ちょっと違う新世紀エヴァンゲリオン   作:憲彦

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どれくらい頭ブッチしてるシンジ君にするか、悩ましいところですね。


碇シンジは少しだけ戦い慣れてる

 地面から初号機が飛び出す。目の前には我が物顔で歩いている使徒が。本来なら恐怖を感じるだろうが、エントリープラグから見ていたシンジはこう思った「チュートリアルキャラか」と。

 

「えっと、武器は……ナイフ1本?まぁ銃渡されるよりマシか」

 

 のんびり確認していると、ミサトが無線で「歩くことだけに集中して」と言ってきた。この言葉に、エヴァの操縦は、操縦桿やペダルでの操作ではなくイメージによる操作かと言う考えに至る。

 

(さてどうしたもんか。歩く……意識すると難しいな。どうやって歩いてたっけ?)

『う、嘘……準備体操してる……?』

『しかも跳んだりしてるわね』

 

 ついついいつも体を動かす前の準備体操をイメージしてしまっていた。向こう側の声から、これで操縦は合っていることを確信すると、よしと意気込んで、使徒目掛けて跳び膝蹴りを入れた。

 

『マジで?!』

 

 もう指示らしい指示は1つも飛んでこない。使徒の顔みたいな所を引っ掴んで立たせると、効いているかは分からないが関節技を極めてみる。技の入り具合から、それっぽい部分はありそうと確信するが、効果はいまいちと言った感じだった。

 

「ん?……ちょっと!避難完了してないんだけど!避難終わってないのに出撃とか何考えてんだ!」

『え?!うわマジじゃん!女の子いるじゃん!!4分だけ抑えてて!すぐに回収するから!』

「何が4分“だけ„だ!この状況じゃ4分は“だけ„とは言わないわ!2分で終わらせろ!!」

『はいただいま!!』

『もう……どっちが上司か分からないわね』

 

 仕方ないため、コブラツイストで固めておく。これなら少しは時間を稼げそうだ。使徒は腕を伸ばしたり光の槍を出したりして抵抗するが、固められ方が固められ方だ。攻撃の一切が初号機に絶妙に届かなかった。

 

「どう見てもビーム出せそうな見た目なんだから出せよ」

 

 呆れ気味に使徒に言い放つ。直後、避難の遅れた女の子が回収され、関節技をしている意味もなくなったので、解いたと同時に投げ飛ばす。よろよろと立ち上がった所に、鋭い前蹴りを入れて更に吹っ飛ばす。ビルにめり込んで動けなくなったのを見て、全力の右ストレートを叩き込んでみた。メキョッと言う音と共に、顔っぽいものが割れた。

 

『碇、あれ本当にお前の息子か?』

『…………』

 

 そんな会話が無線から聞こえてきた。指令室が静まり返っているお陰で、本来なら入らない筈の声が入ってしまったようだ。それを聞いたシンジは「お前の息子か」の所に激しい苛立ちを覚えた。

 

(そうだ……ムカつくけど僕はアレの息子だ…!アレの血の1部が自分の中に入ってると思うとむしゃくしゃする!なんであんなマダオが、あんなマダオが!僕の父親なんだ!!)

 

 怒り任せの拳が使徒の腕を切断。だがそれでもシンジのイライラは収まらない。これを収める方法はただ1つ。あのマダオをボコボコにすることだ。こんなことで時間は取ってられないと、さっさとトドメを刺すことに。

 

「これが大事だろ!!」

 

 赤い球体。使徒のコアを掴み、それを引きちぎった。

 

『ぇぇぇえ……取れるんだ…』

『もう驚かないわよ。何があっても』

 

 コアを引っこ抜かれた使徒は、2、3歩歩いてコアに手を伸ばしたが、すぐに膝から崩れ落ちて動かなくなった。指令室からは使徒の沈黙を知らせる報告が入り、これで戦闘は終わったと言うことになる。

 

「これどうします?砕きます?」

 

 これとはコアの事である。

 

『研究に回すから砕かないで!』

「じゃあ置いておきますね。後でそっちで回収してください」

『よっしゃぁぁぁあ!!!サンプル来たぁあ!!』

『リツコ?!』

 

 無線の向こう側が五月蝿くなってきた為、通信を切った。出っぱなしのリフトにもう一度体を預けて、回収されるのを待つ。知的で冷静そうなリツコが狂喜乱舞しているため、回収まで待つことになると思ったが、思いのほかすんなりと戻っていく。冷静に動かしてくれているオペレーター達に感謝した。

 そしていざ、報酬タイム。マダオをボコボコにするために司令室へと向かう。

 

 ドンドンドンドン!!!

 

 

「今は忙しい。後にしろ」

 

 部屋の中からゲンドウの怯えと不機嫌が入り交じった声が聞こえてくる。だがそんなの知ったこっちゃない。開けないなら考えがあると言わんばかりに、ドアをドンドン鳴らす。

 

「碇。諦めろ。今まで、事が事だ。黙って息子に殴られるくらい受け入れなさい」

「断る」

 

 即答した。ため息を吐き、本当に困ったと言う視線を向けてからドアへ向かう。代わりに開けてやるつもりだ。だがゲンドウがスゴい勢いでドアから離れるように叫んだ。何をそんな怖がるんだと呆れた次の瞬間、分厚いドアが轟音を上げて部屋の端へと飛んでいった。業を煮やしたシンジが、助走をつけて蹴り飛ばしたのだ。後少し遅かったら、確実に冬月は巻き込まれていた。

 

「約束破るなんて良い度胸ですね。でも時間はたくさんあったでしょ?小便は済ませた?神様へのお祈りは?部屋の角でガタガタ震えて命乞いする準備は、できてるよね?」

「ま、待てシン──ッ!?」

 

 執務用の机を蹴り飛ばされ、いよいよ自分とシンジを隔たる物が空気以外無くなる。胸ぐらを掴み立ち上がらせられると、「約束は約束だ」と言われる。シンジの手が放れたと思った瞬間、肋骨から嫌な音がして突き刺さるような痛みが全身に広がる。そして股間に強い衝撃が入ったことを認識すると、ゲンドウは意識を手放した。それを見ていた冬月は自身の股間に手を当てて抑えていた。

 

「お騒がせしました。ではまた今度」

 

 それだけ言い残し、部屋から出ていくシンジ。これを見て冬月は思った。「本当にアイツの息子か?」と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後。シンジはNERV本部から近い中学校へと編入となった。勿論自分からエヴァのパイロットだとかは口にしない。と言うか、する気力がなかった。

 と言うのも、何故かミサトと同居することになったのだが、仕事ができる女の典型とも言うべきか、部屋は荒れに荒れていた。冷蔵庫はビールと酒と酒の肴に占領されており、コイツ何で生きてんだろう状態。目につく場所はほぼゴミで埋め尽くされていた。

 ここで生活し休むと言うことが気に食わなかった為、シンジの歓迎会を行う前に自身で全部掃除。ミサトには「自主的に家事を覚えるのと、無理矢理身体に叩き込まれるのどっちが良い?」と聞き、前者を選んだため交互に家事をすることに決定。料理だけは、変な炭素化合物を産み出される前にシンジが作ることで合意した。

 まぁそんなこんなで、休めていないのである。

 

「なぁ転校生、ちょっと良いか?」

「ん?」

 

 顔を上げると、ジャージを着たのとメガネをかけたのが立っていた。この流れは?と思い着いていくことに。喧嘩か?喧嘩だよな?喧嘩であれと思いながら後ろに着いていく。

 

「転校生、お前、エヴァのパイロットやろ」

「…………」

「そうなんやな。ならワシは、ワシはお前に……」

(来るか!)

「礼を言わなあかん!」

「…………は?」

 

 来るかと構えたが、急に頭を下げられた。

 

「お前には、妹を助けてくれた礼がある!」

「妹……」

「そや!……あの日、妹が忘れ物したとかでシェルターを抜け出しおったんや。ワシらその事に気付かなくて、もうダメかと思ったときに保護されたって連絡があって、ロボットに助けられたって言っとったんや」

「妹……あ!」

 

 なんの事かと思ったが、戦いの最中に飛び出してきた女の子の事を思い出した。そう言うことかと合点がいった。

 

「思い出したか──「あれお前の妹か!!」……へ?」

「やってくれたな!こっちはそのお陰で!訓練もしていない初めての戦いなのに使徒を抑え込むと言うことさせられたんだぞ!!」

「それはホンマにすまん!!…え?ガハッ!!」

 

 綺麗なパイルドライバーがジャージの関西弁に決まった。

 




何故シェルターの倒壊じゃないかって?このシンジの戦い方だと絶対にシェルター壊れないだろうな~と思ったので、自分の宝物を取りに勝手に出ていったと言うことにしました。そして戻ったら格納されていて、地上をさ迷っていたと言うことです。

では本日はここまで。感想貰えれば更新が早まります。多分!
誰かエヴァ風の次回予告作ってくれませんかね?送られてきたら後書きに追加していくので。

まさか次回予告を作ってもらえるとは思わず、送って頂いてビックリしました。急ぎ募集用の活動報告を作りましたので、よろしければそちらにお願いします。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=323941&uid=180457

次回予告
現場の意見を無視して銃で訓練をさせる大人達。現れる使徒効かない銃、そしてシンジは大人達に見切りをつける!
次回碇シンジはちょっとだけ命令無視します、にサービスサービス〜!
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