魔族に生まれたが色んな魔法使いたいだろ? 作:王道の展開にニチャつく者
アラックとアルマーニが下界に降り立ったの大陸南部の端。
ジョーカーの情報曰くカルヴァドスは手練手管で集めた物品や作物などを村や小さな町で
売る行商人のような事をしているとの事。
しかも姿は魔族のまま。自分が強い存在である事を武器に大口を叩いたり行路の安全性を説いたりと魔族である事が人間の私生活に有利に働くように動いていた。つまり
「俺を殺すより利用する方がお前らには得なんだぞ?」と体で示している訳だ。
それを聞いたアラックは成程と軽く唸りアルマーニは少々辺鄙な顔付きでいた。
「見えたぞ。アレが奴の来る町の一つの筈だ。」
「では手筈通りに。くれぐれも勘繰られてくれるなよ?」
「余が失態をするとでも?貴様こそ精をだす事だ。」
「「フン…」」
人の姿を取ったアラックは旅人の装いで町に入りかつての経験を元に扉を開けた。
多少の大きさのある町ならどこでもある酒場、ごろつきのような視線がいくつかアラックを刺すが
久しい感覚に思わず微笑みが漏れていく。
「らっしゃい。」
「(おっと、この姿は若いのだったか。)よっと。エールを1つ、大ジョッキで。」
「はいよ…お客さん旅の人かい?」
「ん、あぁ。知人を訪ねてあちらこちらと、この町で良く見かけると聞いてね。店主、
カルヴァドスという商人に心当たりはないか?」
知人、嘘ではない。同じ場所にブチこまれて、同じ日に攫われ同じ場所で人を辞めた。
知人という枠には収まらない関係性だが他人に詳しい事をいった所で馬耳東風、
アラックは要件を手短に済ませる。
「お客さん、その名はあんまりでかい声で言うモンじゃないよ?奴さんはほら…アレだし。」
「そうだな、失礼した。でそのアレだが…」
「季節が変わるごとに一回はくるよ。時期的に次は…少なくみて来週かな。」
おおまかでも感覚で分かるものか?という顔でアラックは店主を見つめる。すると店主は
皿を磨きながら目線とアゴで見る物を指した。
「あの砂時計は奴さんから仕入れたモンでね、おおよそどのタイミングでこの町に来るのか
砂の落ち具合いで分かるって寸法なんだよ。今回はちと早めにくるみたいだけどね。」
「砂…か。」
「お客さんも奴さんが目当てなんだろ?旅すがらに便利なモンも扱ってるし銭が足りるなら…おまちどうさん、何かしら買っていくといいさ。」
「(無害な者として染みついているようだな…)そうしてみるかね。…ん!」
ジョッキに入ったエールに口を付けた時、思わず声が出るアラック。エールに関わらず酒など
ここ数百年は口にいれちゃいないがかつての懐かしい記憶とエールを重ねた時の違和感。
だが決して嫌な違和感ではない。むしろその逆だ。
「ング…ング…ダハァ!!
「フフン、やみつきだろ?ジョッキは使いまわすが良いかい?」
「構わん!しかしこの季節にこんな冷えたエールとはな…ソレがカラクリか?」
「企業秘密…とまではいかないがタネはそう。奴さんから買った魔法付きのケースでね。空気中の魔力?を取り込んで冷却するんだと。」
そう聞いて砂時計から始まり、店内をマジマジと見るアラック。落ちついた色故に気付きにくいが
内装には気配りがされておりイスやら机も漆でツヤが見えていた。
「成程…よく見れば内装も良い物ばかり、小さな町の割には大層儲かってるようだ。」
「そりゃもう冷えたエールは効くからね、安くたって数こなせば金にはなる。それこそ
お客さんみたいにね、ホラおまちどうさん」
頭が痛くなるほどキンッキンに冷えたビールで喉を潤しながら暫くいすわり流れ着いた他の客や
住民たちと周辺の特産物や地理など聞きながら情報を集めるアラックだった。
アラック
砂漠はよくて出来の悪い口噛み酒が限度なのでマジで数百年ぶりにたらふく飲んだ。
情報収集と言えば酒場!というのはかつての名残り。このあと情報の共有をしてから安宿を取って
久方振りのかた~いベッドに苦しむ。なにせ砂は使い方次第でヨ〇ボーになるので。
アルマーニ
嗜好品として酒は好物、中でも甘めの果実酒に目が無い。連絡の際、エールが美味かっただの
乾杯は何時の時代も悪くないものだだのと聞かされキレ散らかして大木を齧り倒した。
必要なら骨もちゃんと食うのでアゴはしっかり強い。
カルヴァドス
攫われた囚人の中でも率先して人体実験に参加していたという事はジョーカーの持つ知識や文化感に触れる機会が誰よりも多い事と同義、なので知識として「電気」の概念があったり物理法則などのややこしい事もやんわりと分かる。保冷ケースはカルヴァドスの自作、原理はほぼクーラーだが
魔力による運用がされている為ものっそい冷えるというか魔力の多い場所だと冷えすぎる。
アルマーニと同じく嗜好品として酒は好きだがコチラは酸味の効いた果実酒が好み。
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