「え?なんて?もう1回言ってみ?ほら、僕優しいからさ。ゆっくり話を聞いてあげるよ?10年以上も僕を捨ててたんだ。それくらいは待ってあげるよ。だからさ、早く言いなよ」
「ガハッ!……し、シンジ……」
「気安く呼ばないで貰えます?親子関係なんて既に破綻しているんですから。と言うか、その不衛生でむさい髭なに?こんな薄暗い所でサングラスなんてかけて、頭機能してる?」
数分前、見事な右ストレートが碇ゲンドウのアゴにクリティカルヒットした。その直後に腹部への鋭い中段蹴りが入り、地面に倒れ伏した。そして髪の毛を掴まれ、3度ほど顔面を床に叩きつけられる。
「初めて手紙が来たと思えば『来い』の一言。舐めてるよね?それに僕、まずはお前を殴ってからだって言ったよね?なのに何勝手に話進めてるの?僕に殴られる以外の選択肢なんて無いのにね~?」
ゲンドウは恐怖した。これ本当に自分の息子か?と。ゲンドウ自身、争い事には身を投じるタイプで若い頃は喧嘩の末に警察の世話になんて事もあった。だから殴られる程度、しかも自分の息子程度と思っていた。
それがどうだろうか。格闘技の世界でも通用するような拳と蹴り。それを受けたゲンドウは、自身の優秀な頭脳を持っても状況を適切に処理できずフリーズしてしまう。
「で?エヴァンゲリオンだっけ?あれに乗って使徒とか言う特撮のデカい怪獣みたいなのと戦え?訓練も受けてない雇用契約も結んでないのに?で、この後はあれの起動実験か何かで失敗して傷だらけになった人でも出すの?帰った僕が悪いみたいにするために」
「ッ!?」
「あぁ~。図星だったみたいだね~」
冷や汗だらだらである。この後本当に包帯だらけになった別のパイロットをここに呼び出すつもりだった。既に気付かれているが、口にすれば次は何処に何をされるか分からない。故に声には出さなかった。
「まぁ乗ってあげるよ。払うもんは払って貰うけどね」
そう言って、自身をここに連れてきた葛城ミサトと赤木リツコの元へと戻る。育児放棄されてたとは言え、容赦なくボコボコにしたシンジに2人は恐れを抱いていた。
「じゃ、まず乗るに当たっての条件ですが」
「え?あ、はい。どうぞ!」
「まずここの職員になるんですよね?じゃあ基本給20万でアレに乗るたびに搭乗手当として5万、使徒との戦闘に50万、使徒撃破で100万。戦闘や実験による町や施設、エヴァへの損害は一切僕に請求しない」
「……もっと吹っ掛けられると思ったけど、良いの?」
「後、エヴァに乗る毎にアレをボコボコにします。と言うかよくあんな人間性ゴミクズな男に従えますね。僕だったら耐えられませんよ。不衛生でむさ苦しい髭に薄暗いこの場でもサングラスかけてる変態ですよ?正気ですか?」
「この子、よく自分の父親にそこまで言えるわね。司令とは似ても似つかないわ」
「お母さん似なのよ。きっと……はぁ、分かりました。条件を飲みます。ですが、アレでも会議だなんだで人前によく出ます。なので首から上は無事な状態にしておいてください。それ以外は不問とします」
「ちょっ、ミサト?!」
「分かりました。じゃあ乗ります」
エントリープラグと言う所謂操縦席のようなものに入れられ、エヴァ内部へと送られた。
「司令、終わったら生きてられるかしら」
「自分で許可だしておいてなに言ってるのよ。治療の準備はいつでもできてるわ。あと緊急用のモルヒネ」
「なら大丈夫ね。シンジ君の準備進めて」
オリキャラ?とは言わないですが、育成計画の主人公は出る予定です。
次回予告
給料とマダオをボコる為にエヴァに乗るシンジ、その決断は使徒とマダオにナニをもたらすのか?そして衝撃のクラスメイトの出会いとは?次回碇シンジは少しだけ戦い慣れてるでサービスしちゃうわよ!