魔族に生まれたが色んな魔法使いたいだろ? 作:王道の展開にニチャつく者
勇者ヒンメルの死から20年、中央諸国聖都シュトラール郊外。
ぽつんと佇む一軒家の中でかつて勇者一行とよばれた二人と幼子が邂逅した。
「手土産に持ってきたけど一杯やる?」
「まだ昼間ですよ、それにもう酒は辞めました。ホラこれでも私聖職者ですから。」
「フフフ、道中で使い物にならないくらい飲んだくれてた癖に何いってんのさ」
「それに今更いい子ぶってても女神様は許してないんじゃない?」
「はっはっは…やる偽善というのもありますから。」
テーブルを囲んだ二人に幼子がお茶を入れ、会釈のあとそそくさと台所に戻っていった。
「あのこは?」
「フェルンと言います。南側諸国の…」
「もしかしてアレの被害者?」
頷くハイター。フリーレンの脳内を駆け巡る当時のあの場所の戦火、否
吹き荒れる豪風二つと砂嵐一つ。戦により荒れるべき歴史がより大きな暴力に歪められた。
魔王を倒してから早や数十年、自らを
苛烈となった魔族との戦争の数は両の指じゃたりない程だ。
自分がいたからアレを止めどうにか撤退させられたが次は無いとフリーレンは確信があった。
「ゴメン、私がもっと早く行けていれば違った筈なのに。」
「逆ですよ、アナタがいたから彼女は生きているに等しい。貴方は立派に大勢を守ったんです。」
のち、後悔の言葉を口にするも自分を肯定するハイターに折れたフリーレンは話題を変えた。
「でも意外だね、ハイターはこういう事するタイプじゃないでしょ?ヒンメルじゃあるまいし。」
「色々あるものですよ…それでフリーレン、何故こんな所へ?」
「買い出しの終わりに寄ったんだよ。生きてたら昔の恩も返さなきゃと思ってたしね。」
「成程。では二つほどお願いをしましょうかね。よっこら…」
そういってハイターは別の部屋から1冊の本を棚から取り出しフリーレンに渡した。
「これは」
「古の賢者エーヴィヒの墓所から出土した物です。願いの一つはコレの解読をお願いしたい。」
「ふーん…絵の暗号使ってる奴だね。彼らの時代はこういうのばっかりだけどコレもか。」
数ページめくり、解読パターンに当たりを付けるフリーレンを横目にハイターが再び口を開く。
「そして二つ目、彼女を…フェルンを弟子にしてあげてもらえませんか?」
「何で?」
「彼女には魔法の才がある、ここで腐るには惜しいんです。」
「ハイターが教えればいいじゃん。」
「残念ながら魔法使いと僧侶では勝手が違いますからどうにも…」
「なら僧侶に」
「アレを体験した孤児が神を信じられますか?」
「……まぁそうだね、私なら多分失望するかも。でも敢えて言うよ。弟子には出来ない。」
「では言い方を変えます。ソレを解読する片手間で良いので彼女に手ほどきをしてあげて欲しい。
アナタならそれくらい訳ないでしょう?」
「ハァ~~~…分かった。」
そうしてフェルンを鍛えながらハイター達と過ごすこと3年、流石は勇者一行の僧侶というべきか
来客もほどほど…まぁ大半は生臭くない僧侶の若人か私が頼んだ魔法薬の配達とかだけど来る。
今日のお客さんもその内の一人だと思った。
「フリーレンおひさ、何百年ぶり?」
「うわッ…」
「うわって何だようわって。酷くない?俺年上よ?」
尋ね人の目的は私だった。しかも会いたくない人。っていうか種族。
私達エルフの黒歴史、ダークエルフのプレイヤーがそこにいた。
南側諸国
カルヴァドスが逃走と籠城を繰り返した事で滅茶苦茶長引き結果としてフェルンが戦災孤児に。
各地には台風が大地を抉った後や、砂と化したかつての植物や建物が所々に見受けられる。
台風はまだ再興の目途が立つが砂が土地に致命的なダメージ。
ハイター
南側が忙しいせいで原作より速めに断酒した。おかげで原作よりいくらか心身ともに良好。
フェルン
原作よりハードな生い立ち。家族ともども町を襲った台風や砂嵐は自然災害の延長と捉えているが
喉が渇くと当時の光景を思い出して拳をつい握ってしまう。
フリーレン
数年前、3体の魔族の争いに割り込んでどうにか退けた。状況と契約上アラック側について
カルヴァドス討伐を協力?したものの穏やかではない。
プレイヤー
聖都のギルドで受けた龍種討伐依頼の帰りにフェルンの髪の毛を頂きに来たらタイミング悪く
フリーレンと鉢合わせたので愛想よく振る舞ってる。
ダークエルフ
ゼーリエにより統一王朝期に帝国に仕えたエルフが行った禁止指定魔法により生まれた
魔族とエルフのハーフ、または限りなくソレに近い種族という事になっている。
エルフと魔族のハーフなのも問題だがソレを生み出したのがエルフというのが大問題。
功績等で先人を讃え記録する傾向があるエルフ(過去回参照)にとってダークエルフは
存在そのものが黒歴史であり、ついでに言えば半分魔族なので種族の総和としては駆除対象。
ダークエルフにとってのエルフは
「ご先祖様~今年は何人生まれました?…0!?失礼ですが繁殖の仕方は分かりますよね?」感。若干小馬鹿にしている節こそあるが先祖としてリスペクトはあるし祖先としての誇りもある。
余談だが愛だの交際だのを全部すっ飛ばして托卵していくハトみたいな奴がいる。
魔王討伐後の10年やそこらでフリーレンはゾルトラークを習得できるのか
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葬送のフリーレンやぞいけるいける!
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エルフにとって新しい魔法だし厳しいでしょ