魔族に生まれたが色んな魔法使いたいだろ?   作:王道の展開にニチャつく者

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お礼はするんでゾルトラーク教えてださいクヴァールさん!

「以前お主から教わった魔法の解釈、アレのお陰でワシの魔法は確かに完成した。だが、

その助言をこういった形で返す事になるとはのぅ…」

 

「私からすればお前たちが1種の魔法に拘る姿こそ理解できん。お前も僅かばかりにそう思ったから人を殺す魔法(ゾルトラーク)を生んだのだろう?」

 

「否定はせん。では始めるぞ。」

 

「わくてか」

「なんじゃそれは?」

「あぁ持病みたいなものだから気にしないで。」

「マスター、思うのは良いが口にだすな、程度が知れる。」

「いやだって本場の人を殺す魔法(ゾルトラーク)だぞ?期待しちゃうじゃんね?」

 

 

 

ハイどーもジョーカーです。ゼーリエからバックレてカリヤドネの建築も終わりを迎え、

肉体の改造も無事終わったので俺は現在魔王城で腐敗の賢老ことクヴァールに魔法を、

ゾルトラークを教わってます。因みにマスターという偽名で魔王城に入りました。勿論変身系の

魔法で姿は偽装してます。城内での呼び方を考えて無かったので…ね?

 

 

 

「ドルファディロムよ、魔族(ワシら)の中でもお前は異端児なのはそうじゃが、配下まで

風変りなんじゃのう…ソレが本当に()()なのか?」

「残念な事にな。肉だるまにせずとも素質があり素質を伸ばしたらこうなった。我ながら少々

嘆かざるを得ないと日頃から思っている。」

 

「酷くない!?これでも大魔族だぜ俺?魔王の懐剣が5指、親指のマスター。

人差し指とかならアンタも合った事はある筈だけど見て分かるだろ?この()()がさ?」

 

「うむ、だからこそと言うべきか、何の知性も感じられぬ物言いでもどうにかなるのだと感心しておるのよ、のうドルファディロム?」

 

…ん?今ディスられた?俺が馬鹿と言いたいんかクヴァール?お?外出るか?…嫌いいや

めんどくせぇし死んじゃ困るしな。

 

「まず」

 

そう言ってクヴァールは魔法に必要な式を展開し俺の前に記した。

 

「これがゾルトラークの式、魔法基盤じゃ。これに魔力を通す事で」

 

光の束のようなモノが魔法陣から照射され近くの壁から煙を起こす。随分と威力を抑えて

発射したな…いや威力を抑えられる程慣れている訳か。

 

「基本的なゾルトラークが実現する。コレに」

 

続けてゾルトラークの魔王式の周辺にいくつかの式を展開し接続してから同じように魔力を

流すクヴァール、さながら教師である。

 

「予め用意した指向性付与や時間差発動などの性質変化術式を組み込む事で、都度戦闘に幅を

持たせつつ魔力消費をおさえながら人間を効率的に殺せる訳よ。」

 

「相変わらず小奇麗な魔法だ。体現化まで行われている魔法は少なくとも魔族の物には無いぞ。」

 

「そうだろうのぅ。他の奴らの魔法は基本的にイメージに忠実、いわば原理が曖昧な魔法じゃ。

ワシ本来の魔法を含めてな。じゃが」

 

「この魔法なら、精巧に作られたこのゾルトラークなら術者本人でなくても使う事はできる。」

 

「そうじゃ。ワシら魔族の中には直接的な殺傷能力を持たぬ魔法を使うものもおる。お主も

その類いなのだろう?そうでもなければ同族が他の魔族に魔法を教わるなどあるまいて。」

 

確かに俺の魔族としての魔法は殺傷能力引いては戦闘に使える魔法ではないし率先して

魔族として戦う気も食人行為をする気も無い。

まぁ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()が。と、魔族らしい思考を

頭の傍らでしつつゾルトラークをアカシックペーストで魔導書に収め、別途練習をする。

 

「ん?魔法を本にする魔法とな?実に面白い魔法よ。」

「俺が親指を冠する前に徒党を組んでいた奴らは全員、人間にその魔法に対してだけ強い効果を持つ対抗魔法や武器を作られて消されていった。だから俺は魔法を多く覚える事にした。コレは

その内の一つさ。」

 

「コレが親指が親指である所以よ、私の手が無くても驕らぬ。大抵の同族に対しては事実上の

上位互換になりえる、駒として非常に秀でているのだ。」

 

「ちと歪じゃがコレもまた生存戦略じゃな。あ、ソコの式はこうじゃ。」

「え~と?あぁはいはいコウね。」

 

 

ん~やっぱすごいねゾルトラーク。魔法の完成系の答えの一つだわ。理屈立っているんだもん。

ここがコッチにこういう作用をするからココが起動して~と全部言語化できそう。

だから人類に奪われるんだろうな。

 

 

「コレ、他の奴らも使えば良いのに…」

「同感だ。」

「教える事は出来ても使わんじゃろうな。ワシらは己の魔法に誇りを持っておる。それも愚直な程に。」

 

でしょうね。だから死ぬんだよ。というか殺しやすいんだよ。メタをはれば死ぬんだもん。

 

「少なくとも奴は…マハトは是が非でも断るだろう。奴は魔王様と同じ人魔共存に前衛的だ。」

 

「…嫌、存外そうでもない。もし共存の過程で人間を手早く殺す必要があれば可能性はある。

奴の魔法は解呪不可能じゃが仮に解く事が出来れば元の状態に、すなわち生きている状態に

戻るからのぅ。」

 

「それが出来ないから呪いなんでしょーよ。」

「…マスターといったか。ドルファディロムに買われている身とは言え少し慎みを持つ方が良いぞ?一応今、ワシはお前に教える立場でお前は教えを乞う立場なのじゃからな。」

 

「話し方を変えれば人間を殺せる量が増やせんの?違うでしょ?」

「クヴァールよ、コレに命令をしたいなら一度容赦なく負かせ。私もそうした。」

 

ドルファディロムが口八丁手八丁でクヴァールに助言をするがクヴァールは首を横に振った。

無駄な争いをする時間を魔法の研究やら何やらに当てた方が効率的という事らしい。

英断だがつまらないな。

 

「なんにせよ、魔法は基本イメージの産物じゃ、いずれ奴の魔法を解くイメージが出来る者も

現れよう。魔族らしからぬ考えを持つならそういった固定概念は捨てると良いかも知れんな。」

 

 

そう。魔法とはイメージであり可能性、マハトの魔法がいずれ呪いじゃなくなるしゾルトラークは

人類の魔法になる。だからこそ()()()()()()()()()()()()()()()もまた異常者だ。

 

 

「所で」

「なんじゃドルファディロム?」

「この魔法、意図的に魔法としての大きさが固定されているが…こうしたらどうなる?」

 

「ソレは…凝縮し範囲を絞る事のか?貫通力と速度が上がるじゃろうが無駄じゃ。

縮小なんぞしたら当たりずらくて敵わんし早くするくらいなら追尾性を付与すれば良い。」

 

 

人間の大きさは基本的に均一、だいたい160~180㎝だ。クヴァールのような古めの魔族からすれば小さい的、いくら熟練したとて的がデカイにこした事は無いし態々針の穴を通すような

コントロールを一々する必要はない。ゾルトラークは程々のサイズで十分という事だ。

但し、それはこの魔法が【魔族が人類に打つ物の場合は】だが。

 

「因みに何だけどさ、ゾルトラークって同族に打ったらどうなるの?」

「基本原理上、消し飛ばす事は出来るじゃろうな。まぁワシの場合はコレよりワシ本来の魔法で殺した方が面倒が無くてよいがのぅ…」

 

クヴァール本来の魔法…ね。

 

「とはいえ、アレはワシとしても醜くて使いたくは無い。少なくとも徒党を組んでいる時は

猶更の。」

「だから誰かと組む時は私と組む事が多いのだ。こやつの魔法が私には効かんのでな。」

 

「まったく…生まれつき魔法が効かん魔族とはどういうカラクリか…呆れるしかないのぉ。」

 

「別に死なない訳ではない。物理的な攻撃は勿論、人間のように魔法を組み合わせれば

私にも届くのだ。こやつのように多種の魔法を使えれば勝ち目は十分にある。」

 

「その多種の魔法を覚えるというのがワシらからすれば己の魔法に誇りも持たぬ愚か者の証、

おそらくワシの生きている間はお主が死ぬ事はないじゃろうな。」

 

 

 

…ゾルトラークほど精巧な魔法なら他の魔法を組み合わせる事も簡単、それこそ性質付与が

パパっとできるレベルなんだからドルファを攻略する奴が現れる時代はそう遠くない。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「褒めるべきはゾルトラークの完成度か、それともマスターの吸収力か。」

「そりゃ前者でしょ。ああいう奴は人間だったなら歴史的偉人、それこそベクトルは違うが

エーヴィヒと同じ賢者と祀り上げられるべき逸材だ。」

 

「ではどうする?マスターの位置に…将来、親指にでも据えるか?」

「ゾルトラークを俺が覚えた事でクヴァールは歴史に確かに登場する事となる。もう必要ない。」

「ならば予定通り勇者一行に封印される流れ…か。」

 

…何だその顔。情でも沸いたのかコイツ。別に見殺しにするなんて言ってないんだが。

 

「分魂魔法あるでしょ?」

「…!これは私のワガママだ。命令に背く気なぞ」

 

「あのねぇ…俺は基本命令をする立場で、お前はソレを実行する立場、それは変わらないさ。

でもね?それ以外の要素に逐一口を挟むほどヤボじゃないんだよ。」

 

まぁそのせいで王朝の時ロマノグリラから苦言刺されたけどさと続けるジョーカーの顔は

ドルファディロムから見て少し笑っていた。それこそ自主性を待っていたと言わんばかりに。

 

「クヴァールの封印とその後のフリーレン戦、これは譲れないけど本来クヴァールの歴史は

ソコで終わりなんだからあとは好きにすれば?お前の事だし魔塔の担当にでもしたいんでしょ?」

 

「…感謝する。」

「その代わり失敗しても後腐れも無し、良いね?」

「了解した。」

 

魔王が生まれてから何年もこき使い続けてきた。数度くらいアメや目こぼしがあっても良い。

というか言ってくれれば自由行動の2度3度は認めるっての。まぁ言わないけど。

 




クヴァール:ゾルトラーク完成にむけての助言のツケを払わされた。マスターとか言う魔族に
直感的に何かを感じて戦うのを嫌った。結局触れなかったがクヴァール自身のアイデンティティは
腐敗の名前から分かる通りの腐食・腐敗効果のある広範囲魔法(ラグ無し発動条件無しのオリジナル魔法)でディーアゴルゼの亜種みたいな物。

ドルファディロム:ちゃっかりゾルトラークを覚えた。会話のレベルを下げずにすむので
クヴァールとの関係は好ましい。

ジョーカー:この度本家本元のゾルトラークを習得。ゾルトラークの魔導書とかいうSSRを
作ったが本人に自覚はないし不要な時はカリヤドネの中にしまっておく予定なので人類には
まだバレない。お礼は一旦踏み倒した。

懐剣5指:ドルファディロムの選別した魔王候補の中でもとりわけ優秀な5体。
親指≧~小指の順で強く(魔力量ではない)、基本的にドルファディロムの命令でしか動かない。
都度中身が替わり魔族だったり超獣族だったり魔族になった人間だったり魔族の体を奪ったエルフの狂人だったりする。偶然親指が空いていたので暫定的にジョーカーを親指という事にした。
今の中指と小指が非常に仲が悪い。


魔塔:ドルファディロム管轄の仙界内にあるタワー型のダンジョン擬き。
月間で階層が増減・更新され、1階層攻略するごとにある程度望む報酬が手に入る。
現在は5階建の内3~5階にのみフロアマスター(プレイヤーとしての歴史の代行者達)が配置されている。

魔王討伐後の10年やそこらでフリーレンはゾルトラークを習得できるのか

  • 葬送のフリーレンやぞいけるいける!
  • エルフにとって新しい魔法だし厳しいでしょ
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