魔族に生まれたが色んな魔法使いたいだろ? 作:王道の展開にニチャつく者
突如として現れたダフトノイロウと名乗る魔族。
ややにやけ顔のマスターとの会話からソレが奴との強い関係にある事は明白であり
フリーレンからすればアウラが戦えなくなったとはいえ依然戦況は2:1だ。
数歩後ずさり戦況の見直しを図るフリーレンに対してダフトノイロウが語りかけて来た。
「安心しなさいな
「可能なら少し待って欲しいものだがな。お前の事だ向こうの状況把握くらいしてるだろう?」
「……」
仮にアウラが戦えずアレを数に入れないなら私とマスターの1:1。
でも魔族の言葉を鵜呑みには出来ない以上2:1は最低限覚悟する必要はある。
フェルン達が合流してくれれば何とかなるとフリーレンは踏んだ。
「さてと」
フリーレンを視界から外して地面に這いつくばるアウラに拾った鎌を構えるダフトノイロウ。
発動したのはアゼリューゼ、しかし発動者はアウラ自身。
剥がし残った魔力による強制発動をダフトノイロウは行った。
「
「分かっ!?ア゛!!?ウ゛ゥ…あぁぁ!!」
少し前に天秤に乗っていた黒い魂と同じものがアウラの胸から現れ、ダフトノイロウの左胸に
吸い込まれていく。そして彼女の胸からカチリと奇妙な音を立った直後ダフトは瞳をつぶった。
気づけば闇。
直前の記憶は…ある。突然現れた私に似た魔族に何かをされた筈。
周囲には何もない―――否、1つだけある。
檻?暗くてよく見えないけど片方には誰か入ってる。
今はとにかく情報が欲しい。
「ちょっとアナ痛ッ!?」
頭をぶつけてようやく気付いた、私も檻の中?
「何がどうなってるのよ…」
こんばんわアウラ、目覚めはどうかしら?
木霊するような大きく遠い声。声の主は直前の記憶から簡単に分かった。
「アンタさっきの!ココどこよ!私になにをした!ていうか出しなさい!」
一つづつ答えるわね。ココは頭の中、アタシの精神世界のような物。
「精神世界?」
そう言い切る前に周囲の景色は2転3転、現実には起こりえない事だ。
頭の中だから真っ暗闇にも業火の海でも絢爛な城でも思いのままよ。
次は何をしたか。簡単に言えばアナタにアゼリューゼを使わせただけよ。
魔力を殆どジョーカーにもってかれた記憶を思い出すアウラ。
そんな状況で私の魔法なんて使ったらそこいらの雑魚にも隷属させられるのは当たり前だ。
「そんな事は分かってるわよ!何を命令したか聞いてるのよコッチは!」
アナタの魂が私の体に入るようにしたのよ。
その喋り方には思い当たる節があった。
「ドルファディロムみたいね…根っこの部分を何も言わないじゃないの!」
言うだけ無駄だもの。で出しなさいだっけ?ごめんなさい、
アナタの肉体はもう死ぬもの。外に出たって散って無に帰すだけだし大人しくソコで縮こまっていなさいな。
私が死ぬ?そんなバカな。
確かにジョーカーは裏切った。けどソレとアタシがフリーレンに倒される事は別…別?
気付いた?あの時アナタ、アゼリューゼで命令されて死んでたのよ?
「あ……」
「ソレをこうして魂だけでも安置してあげたんだから感謝しなさい。」
木霊する声が小さく、しかしハッキリとした声に変わり紫色のポニーテールをなびかせた
ソレが檻ごしに現れた。
「その模様は…!」
「そう、私もドルファディロムと同じマスターの部下…玩具?まぁ何でもいいわ。」
2種類の体が蕩けて
同じジョーカーの下につく者なのだとアウラに嫌でも理解させた。
だがコレはある意味好機だ。ジョーカーは人間の行動に異常なほど詳しい。それこそ
人間のような行動を率先して取る程に。つまりその下につくコレも同じ類い。
話しや契約をすればまだ何とかなると、少なくとも詰みではないとアウラは確信した。
「私は」
「うん?」
「私はこれからどうなるのよ?」
少し考えた後ニヘっと笑うダフト。その口からは―――
「
…は?一生このまま?こんな何もない場所で?大した動けもしない檻の中で?
何もする事がない、魔力もない状態で?
「嫌」
「……」
「嫌よ、だしなさい」
「……(o^―^o)ニコ」
震える両腕で檻を掴んでガシャガシャと揺らす滑稽なアウラを見ながらニコニコするダフトに
アウラは心から激怒した。
「出しなさい!!!」
「こんな、七崩賢の私がこんな!冗談でしょ!?あっていい筈がないじゃない!!」
まくし立てるように続けた怒りの言葉に一瞬ダフトはキョトンとした。そして何かが
腑に落ちたかのようにアウラに語りかける。
「ソレはアレよね、うーんと確か…そう!
意味不明の確認だ。怒りの言葉を投げかけられているのに怒られている自覚がない。
「アナタ何言って」
「
アナタはありがとうなんて面と向かって言わないかもしれないわよね…」
「話聞いてるの!?意味分からない事言ってないで私をココから『黙りなさい!』!?」
「…死人に口無しって言葉しってるわよね?アゼリューゼで支配してるのはアタシなの。
アナタに命令される筋合いはないわ…こんな感じかしら?」
言うだけ言って踵を返すダフトノイロウ。徐々にその姿は消え、言葉も大きくぼやけていく。
「忙しくなりそうだからまた後で。気が向いたらお話しましょう?」
「…‥‥…!!!~~~!?!?」
アコレハソリテールダッタワネ…と小さく聞こえる闇の中、アウラの意識は再び泥のように沈んでいった。
「フゥ…」
「うまく馴染んだようだな。」
「えぇ。オマケに良い物も手に入ったわ。」
瞳を閉じて開けるまで僅か数秒、その間に膨れ上がる魔力にフリーレンは汗をかいた。
アウラとクヴァール。数百は下らない年月生き磨き抜かれた最高品質の魔力生産炉は
ダフトノイロウに爆発的な力を与えていく。
「接続の元で調整してこい。運用試験はその後だ。」
「じゃあお先に失礼するわね…あ、フリーレン。また合える時楽しみにしてるわ。」
ヒラヒラと手を振ってマスターの転移門をくぐるダフトノイロウ。
俺としてはそういうのはアウラじゃないと思う訳だが…
「すまんなフリーレン、手間を取らせた。」
「お前が防御しなかったらもっと楽だったんだけどね…」
流石に魔族が無防備に何秒も目を閉じて探知も切ってたらそりゃ攻撃する訳で。
この一瞬、アホみたいな数のゾルトラークを捌くハメになった。疲れるんだが?
「手間賃という訳では無いが…
魂なきアウラの体が骨格を無視して組み替えられる。
角は針に、足は触覚に、尻は爪と合わさり顎に。そして天秤は皿が潰れて羽の様に。
「ほぅ、軍勢を率いる魔族だからか…中々面白い事になったな。女王バチとは。」
かつて七崩賢と呼ばれた体は隅に追いやられた野生と本能をむき出しにして羽音を鳴らし
「ただバカでかいだけのハチだ、騎士ならどうにでもなろうが…」
「まさか!!」
最悪の可能性がフリーレンの脳をよぎる。
「さぁフリーレン、断頭台のアウラは領地へ侵入したぞ。行かなくていいのか?」
さぁ!!フェルン達の力を信じて俺と遊ぶか!危惧して援護に向かうか!
好きな方選んでいいぞ!!
マスター(ジョーカー)
己が手でグラナト領を落とすという意気込みは買った。だから結界は壊したし領地へ送った。
「自害はちょっとさぁ…バチバチにやりあった方が面白そうじゃん?」
フリーレン
クソみたいな2択を押し付けられた。幸いフェルン達は領内騎士と共に奮戦しているので
原作より大分マシな戦況に感じている。
ダフトノイロウ(自認アウラ)
アウラの怒りを理解した。少しあとになるが恐怖も理解する。
「あり得な~い!わ~た~し~が~!…流石にこうじゃないわよね…」
アウラ(原始回帰の姿)
死の運命は避けられない、ならせめてより面白く。そう使われた哀れな女王。
首切り役人は最早かみ殺す対象でしかない。
大魔族断頭台のアウラの歴史は知性の欠片もない本能にまみれた畜生として閉じられ
研鑽の500年は水泡に帰した。
「アリ‥シガ…」
魔王討伐後の10年やそこらでフリーレンはゾルトラークを習得できるのか
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葬送のフリーレンやぞいけるいける!
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エルフにとって新しい魔法だし厳しいでしょ