良いでしょう。
バッグから爆弾を取り出し、アカリさんへ渡すと厨房へと勢いを付けて投げ込んで頂きます。
わたくしも起爆スイッチを用意して…。
と、そこで風切り音と共に足音が聞こえて来たので不思議に思い、音の出所へと顔を向けました。
そこには視界一杯に広がる、ピンク色の肉球が二つ。
綺麗に揃えられた足裏が目の前にあり、避ける暇もなく顔で受け止める羽目になりました。
当然襲い来る衝撃はありましたが、それよりも暖かく柔らかいぷにぷにとした感触。
そして地面に接していたとは思えない、日向の匂いと確りと感じる毛皮の匂い。
それは人によっては顔をしかめる香りなのでしょうが、ジビエも美食として食した事もある身としては問題ない処か、仄かに安心する匂いでしょう。
思わず深く嗅ごうとした所で、思い出したかのように首がもげそうな程の衝撃が襲い掛かりました。
そういえばわたくし、
◆◇◆◇◆
爆破犯である白い長髪の女性の顔面に向けて、
何よりも。
1.銃弾によってハチの巣になった料理
2.水浸しになった料理
3.死ぬ程の爆破によって爆散した料理
三回も食事を邪魔されたのだ。
厳密には水浸し程度は問題ないのだが、爆破による
「え、えぇ!?何々何事!?」
赤髪を二つに結わえている女性が驚いているが、この人は直接危害を加えては居なさそうなので先ずは挨拶する事にする。
ドーモ、アカガミ=サン。レイヴンです。
「合掌してお辞儀してる!何で!?」
「アイエエエ!レイヴン!?レイヴンナンデ!?」
爆破犯の仲間と思われる人達が驚いている横で、フードを目深に被った私を見て悲鳴を上げる人も居た。
どうやら以前に仕事で蹴散らした人がいたらしい。しめやかに失き…気を失っている。
阿鼻叫喚に陥る店内に驚いていた仲間の一人が気を持ち直し、その金髪を振り乱しながらアサルトライフルを構えようとした。
しかしこの間合いは近接距離。私の方が早い。
腰だめから掌底を顔面に向けて放つ。ルビコン神拳の派生である。くらひたまへ。
「この肉球の感触…柔らかく、それでいて浸透性のある衝撃。そして間に生える体毛からも香るお日様の匂い。毎日風呂に入っていては熟成されない、かつ不衛生にならない程度に配慮された配合…素晴らしい香りです!」
金色長髪の女性は何かを説明しながら吹き飛んで行った。
笑顔だったので多分大丈夫だろう。言っている意味は欠片もわからなかったが。
そして同じテーブルに残った二人は目を丸くしていた。
直接危害は加えて居ないが、爆破テロは連帯責任という事で。
最後に転がすと言ったな(言ってない)。あれは嘘だ。
この後、無茶苦茶
UA3万、誠にありがとうございます!
中々御返しができていませんでしたので、今回記念SSを執筆してみました。
もふもふが書きたいが為に少々無理矢理感が否めませんが…安いオマケと思って頂ければ幸いです。