魔族に生まれたが色んな魔法使いたいだろ? 作:王道の展開にニチャつく者
クヴァールを殺すためだけに組み上げられた一撃がクヴァールのどてっ腹―――否、肩下から
腰上までの巨大な穴をあける。
もはや何をしようともクヴァールの死は免れる事は無くクヴァールもそれを察し
仰向けに倒れたまま動く気配はない。
指輪によって回復した魔力が塵と化す時間がいくぶん遅くしてはいるが…
「……」
「どうし…た?トドメをカハッ!…させ。」
「それが出来れば良いんだけどね」
着地したフリーレンの両腕にまとわりつく光り輝く鎖。あらゆる攻撃を禁じる魔法、
名をスローリーチェーンという。魔力の消費が拘束系の魔法の中では飛びぬけて多いが
その拘束力は絶対、文字通りに指一つ動かす事も出来ないものだ。
粛に。
そういっていたドルファディロムがクヴァールの前に立ちポケットから時計のような物を機動し
クヴァールの魔力を抜き取った。
「何…を?」
「敗者はさっさと死ぬのが道理だ。」「今は大人しく死んでおけ」
「…さて。」
『Qual』
「よし。」
時計擬きの機動を確認し終えスローリーチェーンを解いたドルファディロムは
ソレを懐に収めフリーレン達に拍手を送った。
「まずは腐敗の賢老クヴァールの討伐に賞賛を送ろう。かつては封印という選択しか取れない
までに追い詰められたお前達が…まさか前衛も無しに打ち破るなぞ正しく人類の快挙だ。」
クヴァールの戦いには手出ししない。それがフリーレン引いてはヒンメルとの約束だ。
故に先のスローリーチェーンは何の問題もない。既に決着がついたと
「で?次は私達?あんまり気乗りしないんだけど。」
「フリーレン様…」
緊張の糸がほぐれたフェルンが息を整えながら迎撃の態勢をとるがフリーレンがソレを静止する。
「言い忘れていたか。そもそも今日、お前達に用はない…嫌あったが無くなったというべきか」
話し方と状況証拠、そしてドルファディロムが懐にしまった時計のような物。
可能性から考慮と考察をしたフリーレンは
「…クヴァールが死んだのを確認するのが目的か」
「聡いな。その通りだ。」
「フリーレン様、それはどういう…?」
「あいつは私がクヴァールを殺したかどうかを確認しに来たんだよ。理由までは分からないけど」
「シュラハトの奴が今回のようなイレギュラーを忍ばせているみたいでな。私としては状況次第で
ソレをどうにかせねばならん。最悪の場合お前達に加勢する未来もあっただろう。」
「お前の予定調和に付き合う義理なんてないんだけど?」
「付き合う?違うな。
意味深な事を言いながら転移門を開くドルファディロム。ふと振り返りフリーレンに一つ、答えのない問を投げかけた。
「時にフリーレン、お前達人類がゾルトラークを身に付け防御魔法を発展させた80年の歴史は
その前で時が止まったクヴァールに一瞬で追いつかれたな。」
「…そうだね、正直焦ったよ。けど倒せた…私は一人じゃないからね。」
「フリーレン様…」
フェルンの頭を撫でながらそう言い切るフリーレンの顔はどこか誇らしげだった。
「もはや叶わぬ思いだが…80年前、クヴァールがお前達に合わずにひっそりと研究に年月を
重ねていたら魔族と人類の歴史はどうなっていた…嫌言い方が悪いか。」
「人類はどれだけ死に絶えたのだろうな?」
捨て台詞をその場に残し門をくぐったドルファディロム。フリーレンが最後に見たその横顔は
「後味の悪い事弟子に聞かせないで欲しいんだけどな…」
嘲笑に塗れた4つの目とわずかな悲しみに口をつぐむ不可思議なものだった。
天脈龍の背の研究施設にて。
『Qual』
『Aura』
培養液がナミナミ入ったポッドに入れられた1体の魔族。帯びた魔力の波長が
魔道具に記録されたソレと半分づつ同調し両方の性質を持って別物へ書き換わる。
「魔族らしからぬ者と魔族然とした者を一つに。これこそディスペクターよ。」
「ではマスター、クヴァールは」
「うん、好きにしていいよ。だたし外には出してもいいけど舞台には降ろさない事、いいね?」
「無論だ。やるにしてもヒートのいた大陸に限るようにしよう。」
コレ使ったらアウラどんな台詞で喚き散らすかな…めっちゃ楽しみだわ。
アタシ ハ フハイ ノ ケンロウ?
ワシ ハ ダントウダイ?
「……」
目覚めの時も、次の歴史も刻一刻と近づいていく。
魔王討伐後の10年やそこらでフリーレンはゾルトラークを習得できるのか
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葬送のフリーレンやぞいけるいける!
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エルフにとって新しい魔法だし厳しいでしょ